夫婦は話し合ってはいけませんVol,5
暫く、コラムの間が空きました。
その代わりと言っては何ですが 「二度目の結婚は幸せか?」というテーマで、愛之助さんと藤原紀香さんの結婚を通し、薀蓄を述べています。
明日10月3日、このマイベストプロの手がける毎朝3分の知恵チャージJIJOCOの記事がまたUPされますので是非ご覧ください。
さ、そこで夫婦問題の相談の中でよく受ける質問について答えたいとは思うのですが、今日は普段とはちょっと違う事を参考にします。
当方に起こしになった相談者と、今後の夫婦の姿勢や会話の話になります。
当方に来られる妻は、その殆どが夫の不貞に苦しんでいて、その解決を望んでいる方ばかりです。
その方が、夫の不貞に気づき、それを解決するための方法を得る為に当方に足を運ばれます。
その段階で私が「話し合いをしてはならない」という禁じ手をすでにやっちゃった人たちばかりですから、その時点で私に叱られる心の準備が出来ているのです。
そして何故、話し合いをしてはいけないかを検めて私からその根拠になる理由をお聞きになるのです。
だから自分のしてきた話し合いが何故うまくいかなかったかも、その理由も理解できるようになります。
そうして、話し合いが、こと浮気問題の場合は何の意味も持たないだけではなく、それをすることで逆に夫の浮気を水面下に潜らせてしまい、益々浮気は深く深く隠されてしまうことを知るのです。
つまり、これまでしてきた話し合いは禁じ手であった事を身をもって知り、そして今後はしてはならないことだと改めて確認することになります。
そこで、今後の対策を話した後で、帰る間際に必ず、問われることがあります。
相談者「じゃ、先生、これから夫とは何を話せば良いですか?」と質問されます。
その答えは、
村越「浮気がなかった時期に話していた会話を思い出し、差し障りのない話題にしてください」
そんな風に言うととても困った顔をされます。
つまり 妻の心の中には常に夫の浮気に対する不満があるし、夫が浮気をした理由を知りたいと思っています。
不倫のドラマをテレビに見ていたら、まるで当てこすりのように、夫に「あなたもこんな風だったの?」という質問をしてみたくなっています。
テーブルで夫が仕事が多忙だという話をしていても妻の心の中には「その忙しい間に、結局は浮気をする時間はあったのね」と感じています。
初秋刀魚を食べても、「本当は誰かさんと食べたんじゃないの?」と在らぬ想像までしてしまいます。
つまり妻の頭の中は明けても暮れても、夫の浮気について考えているので、話題は全部それにつながってしまいます。
そんな中、村越に浮気のことは夫とは話し合ってはいけませんと、禁じられてしまうのです。
何を見ても、どんな音楽を聴いても、全部浮気相手との事が気になり妻は夫に、常に浮気のことを聞きたいのです。
でも夫にすれば、それは問い詰めになり、益々妻には心を閉ざしていきます。
そうなると、妻からはもう本当に何も話すことはなくなってしまいますし夫婦のコミュニケーションはなくなります。
妻はそのコミュニケーションの取れない水臭い関係をどうにかしたくて、当方に訪れますが、村越の答えは、「コミュニケーションを取るな」と言っているように聞こえてしまいます。
でも、私は一言も会話をしてはいけませんとは言っていません。
しかし妻は浮気に関することばかりが、頭の中にうごめいているので、何も会話が浮かばないのです。
では、これまで、夫の浮気が何もなかった頃、夫婦は何を会話してきたのでしょうか?
子供のこともあるでしょう。
ご近所のこともあるでしょう。
テレビを見ながら政治の話もしてきたでしょう。
親や将来の展望のこと。
行きたい旅先もたくさんあって夫婦の趣味のテニスも話題に上ったかもしれません。
近々、見たい映画もあれば、どうやって子供を預けて夫婦でランチデートをしようか?
色んな話題はあったと思います。
それが今は一切、話せなくなり、夢もチボー(希望)もないと言うのが現状です。(古い言い回しなので、もう若い人は理解できないかな?と思い()付の説明をしました)
でもね、私が話し合ってはいけません、と言うと、相談者の妻は、半ば切れ気味で
「じゃ、何を話せばいいんですか?」と怒りの感情すらわいてくるようです。
では反対に質問します。
「では、これまでの夫婦は何を話をしてきたのですか?」です。
口を開けば浮気のことになりそうだから、そうなる自分の思考回路を理解して欲しいと言うことです。
でも妻の本当の願いは、夫が妻を今は無視をしたり、会話にも乗ってこない、冷たい態度の夫を
何とかしたいと言うのが、この度の相談であることはよく分かります。
でも妻であるあなたの頭の中が、すべて夫の浮気につながることばかりなので、夫は益々妻を遠ざけるのです。
だからこそ余計に妻は夫とコミュニケーションを取りたくて、話かけるのですが、そこには夫が逃げるので、どうしたらいいか?と言うことですよね。
ここが 私が言う「話し合ってはいけません」と言うことの肝があります。
妻がコミュニケーションの元になることは、「会話」だと考えるという癖があります。
でも会話は心の代弁でしかないので、心が通わなくなっている時は、会話は出来ないのです。
それを無理くり会話で関係性を保ちたいと思うから、夫に会話で近づこうとするのです。
そこで改めて考えてみてください。
妻自身の会話は、夫にそれほど歓迎されたテーマであったか?です。
男性も会話の好きな人はいます。
家に帰れば、今日一日、子供が何をしていたか、妻から聞きたい夫もいます。
でも、夫のタイプによって、近所の話や、子供の学校の話は妻に任せてあるとばかりに、無関心を極めます。
私も元夫は、たとえば家族で旅行に行ったとき、車の中で、子供の友達の話・・・「何組の○○君」とか近所の話をするのを嫌がりました。
確かに、せっかく八ヶ岳の雄大な景色を見ているときに、わざわざ家の近所の話をする必要はないのです。
でも、世の中にはそんな話や、ママ友の話まで興味深く聞いてくれる夫もいるようです。
そんな風に自分の夫のタイプをきちんと見極めて、夫が何を話題として好むのか、を考えて欲しいのです。
そんな風に言うと、妻も「夫が浮気をしていながら、その夫に何故、夫の好む話題を妻が気を使って話題探しをしないといけないのですか?」少々怒り心頭です。
いやいやいや、そもそも私は話し合ってはいけないと言っているのです。
でも何も日常会話までは禁じていません。
しかし、今は妻の会話がすべて夫にとって、牙に感じるから、夫がそれを望んでいないと言うことです。
妻は単に日常会話と思っても、夫には妻の言葉が、刃(やいば)になって刺さるので、夫婦関係を悪化させるだけだから、それは止めなさい、と言っているのです。
そうなればまたもや、「何故ですか?悪いことをした夫が、何もしていない妻が刃を持っている悪者と思うのですか?」という感情が生まれるようです。
これは、妻を悪者にしているのではないのです。
夫は悪いことをしていることは自覚しているから、後ろめたいのです。
そんな中、何故妻は、避けられても、逃げられても、夫に歓迎されない会話を望むのでしょうか?
それは、コミュニケーションが、夫婦仲の改善に役立つと思っているし、もっと言えば、会話で浮気問題を解決できると思っている部分があるのです。
つまり口を開けば浮気問題に関わる話題しか、現段階では頭にないのでは、妻はコミュニケーションを旨く使いこなせないタイプなのかもしれません。
要は夫が逃げる会話しか出来なくなっている夫婦の段階であり、それなのにコミュニケーションが最大の和合と思っているのは、もう間違いだと気づきましょう。
だったら、何を話せばいいか?ですが、これは思春期の息子をもった母親なら分かるはずです。
母親が何か言うと、「うっせえ、黙れ、くそ婆あ」と言われた事はありませんか?
何を言っても、自分の部屋にバタンとドアを閉めて、出てこない愛想の悪い息子。
その息子に向かって、執拗に会話を求めましたか?
また会話で息子の心が、溶けると思いましたか?
恐らく、思春期とう嵐の去るのをそっと見守ったと思います。
夫の浮気を見つけたときに、妻は自分の友人に相談すると異口同音に「暫く様子を見たら?」と
静観を薦められたはずです。
私は様子を見たら?という黙認は薦めませんが、時期として、働きかけばかりでは解決しない時期があるということも知ってほしいのです。
会話がコミュニケーションを深めると言うのは会話が上手い人だけに言える事です。
コミュニケーションが夫婦仲を高めるというのは、むしろ何も問題がないケースに言える事です。
特に断言できる事は、浮気問題は夫婦のコミュニケーションで解決出来るものではありません。
ここで、ちょっと言いたいことですが「改めて」というワードです。
言葉の響きだけではこの改めてという文字を思い浮かべますが、別の文字もあるのです。
検めて・・・・・「切符を点検させて頂きます」のような検めますと使います。検証や、検査という少し、深く調べなおすという風に使われます。
革めて・・・は革めての常用外という表記があり、改めてと同様の使い方をするようです。
本当に心が通っているいる夫婦はむしろあまり会話を必要としません。
世の中の男性は、あまり必要ではない会話は得意ではないです。
そういう意味で夫がコミュニケーションを取らない意味を考えて、そのうえで
何故妻であるあなたが、コミュニケーションで活路を見出せると思っているのか?
そこをもう少し、深く研究する意味があると思います。
こんな風に、これから改めて、自分が今、しようとしていることを、改めて考えていくことが大切です。
では今日はここまで。