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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

離婚家庭に育つ子の気持ち

2018年6月17日

テーマ:子供の立場から見た夫婦問題

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

少し多忙なスケジュールが続き、何かマイホームをほったらかしていた反省に、今日はお天気も良かったので、家中の布団を干し、久々に掃除もして、疲れました。
今夜はちょっとしたおおつまみを作り、自宅で独り呑み。
ほどよく酔っ払い始めて、ユーチューブで好きな歌を聴いたりしているうちに、段々好みのアーティストに移行。
私はフォークソング世代で、私自身もバンドを組んでいて、青春をそれ一色で過ごしました。
しかし、わりと早くに結婚した私は暫く子育てに時間を費やし、音楽に触れる事はありませんでした。
でも子育ても終り、自分の時間が出来た時、改めて私は音楽が好きだったと思い出しました。
お酒を飲むようになってからは、演歌の良さに染み入る日々であります。
特に、お刺身と焼酎をたしなんでいるときには
「日本人はやっぱり演歌だな~」と染み云々思うのは私だけではないはずです。
と、いう事で、最近とみにお酒を飲んだ時に聴く歌、それがすぎもとまさとさんです

そんな中、見つけた歌、それが、「鮨屋で」という歌です。
https://www.youtube.com/watch?v=ShJNC3ysHbo
この歌を一度聴いてみてください。

私のところに来られる相談者は「離婚も視野において」と仰います。
確かに離婚を余儀なくされる相談者の気持ちもわかりますが、あえて言うなら離婚を選ぶなら それも本人の自由です。

でもね、その離婚の影には必ず、その影響を受けている子供がいる事を知って欲しい。

実は私も母子家庭で育ちました。
それがゆえ、自分は離婚だけはするものか、と歯を食いしばって結婚生活を送りました、
つまり、私は 離婚そのものをする側と、離婚の親の元で育つという2つの体験をした事になります。
皆、自分も人の親になったら、子供だけは 離婚の犠牲者にさせたくないと考えるのは当然です。
しかし、思ったようにいかないのも人生です。
私自身、自分が母子家庭で育った故に自分の結婚は、絶対に離婚をしないと、満身創痍で結婚に望みました。
それが故に、私は離婚するわけに行かなかったし、それを知った上でプロポーズしてくれた夫は、
私には離婚という人生を歩ませてはならないという負荷を背負った結婚になりました。
少し解りにくいかもしれませんが、私にとれば、夫は幸せにすることを保障してくれた人という立場になるのです。
だから、離婚をしたくない私を悲しめるのは夫の約束破りという、元夫の契約違反的な罪を問いたくなる結婚生活でした。
つまり、私は離婚をしたくないのに、離婚を余儀なくさせる出来事を起すのはすべて元夫の罪という風に考えていました。
だから結婚生活のスタートは、元夫は私を幸せにする契約を結んだ事になり、悪いことをした場合、問題の中身より、契約違反をした夫、という二重の罪のようなものを科していました。

それほど、私は不幸になる事を恐れていたのです。
当たり前のことですが、不幸になるのは誰しも望みませんが、私は自分の努力を棚に上げて、結婚とは夫が私を幸せにすると約束してくれるものと考えていたように、今にしては思います。

しかし、元夫は 私が母子家庭でどんな辛い思いをしたか、知ったこっちゃなかったのです。
でも私は、母子家庭で育つという体験をした私を二度と離婚をさせまいと救ってくれた結婚生活を保障してくれた白馬の王子様と考えていたので、裏切られたときは、二重の苦しみになってしまったのです。だから今にして思うと、若い20歳そこらの結婚は、お互い子供だったな、と思います。

おっと、話が横に反れました、元にもどしますね。

私の母は女手ひとつで、3人の子供を育ててくれました
私は兄と弟の間に挟まれた、女の子一人の三人兄弟でした。
父は高度成長時代の、日本の景気も良い中、建設業の社長で成功しましたが、それも長くは続かず、母は、父と段々疎遠になって行きました。
でも、そんな中、家庭の大黒柱である父の力は衰えても、私には父は父でした。
母から見て、どれだけ大黒柱として失格でも、私には父であることは変わりなく、特に娘一人の私を父は私を愛してくれた事には変わりありません。
父と母がどれだけ、夫婦仲が悪くなっても、私には、やさしい父でした。
そんな夫婦が離婚をし、子供3人は母についていきました。
母は、とても苦労をして私達、子供を育ててくれました。
弟は大学まで、出して貰いました。
だから、私は父に会いたいなんて、母の苦労を欺くようで、口が裂けても言えませんでした。
父の悪口を離婚した後でも言う母に、父に会いたいと思うことすら母への裏切りになると思ったのです

その後、何十年か月日は過ぎ、私も結婚をし、母を見送る事をしました。
そして、母には悪いけれど、初めて、父を想いました。
変な話、母が亡くなって、初めて父を想う事を許された感じがしました。

そして、母の死後、戸籍謄本を、遡って取り寄せると、父は母の亡くなる10年前に、亡くなっていたことを知りました。
母の住んでいるところから、車で30分で行ける土地で、10年前に亡くなっていたのです。
悲しかったです
多分、私が想ったように、父も私の事を思っていてくれていたはず。
きっと、私にも会いたかったに違いない。
それでも、父は 私に会いに来なかったのです。
母が苦労して子育てをしている前に、離婚をもたらした父は子供達に会う資格がないとばかりに
一生、子供達には会いませんでした。
そして、私は、私達子供を死に物狂いで育ててくれている母に、「父に会いたい」と、想う事すら親不孝だと考え、父に会いたいと想う事すら封印しました。
離婚とはそういう事です。
現代のように民事の法律で、離婚後も子供に会う面接権をふりかざすのは簡単です。
でも、両親の離婚のハザマに居る子供の気持ちはそんな権利とかの話ではなく、父に会いたいと想う事母親に対する親不孝なのです。
だから会いに行きたくても母を裏切るようで、会えなかったというのが私ができた母親孝行でした。
母子家庭になるとはそういう事です。

だから、どうぞ、離婚も視野においていると簡単に言わないで下さい。
貴女は、離婚も考えているでしょう。
でも、実際に離婚になると、子供は、母親に言えない我慢をその日から抱えるのです。
父親への思慕を胸の奥にしまい込む作業をする事になります。

私はお陰さんで、しっかりした女性に育ちました。
多少の苦労ははねのけ、色んなことを出来る我慢強さを身に付けた人間になりました。
子供の頃、人は私を褒めてくれました。「しっかりしているね~」って。

でも、私はしっかりなどせず、他人にも男性にも素直に頼れる可愛い女性になりたかった。
しかし残念ながら、誰の事も根っこでは信用してない、自分で道を切り開くたくましい女性に育ちました。
でも私は、本当は、自分で仕事をするようなしっかりした女性ではなく、男性に甘え、男性を頼りにする可愛い、か弱い人生の方が幸せではないだろうか、と思っています。
母には悪いけれど、父に会いたかった。
だって、父は私を可愛がってくれたのです。
母の見えてないところで、一人娘の私を、本当に愛してくれました。
それを母には言えなかった。
これが母子家庭に育った私の本音です。
だから、簡単に離婚と言う事は選ばないでください。
貴女はいっそ離婚をしたら、今の苦しみから解放されるかも?と離婚に逃げようとするかもしれませんが、それは貴女の子供に、貴女の苦しみをバトンタッチするだけなのです。
そして、貴女と違い、その子供は今日から父への思慕を口に出来ない我慢強い子供になってしまうのです。
大人は、好きになって結婚をし、嫌いになったら離婚をします。
大人は勝手で、自分たちの、恋愛の結果だからと納得できるかもしれませんが、その結婚の落とし子として、子供がその後、苦しみを背負い込むのです。
私が父と会いたいと願ったと思うのと同じくらい、父も死ぬ間際は私に会いたいと願ったと思います。
いえ、そう思いたいけれど実際、そうであったら 私と同じくらい辛かったと思います。

子供が居るから離婚は避けたいと思っているあなた。
実際は、母子家庭で育った子供達が、そんな思いをしている事をご存知ですか?

もしかしたら、自分が離婚をしたくないから、「子供の為に離婚がしたくない」と言っているとしたら、それは本当は、子供のせいにしているけれど、子供達の気持ちを知っていっているのではありません。
私のところに相談を寄せて下さる相談者は、離婚をしたくない理由に、「子供が居るから」と言われますが、実際の子供の為にと考えてないように思えてなりません。
離婚をしない理由が子供の為というなら、母子家庭で育った子供の気持ちを少し知った上で「子供のために」と言うのであれば、私も反対はしません。

その時に、母子家庭で育った子供の心境を表しているのが、冒頭に書きました歌です
すぎもとまさとの「鮨屋で」という曲です。
一度、離婚した夫婦に育てられた子供の心境を理解してみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=ShJNC3ysHbo
では、今日はここまで。

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