後ろめたさ
今日は、反論はある覚悟で書きます。
一般的な説を否定する事になるかもしれませんが、これまでの相談業務の中で見えてきたことですから、正しいかどうかは別として、私の仕事の中のアンケート結果と捉えて下さい。
それは貴女が夫にダメ出しをしている事は、実は貴女の出来てない事だという事です。
もう少し噛み砕いて言うと、貴女の苦手分野だという事です。
例えば
家事に対してのことが一番解り易いでしょう。
夫と家事分担をしても、その結果に満足しません。
それは実は、自分への不満足でもあるのです。
夫が子供の頃から、家事を手伝っていたなら、色んなことを容易く出来るかもしれませんが、結婚して、初めてトライする家事ですから、出来なくて当然。
でも、出来ないなりにトライしてほしいのですが、仕上がり具合は、雑な感じ。
何なら、段々、当番を無視し、残業を口実に、逃げている感じ。
これって、本当は家事がしたくないんでしょ、と怒りがこみ上げてきます。
でもね、これって、案外、貴女も考えている事なのです。
ただ、貴女の方が子供を迎えに行って、ご飯を食べさせて、としている中で洗濯物を片付けたり・・・・・・
そんな暮らしに疲れを感じてきたら、夫の誠意を秤(はかり)にかけてしまいます。
家族のことを考えてないから、家事を逃げるのだわ、とか、妻の私だって疲れているのに
その妻の事を思いやってくれないのは、家庭の事を何にも考えてないのだわ、と腹が立ってきます。
それで、夫の家事や、責任分担に、不満を持ち始めますが、実は、逃げたいという事を妻だって考えた事はあるのです。
でも責任上、出来ないから、やっているのであって、出来れば逃げられる人はいいよね、という感情を妻は抱いているのです。
つまり家事を放棄したいのは、夫も妻も同じ。
ただ、それを仕方なくしているか、どうかだけの違いです。
だから、夫は考えられないことをしているのではなく、貴女と同じ事を考えているのです。
料理一つをとっても似たことが言えます。
例えば、調理が終った時点で、鍋やフライパンまで洗い終わっている事は理想ですが中々そんな風にいきません。
夫が料理をした場合も台所はとっちらかっています。
あなたより、色々劣っているのは当然です。
慣れない手つきで頑張ってやってくれることに最初は感謝していたはず。
でも、ある時くらいから、夫の家事のクオリティを求め出した・・・・・
これ、すなわち、本当は自分に向けている観点なのです。
実はここからが本音の話ですが、家事が難なくこなせる妻は、夫の「家事不出来」の部分には注目しません。
何故なら、そんな事を思っている間に、妻がチャッチャッと片付けるのです。
夫のすることを文句を言っている間に、自分がやってしまうことに、自分だけが頑張っているという物差しはないのです。
だから、妻が夫の事をダメだししている部分は、実は自分も苦手な部分だという事です。
夫の家事協力に不満を貯めている妻は、実は自分も家事が苦手という場合があります。
しかし、できれば苦手だからこそ、夫と当番制を二人で割り振りたいという事は、実は妻の大変さを解って欲しいという気持ちの表れであったりします。
貴女も実は家事は手抜きしたい。
それほど、仕事を終ってからこなすのは妻も大変なのだという事を解って欲しいという心の表れです。
ちょっと、変な言い方ですが、苦手意識を共有出来たらいいのですが、妻も苦手意識を持っているとは知られたくないのです。
本当は妻も夫も、苦手な中、二人で頑張っているという事なら微笑ましいのですが、いかんせん、夫にダメ出しをしないといけないので、妻が上の立場でないといけなくなっているのです。
確かに、子供も小さくて、家に帰れば食事の支度や洗濯や、何かと大変な事は殆ど妻に掛かってきます。
それだけに、夫の協力もまだまだ足りないと不満を募らせますが、実は、そのダメ出しをしている点は、妻自身が苦手に思っている種類の家事と同じである場合が多いのです。
と、いう事で、妻と夫は合わせ鏡。
夫へ要求している事は、実は妻自身が苦手としている事が多いという事です。
そういう事が解れば、夫へのダメ出しは、少しはましになるかも、です。
では今日はここまで。