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パッティンググリーンの芝生の種類について
日本のゴルフ場では昭和60年代以降、グリーンの芝種の主流が日本独特のコウライ芝からベントグラスに変わっていった。
コウライグリーンは芝目が強いために順目(※芝生の目がボールの進行方向と同じ向きに生えていること)と逆目(※順目とは異なり球の転がる方向とは逆に芝が生えている状態のこと)では転がりに大きく差が出るので、プレーヤーにとってはパットが難しい。また、見た目についても冬場は茶色く枯れてしまうので、管理面においても常に同じクオリティを保つことが困難な芝種であった。
そのため、ベントグラスが日本にやってくると、こぞってベントグリーンへの変換工事が行われるようになった。
ベントグラスは、元々寒さに強く冬でも青々としているが、夏の暑さには弱い性質の芝生である。近年では、暑い夏でも耐えられるように品種改良された新しい芝が開発されている。
最新のベントグラスは芝の密度が高く、葉が細く立ち、その細い芝の先端をカットして葉の先端をボールが滑るように転がるグリーンが最良とされている。
コース管理の責任者「グリーンキーパー」
コース管理の責任者を「グリーンキーパー」という。
グリーンキーパーは、パッティンググリーンをはじめとするコース内の芝生の管理、植栽の管理、造成や土木工事、さらにベントグリーンには欠かすことができない散水設備の管理、その他機械の管理、コース内看板や標示杭の管理など、ゴルフコースに関わるすべてを総合的に管理することが業務である。
良質なベントグリーンの維持は、グリーンキーパーの腕の見せどころ。
日々の芝生の刈る高さを約3.0~4.0mmという繊細なところで設定しつつ、芝生の根を地中深く下げて、最も負荷が掛かる盛夏の高温期をはじめとする四季の気象変化や年間数万人が歩き回る踏圧にも耐えるような強い芝生にしなければいけない。そしてボールが滑らかに転がるようプレーに最適な状態に仕上げていく。
本州では、梅雨の湿潤時期と盛夏の高温時期がつながっているために冬芝であるベントグリーンの「夏越し」はグリーンキーパーにとって最大の難関と言える。
病害で調子が悪いのか、それとも乾燥害なのかなど、観察力、判断力、実行力が最大限求められる。もし判断を誤って、病害なのに乾燥害と思って、多く灌水すると病気が一気に広がって芝生が枯れてしまったりすることなどは往々にしてある。
デリケートなグリーンを不必要に傷めない
このように細心の注意を払って管理しているパッティンググリーンである。これ以上余計な負荷を掛けるとグリーンの芝生は簡単に傷むし、滑らかな転がりは出なくなる。そのためにもグリーン上では慎重に行動し、他のプレーヤーに迷惑の掛からないよう、コースの保護に努めてほしいと願う。
そこで、誰でも少し意識すれば簡単に出来る、守ってほしい点を3つ紹介する。
グリーン上でプレーするときにはぜひ思い出して欲しい。
◆足を引きずって歩かない
グリーン上では足を引きずるようにして歩いてはいけない。2019年のルール改正以前、「引っかき傷」はボールマークのようにいつでも修復することができなかった。そのため、パットのライン上に引っかき傷があっても全員がホールアウトするまで修復することはできないという状況が生まれていた。
2019年のルール改正でボールマーク同様にいつでも修復することが可能となったとはいえ、グリーン上に傷を作って良いと言うわけではない。引きずって歩かないように注意すべきである。
◆走らない、飛び跳ねない
走ったり飛び跳ねたりすると、グリーンを蹴り上げたり、着地するときに芝をねじったりすることになり、傷をつくるかもしれまない。
急ぐときはグリーンの外側を走るか、早歩きでグリーンを抜けていくようにしよう。またロングパットが入って飛び跳ねたいぐらい嬉しくても、他のプレーヤーやグリーンに配慮して大声で飛び跳ねて喜ばないようにグッとこらえよう。
◆旗竿(ピン)を放り投げない
2019年のルール改正以降、パットをするときにピンを抜く必要がなくなった。そのため同伴プレーヤーがピンに寄り添う必要もなくなり、ピンをホールから抜くことが大いに減った。
以前は旗竿をホールから抜くときにポイッとグリーン上に放り投げる人が多かった。こうした行為は絶対に止めてほしい。グリーン面も痛むし、旗の取り付け部を破損することもある。
旗竿を抜くときには、パットの邪魔にならないグリーンエッジなどにそっと置くようにしてほしい。
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※インターネットでゴルフ規則の全文がご覧いただけます。
公益財団日本ゴルフ協会(JGA)サイト
http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/rulebook/index.html
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