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原島敏郎

元マネジャーの経験を生かしたコーチングの専門家

原島敏郎(はらしまとしろう)

有限会社ソリスナビタス

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コラム

チームにおけるミッションとビジョンの重要性について③

2018年4月20日 公開 / 2020年9月29日更新

テーマ:組織開発

コラムカテゴリ:ビジネス

3.チームで策定する「2つのビジョン」とは何か?
 ビジョンです。基本的に会社が掲げるビジョンは“業績”に関する内容です。それを各組織にブレイクダウンして、それぞれの組織のビジョンが示されるケースが殆どです。しかしどのような職場風土であれば社員が活き活きと取り組んでいけるかという“職場風土”のビジョンも必要になってきます。
 
 多くの場合、会社のトップは“業績”に関するビジョンを掲げれば、社員はそのビジョン達成に向けて取り組むはずだという感覚で捉えがちです。しかし「そのビジョン達成に向けて、全社員が自身の持てるエネルギーを100%かけることができるか?」が問題となってきます。職場の人間関係やチームワーク、相互の連携プレーが良好でなければ、社員は安心して全力を傾注して取り組めません。全社員が全力で働くことができる“職場風土”の側面のビジョンが必要となってくるわけです。これは、例えば「お互いに仕事の進捗について声を掛け合う職場」とか「全員で全員をフォローし合う職場」、「建設的な意見は遠慮せずに発言できる職場」などです。それが整っていれば、社員は安心して“業績”の側面のビジョンに向かって一丸となれます。

 この“職場風土”はチームの構成員によって変わってきますから、チーム単位で作成していくことになります。チームのリーダーは自組織の風土が現時点で「どういう状態にあるのか?」を知り、もっとこうなれば皆がポジティブに主体的に仕事に取り組める職場をつくる使命(前述の“対部下”のミッション)があります。そのミッションを遂行するためにありたい“職場風土”のビジョンを想定していく作業が必要です。「“対部下”のミッション」の具現化です。このようにビジョンには“業績”の側面だけでなく“職場風土”の側面も必要になってくるわけです。

 このようにこれからの各組織のマネジャーは、多様な価値観をもつメンバーを一丸にまとめていくために、“対社会”、“対会社”、“対部下”の3つの側面からミッションを明確にして、“業績”の側面と“職場風土”の側面のビジョンを掲げ、チーム全員を巻き込み、実現していく活動をしていくことが求められています。

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原島敏郎

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原島敏郎(有限会社ソリスナビタス)

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