リーダーの不機嫌は事故の素
最近、患者さんへの接遇教育を熱心に実施している医療機関が増えています。その原因は患者さんから医療機関へ向けられる意識が変わってきたことが主な理由にあげられます。しかし、接遇教育に取り組んだ結果、「効果が非常に上がっている」と回答した医療機関はわずか5%であったという調査もあり、スタッフの意識や行動を変えることの難しさを痛感させられます。
たしかに接遇教育はないよりやったほうがいいと思いますが、接遇教育の根本にあるものは、院長を含めたスタッフ全員の『気配り』と私は考えております。
本日は接遇教育の根本にある『気配り』について私なりの考えをお伝えしたいと思います。
接遇のよい医療機関とそうでない医療機関の差は、ズバリ!『気配り』の差ではないでしょうか。
『気配り』とは、いろんな解釈があると思いますが、私どもでは、相手の気配(けはい)を感じとり、相手の立場に立って、何ができるのかを考え行動することと定義しています。
日常業務で忙しい医療機関のスタッフにいかに気配りのある接遇を身につけさせるか(教育していくか)。それは「これをやれば身につけれます」というものはありません。しかし、病医院の経営者である院長、理事長が自らスタッフへ働きかけることにより、スタッフの自己改革の「きっかけ」を与える事はできるのではないでしょうか。例えば、次のような取り組みをしている医療機関もありますのでご参考にしてください。
1.スタッフミーティングの活用し行動の振り返りと改善を促す
スタッフとのミーティングのプログラムにスタッフが日常業務の中で患者さんと接した時の「嬉しい気持ち・悲しい気持ち・イライラする気持ち」など自己の言動・行動を振り返りと改善する習慣を身につけさせる機会を設ける。
2.接遇のできている医療機関を見学し行動変化を促す
接遇のできている医療機関を見学し自分たちとの違いをリストアップして今後、どのように行動変化をしていくのかをメンバーで話し合う。そして1カ月1回、決めた事ができているかを確認する仕組みを持つ。
患者さんが比べているのは、医療機関だけではなく、「さっき行ったお店」「この間、行った旅行先」など、様々な業種の接遇です。『接遇は、サービス業だから必要なのではなく、人として生きていくうえで必要なコミュニケーション能力である』と診療所の経営者である院長、理事長が捉える事と、日常の診察・ミーティングなどあらゆる場面で院長、理事長自身が感性を磨くことを実践してみせることこそがスタッフに対する最高の教育指導になると思います。ぜひ、実践してみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
感謝!
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