ゴルフで「空振り」と「素振り」、決めるのは誰?
ゴルフコースにとって樹木の存在は、魅せるという景観性の観点から重要な要素です。日本の名コースと呼ばれるゴルフ場では、必ずホールを飾る美しい樹木が存在しています。樹木は美観だけではなく、戦略上の人為的な障害としての役割もあります。そのため、ゴルフルールにおいては、樹木に係わるルールが細かく必要であり、また存在しています。
今回はその中から「切り株」についてのルールを説明したいと思います。
枯れ木の伐採と切り株
日本のゴルフ場には“松”が数多くみられますが、コース管理が防虫処置を施していても、毎年、多くの“松”が枯れます。有馬カンツリー倶楽部では、ほとんど薬剤防除をしていないので、コース内外を合わせて年間500本近くが枯れ、そして順次伐採しています。
伐採後は、残った切り株を根こそぎ引抜いたり、大型カッターの機械で地面より低くなるまで削り、ともに上から芝生を張って処理します。
しかし、コース内だけでも枯れ松は多く、伐採は済ませても切り株の除去が間に合わずに、そのまま残った状態となっている場合が数多くのゴルフ場で見られます。
切り株付近にボールがあるとき
それでは、その樹木の「切り株」の根元や上にボールがある場合はどうしたらよいのでしょうか?
ゴルフルールでは、樹木は自然物として扱い、ボールが根元や生い茂った枝の下にあったとしても「あるがままの原則」に従いそのままプレーをするか、もしくは「アンプレブル」を宣言して1罰打を付加してプレーしなければなりません。
木の「切り株」も人工の物ではないので「動かせない障害物」とは見なされません。したがって救済措置を取ることはできないので、樹木同様、そのままプレーするか、「アンプレブル 」を選択しなければなりません。
ただし、切り株を「修理地」として標示してある場合や、「修理地」の標示がなくても除去のための切り株の掘り起しや切断作業が進められている場合は、罰なしで救済を受けることができます。全く作業にかかってない段階では、「切り株」は自動的には「修理地」とはならないので注意しましょう。
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