後ろめたさ
【夫が告げる離婚理由】
よく相談者が「これからどうしたらいいですか?」と問われます。
その問いの土台にあるのは、夫から離婚や別居を言い出された理由です。
それは「妻の短所」として挙げられる事にあります。例えば・・・・
■家事や片づけをおろそかにする
■子供にばかり目を向け、夫には妻が無関心
■子供を叱る妻のヒステリックさが嫌
■妻の浪費
・・・・・etc
でも、考えようによっては、これらの理由、全て夫に対しても「その言葉、そっくり夫にお返しします」と言いたくなりませんか?
今の時代、男性と女性の垣根はあまり高くありません。
特に共働きであれば、家事も育児も夫の協力を無くしては、妻だけに負担が掛かります。
家が散らかっていて、片付かないなら、夫が片付ければいいのです。
子供をキツク叱る妻が嫌なら、夫は子供側に立って、子供が叱られないように父としてフォローすべきです。
妻の浪費については、夫婦で額を合わせ家計の見直しをすべきで、そういう夫婦会議をせずにいきなり、離婚や別居を言い出すのって、唐突過ぎませんか?
これは夫婦としての在り方としても問題です。
つまり、夫が離婚や別居やと言い出した時点で、「時、すでに遅し」というのは、あまりにも急ぎ過ぎです。それはこれまで夫婦での話し合いをしてこなかったとしたら、これは子供と妻の問題とか、妻と家事の問題ではなく
夫と妻の問題という事です。
【夫は密かに耐えて来た?】
その上で、夫がよく言う言葉に「俺はずっと耐えて来て、我慢の限界を超えた」と言うのは、卑怯じゃないかと思うのです。口火を切った時点で、軌道修正も出来る可能性がないなんておかしいですよね。
相談者は、不安で困惑しているから、こうした離婚や別居の理由を真に受けて、掃除や片づけ、育児に今以上努力しようとします。妻が努力の対象として考えるのは、夫の告げた目の前の事です。それらの努力をある程度頑張った後も夫の決意が揺るがないのです。
【妻の君は変われない】
最も夫が使う言葉に、「妻の君は絶対に変わらない」と言います。
だから変わらない事に絶望したから、離婚だ、別居だと言います。
もう決めつけているのです、妻は変わらないと。貴女が変われないという事も失礼ですが、変われないと言われても、何とか事態を変えたいと思われ、妻は努力されています。
その上で、夫に対して離婚や別居の要求を撤回させるにはどうしたらいいかと私に問われます。
【問題はそこじゃない】
私はこうした問題を俯瞰で見ている為、家事や育児が夫のいう離婚理由とは考えていません。
ひつこい様ですが、妻への生活態度や、家事育児の事ではなく、それらは取ってつけた理由でしかないという事です。
もっと、言えば、それは離婚や別居を急ぎたいという事が本当の理由だからです。
では、何故急ぎたいかと言うと、それは貴女の夫側の事情になりますから、千差万別、色々あると思います。
それが何かという事を考えないといけないのですが、少なくとも妻側だけの問題ではないでしょう。
【考え方のヒント】
今日のニュースの中で、少し、ヒントになる事があります。(2023年1月18日)
事件の種類と、夫婦の問題とは違うかもしれませんが 一つ思う事があります。
『40歳代の母親を刺殺したとして保護された女子中学生(13)が、就寝中を狙って母親を刺した可能性があり中学生は、母親とスマートフォンを巡って揉めていた』とあります。
現代の人たちがスマホを肌身離さず生活に支障をきたしているという事は珍しい事ではありません。
親の年齢からすると、問題視する事は分からない訳ではありません。
ニュースのコメンテーターは、スマホの弊害を口にしていましたが、それは今、言えることはそんなことぐらいしかないという事であって、スマホの事が引き鉄ではありますが、殺人が起きた原因ではないという事です。
元々、その親子にはこうした事で揉める原因があって殺人にまで至ったきっかけがスマホだっという事だと思うのです。
少し物騒な例え話をしましたが、物の本質を考えるという視点を持つことが大切ですね。
では、夫の離婚や別居を言い出した理由は何かというと、それは相談者から、詳しく聞いてみないと分かりませんが
妻を悪者にして、夫が自分を正当化したいという事に他なりません。
もちろん、妻に全く問題がないかと言うと、夫婦はお互い様で、妻も夫も欠点はあります。
それらが、判明した時点で夫婦が断崖絶壁なら、夫婦なんて何度離婚してもおかしくないという事になります。
問題が分った時に、「もう耐えられない」なんて、変じゃないですか。
おかしい、おかしい、と思って、対処しましょう。
では今日はここまで。