「別れ」を解く

テーマ:離婚回避緊急対策

人生は出会いの数だけ、別れがあります。
その形は様々で、運命的に別れる宿命だったのか、それは誰にも分かりません。
しかし、色んな形の別れが有る事は確かで、それは経験を積んだからと言って「慣れる」ものでもありません。
だから 別れを宣言される方と、宣言する方も、何か学習して出来るものでもないのですが、その別れの目的において、別れて行く方の立場の人は、誰に教えられた訳ではなくても、ほぼ同じような形を取ります。
それから、見えてくる事があるので、今日はそんなお話をしたいと思います。

人は別れを意識する程、本音は言わないと、私は考えます。
皆様は、人との別れをどのくらい体験した事がありますか?
恋人との別れ
親子、肉親との別れ
友人との別れ
それほど親しくない人と距離を置こうとした別れ

別れは色んな別れがあり親しい人との別れ程、最後の形がそれを構成する人の人間性を表します。
生きたまま、人間が引き裂かれるのは、生木を割くという言われ方をします。
最近で言えば、俳優の大杉漣さんの急死は、単なるファンの人たちにとっても悲しい出来事でした。
近しい俳優仲間にとれば、何の心の準備もなく逝ってしまった大杉さんに、あっけなくて実感も湧かないものだと思います。
でも彼はいい思い出だけを仲間には残してくれたので、ある意味幸せな死に方だったかもしれません。
そういう風に、「死が分かつまで」ということで言うと死が別れの最大級の別れで、受け止めるしかない自然の摂理です。

それに比べて、自分の意思や、相手の意思で別れがあるとしたら、それは人為的な要素が加わります。
そこで、一番、取られるスタイルは「なるべく綺麗に別れる」です。
その綺麗というのは、自分にとって綺麗か、相手にとって綺麗かは分かりませんが、一番分かりやすい言葉で言うと、「後腐れがない」という事です。
これは遺恨を残さないという意味にも捉えられますが、要はゴタゴタしないように・・・・という意味です。
その為には、綺麗ごとにしなければ、別れる時に、本当の事を言ってゴタゴタすれば、悪く言えば、別れる事がスムーズに行かないので、綺麗ごとを言えば言う程、その事は真実から遠くなるという事だと思います。
また逆に、別れる相手に向かって、味噌くそに言う場合があります。
これは、相手からどう思われようと、構わないし、相手がどれだけ傷付くかは関係ない。
自分が別れたいと思う事を優先し、自分の別れたいという事をスムーズにやり抜くには、相手のからの妨害を受けない事を一番に考えます。
つまり自分の事しか考えてないという事です。
特に夫が妻に離婚を切り出す時に、これは顕著に表れます。
最後の段階で、別れ話でも、妻の事を悪く言って、妻の事を凹まして、夫への攻撃の爪を引っこ抜いておこうとする時には、これまでの結婚生活の欠点、特に妻の生活態度が怠惰であった事を述べます。
こうした事を言う時は、全部ウソとは言いませんが、妻を凹まして、妻が自分の短所を認め、離婚されても仕方がない、と観念させる為に、夫はこういう事を言います。
確かに、人間は、生活をキチンとしているかというと、だらしない部分はあります。
掃除もおざなり。
料理も冷凍物
夫の親とも仲良くしない。
色々あるでしょう。
でも、今まで、それ程問題にしてこなかったのに、これを言った途端に離婚って、ちょっと話が早すぎませんか?
まして、それを告げた時は、もう夫は「ずーっと俺は耐えてきたから、これ以上はもう耐えられないから離婚」だの「妻の君は絶対変わらない」
だから、離婚だという理屈です。
でもね、ちょっと考えてみて下さい。
そんなに夫は耐えられなかったなら、もう少し早く言ってくれたら、妻だって何とかしたはずだけれど、言った時最後の時って・・・あんまりですよね。
これを真に受ける必要はありません。
家に掃除が行き届かないから離婚をする人っていません。
子供に対してキツク当たる妻が嫌いだから、離婚だと言っても、その子供を片親にする離婚なんて、その夫はどこまで子供の事を考えているのでしょうか?
料理は確かに、うまい下手はありますが、そんなに食事に不満を持っていたなら、離婚とまでは行かなくても、お小遣いを増やしてあげるから、どうぞ、美味しいものを外食して乗り切れませんか?
要するに夫が何を言いたいか、というと、食事を上手く作れ、ではないのです。
いや、むしろ、今から料理の腕を上げて、手料理しか作らないなんて言われると困るのです。
君は努力をしない、又、努力しても対して変わらない、と決めつけないと、離婚が出来ないのです。
だから・・・・・こんなことを言う本当の理由。
それは「離婚ありき」という事に他なりません。
つまり、夫は離婚をする事が大前提で、いの一番なのです。
そこには 本当の理由は言いません。
でも、他のカウンセラーさんの所に行かれた妻は「夫の大好物の手料理を作り、居住まいを正して、夫の居心地を善くしてあげて」と説かれます。
なんだ?この夫との共同作業をして離婚へいざなうのか、このカウンセラーは・・・と思ってしまいます。
メンタルカウンセラーの役割は、妻のメンタルを軽くする事に力を添えてくれますが、妻に対して暴君である夫の本音は見抜けません。
だから夫の肩をもって、暴君が益々過ごしやすくする家庭づくりを妻にアドバイスします。
でも、夫の本音は、過ごしやすくしてもらったら困るのです。
このまま、整理整頓をしてない家庭でないと、離婚宣言出来ないのです。
だからメンタルカウンセラーは この夫の言い分の本音を見抜けず、夫をよしよしする事で乗り切ろうとするのです。
これを平和的交渉と呼びますが、夫側は、仲良くする事を断念したという宣言ですから、それを引き留めようとするには、夫に益々居心地よくさせよとの、メンタルカウンセラーのご意見です。
私も、何も夫に喧嘩腰で行けとはいいません。
でも、メンタルカウンセラーではこの暴君の本当の目的を見抜けず、増長させ、妻が悪いという意見に加担するような事になり、夫を「裸の王様」にしてまうのです。
私は他のカウンセラーの悪口を言うつもりはありません。
あなたの悩みが、なぜかしら、気持ちがダウンして、夫とも良好な関係を築けていないという事なら、妻のあなたの気持ちの持ちようで、何かは変わるでしょう。
そういう気持ちの持ちようのアドバイスで乗り切れる事でしたら、あなたとメンタルカウンセリングは上手く行きます。
でも、浮気の問題が根底にあるなら、家を掃除して、花を飾った所で、浮気は収まらないのです。
ましてや夫から離婚や別居を持ち出されているなら、それは居住まい正して・・・という事では解決しません。
この見極めがあなたに必要です。
あなたがどこの門を叩くかで、解決とは逆の方向に行くこともあります。
あ、また話が横道にそれました。
そうそう、別れに本音を言わないという事ですが、上記にある妻を悪者にして・・・という目的は
夫はひとえに離婚へスムーズに進もうとしている事です。
でも反面、妻には何も文句はない。
ただ俺は一人になりたい、一人になって人生を考え直したいなどというのは、妻を一つも傷つけていません。
むしろ俺が悪者になろうという事ですが、これは妻を悪者にする作戦と、あまり大差ありません。
つまり、こうして言った方が、妻は、凹んでいる夫を叩かないだろうという作戦です。
これもある意味本当の事を言っていません。
妻を叩く夫。
夫自身、自分を叩く夫。
この両方とも実は根っこは同じなのです。
ズルい・・・・これに尽きます。
夫は妻と別れる為に、本当の事を隠して、離婚をスムーズに運ぼうとしているに過ぎません。
こんな事も見抜けないで、家を一生懸命掃除したら、夫が帰って来てくれるという説は間違っています。
ただ、私も人と別れて来た経験はあります。
本当に親しくなればなるほど、本音で別れは告げられません。
例えば、最初から、人は短所が見えているものではありません。
親しくなると、段々見えてくる短所があれば、私には受け入れられない部分であれば
もうそれ以上の付き合いは止めよう、終わろうとします。
そんな時には適当な理由を告げ、相手を傷つけないように、します。
それは、スムーズに別れたいという自分の目的より、やはり相手を傷つけないようにの配慮です。
と、いう事で、薄い関係であればある程、別れは綺麗ごとを述べます。
人と距離を置きたいと思った時に、その人に対して何らかの、問題を感じたという事ですが
それを、正直に言う事はありません。
本当の事を言うのは、例えお互いが傷ついてもいいから、この関係を善くしたいと思う時です。
そう思うと、自分がどう思われようが、捨て身で、改善回復の為に本音を言います。
現に私は、色々な人との、合わない部分を感じ、これ以上付き合うのは無理と感じた時に、距離を置くために、相手を傷つけない嘘を付きました。
でもそれは人との人間関係のルールかもしれませんから、別れの時の言葉は「嘘ではなく方便」です。
しかし、私の所に来られる相談者の「夫から離婚を言われた」という種類の事は、夫から妻を悪く言うか、妻には浮気の真実を述べず、綺麗ごとを言っても、根底は夫は自分の事しか考えてないという事になります。
したがって、こんな理解の出来ない理不尽な事を言われたら、それを真に受けてはいけないという事になります。
でも夫だって、すべて嘘をいう訳ではありません。中には本当の事も、織り交ぜて言うから、少しは信じられるのです。
では、何が本当で、何が嘘か?
その見分け方は・・・・感覚的な事ではありますが・・・・
理不尽です。
何か腑に落ちない、
理不尽と感じたら、それは嘘で有る可能性が高い。
こんな区別で判断しましょう。
では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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