そのミス、暑さではなく「睡眠不足」が原因かもしれません 2026年夏、企業が今すぐ始めたい睡眠×熱中症対策

樋口麻理

樋口麻理

テーマ:企業研修

夏の健康対策として、社内でこのような呼びかけをしていませんか。
「水分をこまめに取りましょう」
「無理をせず、休憩しましょう」
「体調が悪いときは、早めに申し出てください」
もちろん、どれも大切です。

しかし、それだけでは十分ではありません。
夏の体調不良や仕事中の集中力低下には、日中の暑さだけでなく、
前日の睡眠不足が関係していることをご存じでしょうか。

気象庁は、2026年夏の気温について、全国的に高くなると予測しています。
東日本・西日本では、期間の前半を中心に気温が高くなる見込みです。
暑い夜が続くと、寝つきが悪くなる、夜中に目が覚める、朝起きても疲れが残るなど、睡眠に影響が出やすくなります。

「出勤しているから大丈夫」とは限りません

睡眠不足の怖さは、本人も周囲も、その影響に気づきにくいことです。
遅刻も欠勤もせず、いつもどおり出勤している。
それでも実際には、

* 判断に時間がかかる
* 注意が途切れる
* 確認漏れが増える
* 感情をコントロールしにくくなる
* 本来の力を発揮できない

といった状態に陥っていることがあります。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、
睡眠不足は注意力や判断力の低下、作業効率の低下、事故などにつながる場合があると示されています。
体調が万全ではないまま出勤し、仕事の能率が低下している状態は「プレゼンティーズム」と呼ばれます。
日本の企業で働く2,897人を対象とした研究でも、睡眠の状態と仕事の生産性低下との関連が報告されています。

睡眠は、個人の生活習慣だけの問題ではありません。 企業の生産性、安全管理、人材を守ることに関わる経営課題です。


夏の睡眠不足は、安全管理にも関係します。
厚生労働省は、睡眠不足、体調不良、前日の飲酒、朝食の未摂取などが、
熱中症の発症に影響を与えるおそれがあるとして、日常の健康管理や作業前の確認を求めています。

また、2025年6月からは、一定の高温環境下で行われる作業について、
熱中症のおそれがある人を早期に発見するための体制整備、対応手順の作成、関係者への周知が事業者に義務付けられました。

2025年には、職場での熱中症による死亡者と休業4日以上の負傷者を合わせた死傷者数が1,803人となり、
統計開始以来最多を記録しました。このうち19人が亡くなっています。

厚生労働省は2026年も、5月から9月まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています。
つまり、夏の睡眠対策は、単なる福利厚生ではありません。
従業員の命、判断力、仕事の質を守るための安全対策なのです。

「早く寝ましょう」だけでは行動は変わりません

企業が睡眠について発信するとき、よくあるのが、
「睡眠時間を確保しましょう」
「規則正しい生活を送りましょう」
という呼びかけです。

しかし、これだけでは、なかなか行動につながりません。

残業、交代勤務、通勤時間、育児や介護、夜間のスマートフォン、カフェイン、
飲酒、寝室の暑さなど、眠れない理由は一人ひとり異なるからです。
本人の努力だけに任せてしまうと、
「忙しいから仕方がない」
「自分は短時間睡眠でも大丈夫」
「休日に寝だめをすればよい」
と考え、自己流の一時的な対策で終わってしまいます。

必要なのは、睡眠の仕組みを正しく理解し、自分の生活の中から、無理なく続けられる改善方法を見つけることです。

企業の睡眠研修で目指すこと

睡眠研修は、単に「眠り方
」を教える健康講座ではありません。

研修では、
* 睡眠不足が判断力や集中力に与える影響
* 朝の光と体内時計の関係
* 夏の寝室の温度・湿度・風の整え方
* カフェインや飲酒が睡眠に与える影響
* 休日の寝だめで生活リズムが乱れる理由
* 忙しい人でも実行できる改善方法

などを、分かりやすくお伝えします。

大切にしているのは、知識を聞いて終わるのではなく、

自分の状態に気づく
改善方法を知る
翌日から実行することを一つ決める

という流れです。

管理職には、睡眠不足による変化を「やる気がない」「自己管理ができていない」と決めつけず、疲労や勤務状況を含めて考える視点を持っていただきます。

企業には、朝礼での体調確認、休憩の取り方、勤務間隔、相談しやすい環境など、職場側で改善できることを考えていただきます。

職場で行う睡眠教育によって、従業員の睡眠時間や睡眠習慣の改善につながった事例も報告されています。

2026年夏の研修テーマに「睡眠」を取り入れませんか

次のような課題はありませんか。

「最近、社員のミスが増えている」
「午後になると集中力が落ちている」
「疲れた表情の従業員が多い」
「熱中症対策を水分補給だけで終わらせたくない」
「健康経営を実際の行動変容につなげたい」

一つでも当てはまる場合は、睡眠研修を検討するタイミングです。

企業の業種、勤務形態、従業員の年代、研修時間に合わせて、内容を組み立てます。

従業員向けの睡眠改善研修をはじめ、管理職向けの疲労・睡眠マネジメント研修、熱中症予防と睡眠を組み合わせた夏季研修にも対応しています。

対面・オンライン、どちらでも実施可能です。

今年の夏を、従業員がただ我慢して乗り切る夏にしないために。

水分補給や空調管理に加えて、
「前日の睡眠」から従業員を守る取り組みを始めませんか。

夏季の安全衛生教育や健康経営研修をご検討中の企業・団体さまは、ぜひ一度ご相談ください。

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樋口麻理
専門家

樋口麻理(睡眠健康指導士)

株式会社印笑

医療・教育の分野を知る睡眠健康指導士が、生活や社会活動の基盤となる睡眠管理をテーマに自己実現や子育て、健康維持をサポート。フェイスメソッドで、いびき対策や顔のこわばり改善などお伝えします。

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