大人の教養6 結婚式 桜湯について(桜の花を塩漬けにして、御白湯を入れたもの)

石田宙子

石田宙子

テーマ:大人の教養

教養とは 学問や知識を身に付けることによって備わる、心の豊かさ
結納の席や 顔合わせ 結婚式の控室などで見る 桜湯 (桜茶 とも呼びます)

桜湯

この桜湯にマナーはあるのでしょうか?

そう、こういったおめでたいお席では、花嫁 花婿 と ”花” の付く御祝い事の際に ”花” を食べてしまうと、宴席を食べてしまうことになりますので、お湯のみ頂くのが良いとされています

日本料理のマナーとして、出されたものは、全て食べる と言うことが頭にあると、ついつい桜までいただきがちですよね
”花” が存在しない 季節のものとして出された場合は、全て頂く方が良いでしょう
でも、こういった ”花” が存在する御祝い事の時は、ルールが変わることも柔軟に覚えることが大切です

また、教養となると その知識も備えることも大切です
桜湯 のみならず 桜 という花は日本人にとって 特別な意味を持ちます
大和言葉で『さ』とは稲の神様の事 早乙女や早苗 が例に上がると思います
田植えの季節に『さ』が使われているのは、このことが起源だと言われています

他にも皐月 五月雨など
そして『くら』は、神のいる場所 神座
これを合わせて『さくら』 
ですので、『お花見』は、稲の神様と豊穣や穢れ払いをするような神事でもあったわけです

また、昔(諸説ございますが、江戸時代以前)は、あまり縁起のいいものでもなかったようです
散りゆく桜のはかなさや 散りはじめの桜の色が変わること これらの印象が 縁起が良くないイメージが強かったからでしょうね
江戸時代以降は、そんなイメージも変わり 使われるようになったと言われています

では、お茶で良いのではないか と考える方もいらっしゃるかもしれません
お茶は、古来より 薬という考え方もあったのですが、
”その場を取り繕う” という意味で ”お茶を濁す” という言い回しから、おめでたい席には向かない
という意味で、結婚や結納などでは避けられる食材です

今では、意味や本質が見失われがちですが、ひとつひとつに意味があり それを気付かれなくても遂行している場所は沢山あります
その心遣いと本質を感じられる大人の教養 粋な心ではないでしょうか?

是非とも身につけたいものですね

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