離婚を決める、その前に。

日々、相談に来られる方に、相談の内容を書いてもらいます。
その中で、
□離婚も視野に置いている

という所にチェックが入っています。

しかし話を聞き進めていくと、離婚も視野においているという割には、具体的な話になると、ノープランです。

でもいいのですよ、ノープランなら、ノープランでも。
ただ、もっと話を詰めていくと、離婚も辞さない覚悟というのは、腹をくくっているという事ではなく、浮気相手に、そんなに気持ちが傾倒しているなら、もうそちらへ行けば、という事に他なりません。
そこで、もう少し突っ込んでいくと、離婚の覚悟は、出来ておらず、「そんなに浮気相手の事を好きなら仕方がない」という嘆きにも似た気持ちなのです。

私もそういうことが解ってきたのは、相談者の言う通り夫側の気持ちの聞き取りをした時。
夫は浮気相手と再婚するかどうかは別として、離婚をとにかく急いでいます。

こういうケースの場合は、たいてい夫は浮気相手との再婚を考えています。

そこで改めて相談者に、ご主人は浮気相手との再婚を考えていますよ、と告げると、ここで相談者は、初めて現実に引き戻され、離婚を回避したいと初めて、自覚されるのです。

相談者は、離婚も辞さない覚悟を全面に出せば、夫が頭を打つと考えて、そういう風にいう事で浮気相手と別れてくると考えているので、ある意味「離婚」をちらつかせる事で離婚を回避できると考えています。

これは意図して言っている場合もあれば、無意識にそういう計算をしているケースもあります。
しかし、妻が離婚も辞さない覚悟と言う事は、夫にとって渡りに船になる事を解っていないのです。

夫の浮気の段階にもよりますが、少なくとも2年以上続いている不倫であれば、その不倫にも何らかの決着を付けたくなっている事もあります。

その時に妻が離婚も考えているとなると、それが夫と浮気相手には大きく席を譲る事になるのです。
ただ、相談者の本音は、離婚も視野においているといえば、夫が考え直し、浮気相手を別れてくるだろうと期待している部分はありますが、それが思うとおりに行くかどうかは、浮気相手のタイプによります。

つまり、浮気相手も同じ既婚者で、W不倫であれば、相談者の家庭が離婚するかしないかは、今すぐには影響ありません。

ただ、浮気相手がバツ一とか、あるいは始めから、独身であった場合、あなた達夫婦が離婚をすると言う事は、浮気相手には大きなプレゼントになります。

その証拠に、あなたが離婚も辞さない覚悟であると夫に伝えたら、夫は急いでその話を伝えに浮気相手の所に走ると思います。
あなたが夫を離婚をするという事は、浮気相手には、これまでの問題に風穴を開けることになるので、貴女との離婚の話をご主人は、手土産を持っていくかのように、翌日、早速伝えるデートをするでしょう。

そこで、初めて貴女も、夫が、浮気相手の方に軸足が向いている事を知るのです。

最初は脅かしのつもりとまでは言いませんが、離婚も視野においているという妻ほど、
離婚はしたくない人だという事を、これまでの例で、嫌と言うほど見て来ました。

皆さんも身近にいませんか？
離婚だ離婚だと言っている人ほど離婚はしません。
でもその反対に、あんなに仲が良かった知人の夫婦が、急に離婚をしたという事を。

要は、離婚を本当にする人ほど、離婚の離の字も周りには言いません。
しかし、その逆で、離婚をしない人ほど常に離婚と言う言葉を口にします・

だから、真剣に離婚を考えている人間ほど、黙って実行するのです、
そういう事で離婚も辞さない・・・なんて鼻息の荒い事を言っている妻こそ、実はその覚悟の無い人だという事をわかってください。

では、何故、本当に思ってもいない離婚を口にするのかというと、そういえば夫が考え直してくれるという無意識の計算があります。

しかし、浮気相手のタイプにより、それが離婚への拍車をかけてしまう事になりかねない。
そんな事を理解してください。
そして自分自身でも、離婚をする覚悟なんて何も出来てない事に気付いて下さい。

貴女は、夫が浮気相手を選ぶなら、自分から、さよならするわ、と強気でいますが実は、浮気相手を選ぶというのは浮気なら当たり前のことなのです。

だから、こんなくだらない不倫の犠牲に貴女はなる必要はありません。
なので、どうか、ここは短気を起こさず、離婚はいつでも出来ますから、まずは離婚を阻止するという方向性に気持ちがシフトすることを願っています。

と、いう事で、腹が立つかもしれませんが、ここは一つ、夫のお遊びに流されないように頑張りましょう。
では今日はここまで。