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大人の教養15 端午の節句

2019年4月27日 公開 / 2019年10月9日更新

テーマ:大人の教養

コラムカテゴリ:スクール・習い事

教養とは 学問や知識を身に付けることによって備わる、心の豊かさ


鯉のぼり

端午の節句
年中行事のご節句の一つ 5/5 端午の節句 別名 菖蒲の節句
男の子御祝いとして 有名ですが 縁起物の意味を知って 健やかに育つお子様とご一緒に楽しくお祝いしたいものですね
さて、端午の節句の縁起物 どんなものが想像できるでしょうか?

鯉のぼり
菖蒲湯
柏餅
粽(ちまき)
武者人形

有名なのはこの5つでしょうか
どうして 鯉のぼり なんでしょう??

鯉が風に乗って なびく様は 確かに気持ちのいいものですが 
昔は 武者幟(のぼり)と言って 時代劇でも見たことがあるかもしれませんが 家紋の入った 旗 のようなもの
その裾に 絵が施されているものが多かったようです
その家の家紋と 絵柄は 健やかに またたくましく育つようにと 武者の絵や 願いを込めた絵が描かれていたようです

さて、鯉のぼりですが 一番上の五色の色のひだのあるものは 五行説の五色を表し
鯉は 鯉の滝登り を意味します
鯉の滝登りは 激しい滝を 登り切った鯉は そのすさまじさから 龍になったという説がございます
その滝を登きれた数少ない鯉(龍)には その上の穏やかな流れまで到達できると 門があり それが ”登竜門” であり
社会的地位の上昇を意味します
昔は 男性の望 = 社会的地位の上昇 だったのでしょうね
もちろん 現代は男女 平等の時代 男性だけのきぼうでもありませんが 昔に思いを馳せてみましょう

また菖蒲湯は 菖蒲の気高い香りで邪気を払う意味もありますが
菖蒲(しょうぶ) 勝負(勝負) 尚武(勝負)- 武道を重んじる心
と掛けてあるわけです

また柏餅
木には 常緑樹 と 落葉樹 とありますよね
常に葉の付いている 常緑樹
柏も この常緑樹
この常緑樹の葉の落ち方は 新しい葉が出てきてから 古い葉が落ちます
常に 葉がある理由です
落葉樹のように 葉がない 時がありません
これを 子孫繁栄 (常に 男の子が生まれる) と言う願掛けになっていたわけです
これも時代が違うと思わずに 昔の人は こんな風に 願いを込めていたんだな と思っていただきたいと思います

粽などは 諸説ありますが 中国からの言い伝えが多いようです
ある詩人が川に身を投げ その体を魚が食べないように 慕う人々が粽を投げて 粽に魚が意識が向くようにした(これが端午の節句の日だった)と言う諸説
龍がまた出てくる諸説

現代では 祝いに男子 女子 と分けることも 賛否両論かもしれません
ですが、古来の風習には 意味があり それは、致死率の高かった時代 どうやって 子供たちや 皆が 健やかに育つか 生きるか の 願いが込められています
命の大切さを 見直す いい機会として 昔はこうやっていたのよ と 伝えることも大切かと思います
また、今現代の 恵まれた環境を 考え直す 気付く機会にしていただきたいと存じます


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この記事を書いたプロ

石田宙子

心を豊かにするマナー指導の専門家

石田宙子(北浜サロン)

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