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原島敏郎

元マネジャーの経験を生かしたコーチングの専門家

原島敏郎(はらしまとしろう)

有限会社ソリスナビタス

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コラム

年上の部下へ関わり方を考える

2015年7月3日

コラムカテゴリ:ビジネス

 今、職場では年上の部下の方が増えています。年上の部下のモチベーションをどのように高めていけばいいかわからないという質問が多く出ます。
 年上の部下、年上の部下を持つマネジャーに思いを聞いてみました。

年上の部下をもつマネジャーの思い

 ・自分が若い時にお世話になった人なのに、役割として上司になったために仕事の指示をしなければいけない。気が進まないし気をつかってしまう。
 ・仕事だからと割り切ってお願いすると、『わかった』というが仕事の精度は低くスピードが遅い。真剣に取り組んでいるとは思えない。困っている。
 ・定年再雇用で契約社員になって給与が半分になったから仕事も半分にしてくれと言われ、その人がやりたくない仕事を押し付けられ自分がすることになった。若手も手一杯なのでしかたがない。本当に困っている。
 ・よく休憩する。昼食休憩時は早めに離席し遅く帰って来るなど、やる気が見られない。他の若い部下への示しがつかない。
 ・チームのことを考えずわがままを言う。表面的には従っているが本心からは従ってくれないので困っている。
などです。

年上の部下の本音

 ・自分たちの先輩たちは、組織長のポストがなければ、部門長付きで専門職として処遇してもらっていた。年下で能力的に優れてもいない奴の直接の部下になる。面白くない。
 ・このご時世、役割だから後輩が課長で、私が部下というのは仕方がない。しかし事務的に仕事を渡し、そのうえ会話もあまりないまま評価される。やっていられない。
 ・一生懸命仕事をしたいと思っているし会社の方針について教えてほしいが、こっちに変な遠慮をしている。向こうからは話しかけてこないし、こちらから話しかけづらい雰囲気をつくっている。
 ・腫れ物、厄介者、邪魔者などのように扱われている。自分より若い部下とだけコミュニケーションがとれている。
 ・年齢的に無理がきかない。若い人たちと同じように頑張るが出来ないこともある。そういうとき「サボっている」という顔で見てくる。無視されたりもする。つらい。
 ・自分は会社のなかでお荷物になっているかもしれないが、生活のためやめるわけにもいかない。自分は若い時代に汗水たらして一生懸命働き、若い後輩や部下を育てたのに、その彼らの口から偉そうに会社の方針として指示や命令される。自分にもプライド、自尊心がある。

 年下の上司に対して、好意的でない態度をとるのは、そういう態度に出る前に何らかの理由や背景があります。年上の部下の“感情”を丁寧に扱っていないのかもしれません。
では、どのように関わっていけばいいのでしょうか?それを次のコラムで書いていきたいと思います。

この記事を書いたプロ

原島敏郎

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原島敏郎(有限会社ソリスナビタス)

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