貴方が夫に嘘を付かせている?
半年前の東出さんの不倫で、この度離婚を発表されました。
テレビのワイドショーなどでは、杏さんは別居当初から弁護士を入れて、離婚へのレールを敷いていて、東出さんからの申し出にも、頑として譲らず離婚を成立させたそうです。
おおかたの見方は「女性は一度腹を決めたら動かない」と言われていますが、そうでしょうか。
確かに離婚を決める時に、妻に収入があるか、ないかが、離婚を決めるボーダーラインになるのは確かです。
でも、それ以上に離婚を決めるか、避けるかの決定打は、収入ではないような事を見て来ました。
私のところに寄せられる相談は、95%までは離婚を避けたいという相談ですが、よくよくお話を聞いていくと、苦しさのあまり、いっそ離婚をした方が、この苦しさから逃れられるか、という望みを込めて、離婚も視野においていると言われますが、本音は離婚をしたくないという事ですので、そういう意味では 98%までは離婚したくない人ばかりです。
では、妻に収入があるかないかを省いて、次はどういう事なら離婚を決めるのか、という事を考えてみました。
私の所に寄せられる相談は、夫の不倫が殆どですが、実際に離婚を選ばれた方は ごく僅か、指折り数えられるほどです。
私にお話をされる段階では、鼻息荒く、離婚も辞さない覚悟だと言われる方は、夫の不倫を怒っている人です。
しかし、どなたもご主人が不倫している方の相談なのに、離婚を避けたいと妻が言うケースと、離婚を考えているというケースの違いはどこにあるでしょうか?
要は離婚を避けたいと思っている人は、夫の不倫を嘆いてはいけも、怒ってないのです。
それに行き当たる原因は、妻の自分にもあると反省をし、夫の不倫を仕方がないと受け止めているという事です。
この場合は、妻の自分も改める点を、努力していき、夫婦一緒に乗り越えたいと考えています。
つまり、前者の怒りよりも、嘆きはあるけれど、憎んだりはしていないのです。
この怒りと嘆きの違いは、妻の性格によります。
これは 私が常々書いている事ですが、妻が勝気だと、色んな場面で、対立関係や対立姿勢になります。
そして、勝気な分、夫の裏切りで、浮気相手の方に気持ちが行くなら、それは妻として、負けとなるのです。
その負けは、妻という立場にある以上、プライドが許さないのです。
しかし、夫からすれば、妻との戦いに疲れたという事もあるので、戦から降りたという事にもなります。
妻からすれば、「逃げるのか、卑怯者」という気持ちも若干あって、夫が妻のあおりに、乗らなくなるという事が、悔しくてならないのです。
ある意味、夫にすれば、負けるが勝ちと言う風に「不戦勝」を決めたという事なのです。
妻の怒りの根本は、ここなのです。
妻はこれまでも、夫と対立とは言え、喧嘩をしながらでも、喧嘩という対話があったのです。
しかし、夫が離婚を望んだ途端に、対話という喧嘩もしなくなるので、没交渉になるのです。
愛の裏返しは、無視です。
妻にすれば、喧嘩さえも、コミュニケーションだったのです。
逆に言えば、日頃から強気の人は、いざ、問題が起きると、対立姿勢が前に出過ぎて、そういう形のコミュニケーションしかとれなくなるのです。
なので、強気というのも、別の事で活かせばいいのですが、こと、夫に対して日頃から強気でしか、向き合えない妻は
夫から、離れていくという事を引き止める術をもたないので、そこが怒りという現れ方をするという事になります。
妻も色々苦労をしてきた事は 私には分かります。
しかし、夫にそれが伝わっていなければ、妻の苦労は意味がなくなってしまうのです。
話し合いも、それと同じで どちらか一方が、話し合いで答えを出そうと思っても、もう片方が話し合いを望まないなら、話し合いの効果はありません。
極端な例え話ですが、男女間や夫婦間のDVについて「配偶者暴力防止法」(平成13年法律第31号)と言うのが成立され、「被害者と加害者」の意識の違いがあるという事が分かっています。
暴力を振るう方は、愛情の一環だと思っていますし、暴力を受ける側は怖いと感じている差があります。
もちろん、今は浮気の問題を語っているので、ちょっと、違うと思う方はいると思いますが これを「構図」だと考えて欲しいのです。
対立姿勢が普段からある夫婦が、話し合いを求めても、それは一方的であり、一方通行なのです。
だから、話し合いをしてはいけないと 私が唱えているのですが、その根本が 不倫問題や、浮気をする側からすれば話し合いを望むはずがないという根本的な事を、知って欲しいのです。
その意味で、浮気をする人が一番悪いのは分かっていますが、「浮気をした人が悪い」という責めの意見を持って話し合うと、浮気をした方は、逃げるしかありません。
それを無理くり認めさせて、謝罪させて、夫婦やり直そうと、夫からの言葉を引き出そうと思って話し合いを求めても
夫が話し合いを望んでない限り、それは話し合いの強要になります。
ここで何度も言いますが、恐らく勝気な妻は、これを読んで「じゃ、私が悪いの?」と憤慨されていると思いますが、そういうことを言っているのではないのです。
こういう事を唱えている私にさえ、「怒り」という反発心が生まれるのは、勝気という性格の特徴です。
私が言いたいことは この勝気という事を、夫が好ましく思っているなら、夫婦は仲良く出来るでしょう。
しかし、何かと妻の勝気が、前面に出ると、夫も逃げたくなりますよ。
そんな夫を追いかけてまで、話し合いをすれば、夫は一言も言えなくなってしまいます。
相談という妻の自己主張の演説になってしまいます。
つまり、はなから「夫の浮気が悪い」と言うスタンスで話し合いを進めると、夫は逃げるしかなくなります。
そういう意味で 夫婦は話し合ってはいけませんというのは、浮気をした立場の夫にとっては話し合いでは「断罪」という事を予感するので、テーブルになんて着きたくないのです。
「じゃ、どうしたら良いっていうの?」とまた、短気を起こしましたね、そこの強気さん。
ま、焦るな、焦るな。
何でも問い詰めたり、答えを求めるのが、前向きと考えたらだめですよ。
貴女の夫は、何にも口を挟まず、自分の話に耳を傾ける人が、恋しくなっていたら、貴女の話し合いの強要は逆効果です。
夫の目には妻の姿が映っていないとしたら、話し合いという会話はすれ違います。
ここで古い言葉をプレゼントします。
押してもダメなら引いてみな、です。
貴女の攻撃的な姿勢ばかりでは解決しないことがある事を知って下さい。
あ、すみません。
また話が反れました。
東出さんと杏さんの離婚でしたが 杏さんは夫の嘘とか裏切りに怒りを通り越して、多分失望したのでしょう。
夫への失望、これは将来に向かって共に夢を見る事は出来ません。
浮気と一言で言っても色々あります。
「程度もん」という言葉を使うなら 私は、3年も嘘と、裏切りを続けた「程度もん」の程度は最悪です。
この「程度もん」に、東出さんへの愛情が消え去ったのでしょう。
夫の浮気が、妻の自分にも責任あると思えるのは そこまでの「悪」を感じなかったという人の「程度」です。
でも杏さんのように夫の浮気はどんな言い訳をしても庇いきれない程度の悪さがあったとしたら、もうそこには「絶望」しか生まれません。
つまり、夫婦の修復を望む妻は、夫をそこまでの「ワル」だと感じていない優しさがあります。
しかし、その逆で、夫の浮気に怒りしか感じないというのは、夫のしでかした罪の重さより、妻を裏切ったというプライドの方が、夫の罪を重くしてしまいます。
これが「怒り」となって現れると、全てが、夫を断罪する気持ちばかりになります。
「怒りと勝気」この正体に気づかないと、「じゃ、どうしたらいいのですか?」とノウハウだけを求めても、勝気が邪魔して、ノウハウが実行できません。
これまで、夫婦の間の会話において、何が災いしていたか?
夫の浮気で傷ついた妻が、まさか、ここに来て自分の事を言われるとは思っていなかったかもしれませんが、
ノウハウだけを教えても、それを活用できるテクニックが備わっていません。そういう自分の素地を知る事から始めましょう。
ノウハウだけを早く知りたいなんて、言っても、
ゴルフの初心者が、最高級のゴルフクラブのセットだけを揃えても、ちゃんと、ゴルフボールが飛ぶわけがない。
だから、こういう場面に突き当たった場合は、まずは何が災いしているか、それを知るところから、始めましょう。
では今日はここまで。