ゴルフプレーの順番

谷光高

谷光高

テーマ:ゴルファーとしての心得とマナー

一緒にプレーする人たちと同時に打つことはできないので、当然、順番に打っていきます。
「プレーの順番」に係わるルールは、規則10(プレーの順番)に定められていますが、罰則がない場合が多く、周囲に気を配るマナー性の強いものとなっています。
ラウンド中においては、他への配慮だけでなく、危険回避のためにも常に配慮する必要のあるものなので、正しい知識を身に付けて欲しいと思います。

規則上、マッチプレーで「プレーの順番」を間違った場合には対戦相手に再プレーを要求する権利が生じます。ここではストロークプレーでのプレーの順番について考えていきたいと思います。

①スタートホールでのティーショット時の順番


ゴルフでは、ティーインググラウンドから最初にプレーすべきプレーヤーを「オナー(honor)」と呼びます。
スタートホールでの「オナー」は、公式競技やコンペの場合は、組み合わせ表の順番が基本となりますが、それ以外は「くじ引き」や「ジャンケン」などで任意に決めることになります。多くの場合、ティーインググラウンドの脇にある「4本のくじ引き棒」で打つ順番を決めます。決まった順番を間違ったり、変更しても罰則はありません。

②その他のホールでのティーショット時の順番 

スタートホール以降のティーショットの順番は、前のホールのスコアが最少だったプレーヤが次のティーインググラウンドで「オナー」となるという、スコアの良かった順にティーショットをすることと定められています。ただし、同スコアだった場合は 前のホールの順番でプレーを続けることになります。

「オナー」は、直訳すると名誉とか栄誉といった意味があります。ゴルフでは、スコアの良い人に敬意を払って先に打ってもらうという発想からきています。順番を間違えても無罰とはいえ、その順番を無視してしまうような行為は止めましょう。

使用ティーが違うため、スムーズな進行を目的として順番を変えるときも、全員の合意の上で進めていきましょう。

なお、「オーナー (owner)」とは違いますので、間違えないようにしてください。

③ティーインググラウンドから暫定球や打ち直しをする時

ティーインググラウンドから暫定球や2つ目のボールをプレーする場合、同伴プレーヤー全員がティーショットをした後でプレーしなければなりません。

O.Bと思うあまりに、他のプレーヤーのティーショットがまだ残っているにもかかわらず、続いて打ってしまった場合、プレーの順番を間違っても罰はありませんが、もし順番を間違えたことを打った後に気が付いても改めて打ち直すことはできません。間違った順番で打ったボールがO.Bになったり、紛失球になったとしても順番を間違えたことを理由にそのショットを取り消すことは許されません。

④プレー中の順番


ティーショット後は「遠球先打」、即ちボールの位置からホールまでの距離が最も遠い人から先にプレーをしていきます。
ストロークプレーでは、間違った順番でプレーをしても罰則がなく、グリーン周りやグリーン上で 「遠球先打」の原則が守られないことは少なくありません。
グリーン周りやグリーン上では、グリーン上にボールの有る無しにかかわらず、ホールからボールが遠い人からプレーしていくことが原則です。
すなわち、グリーン上にボールが乗っているときも、ホールに遠い方から打つべきであって、全てのボールがグリーンに乗ってからパターの順番を決めるというものではありません。

「遠球先打」には危険回避の意味も含まれています。セカンドショットなどでは、前に人がいない状態で打つことで安全にプレーができます。後ろの人を気にせず先へ先へ進んでしまうと、後ろからボールが飛んでくる危険があります。

反対に「遠球先打」にこだわりすぎることにより、スムーズな進行を妨げることもあります。
“チョロ”を繰り返している初心者ゴルファーの後ろをいつまでも全員が付いていくことは進行の妨げにもなります。
適切に状況を判断しながら、「先に打ちます!」の声掛けや、前に進んでいる人がいたら「後ろから打ちます!」と声を掛けながら安全にスムーズにプレーを進めていくように努めましょう。

「遠球先打」の原則

1744年、世界最古といわれる13条からなるゴルフ規則の第12条
「球がホールから最も遠くにある者が先にプレーすべきである」
「遠球先打」の原則は、今から270年前にすでに明文化されていました。
当時は、ストロークプレーはなく、マッチプレーだけが行われていましたので、プレーの進行に際しての「遠球先打」は、今日のような安全性よりも勝負のための最大の必須要件だったようです。
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谷光高
専門家

谷光高(ゴルフ場経営者)

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

一部の人が楽しむゴルフから、誰もが気軽に楽しめるゴルフへ。日本のゴルフ文化を変えるため、ゴルフ初心者へのサポートや子どもたちへのレッスン、学校の授業などを行い、初心者にゴルフを楽しむ機会を提供している

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