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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

ひとり相撲

2016年7月30日

テーマ:夫婦は話し合ってはいけません

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 退職 手続き

私は相談者と話をしていて自分の結婚生活を振り返り、ふと思い出す事があります。
私が一人で家事をし、一人で仕事をこなし、ほぼ子育てもひとりでしなければならない時に、内情をしらない人は
「あんたが頑張りすぎるから、旦那さんが頑張らないのよ」って。

無責任な言葉に随分傷つきました。
何故なら、話は逆なのです。
子育ても夫婦二人で色々、頑張って行きたかったのに、それには非協力な元夫。
何度も何度も、頼んだり訴えたりしたけれど、それが叶わなかったから、その結果、元夫にお願いする気持ちがなくなってしまった、という結果を持って、人にお願い事をするのが苦手になってしまいました。
頼んでもすがっても、ダメな時は人間はたくましく自分の足で立ち上がります。

最初から元夫をそっちのけで、私がしゃしゃり出て頑張ったのではありません。
叶えられない無念さが私をたくましくしたのです。
そういう私に「妻が頑張と夫をダメにする」という無責任に言う人や言葉が、今の私にカウンセラーという道を開かせたのかもしれません。
それは その時頑張るしかなかった。
収入が入らなければ私が大黒柱になり収入を得ないと食べて行けなかったから、そうしたのであって、その頑張りは別に後悔していませんし、それがあるから子供が育ったと思っています。
要は長い人生、誰が一家の大黒柱になろうと、家計を支える時期があってもいいと思います。
現に私の考え方は、パートで勤めていても、辞めたくなることもあり、実際退職や転職もしました。
その時に、直ぐに次の仕事が見つかる訳ではなく、何ヶ月かブランクはありました。
そういう時、元夫の無職の状態は、私も理解できたのです。
しかし結果的に2年という間、職に就きませんでした。
この間、私が元夫に成り代わり仕事をすることは 家庭を守るためには家族の一員である私が大黒柱になる事は何も疑問がありませんでしたが、往々にしてそのことを、否定する友人は専業主婦でした。
夫のお尻をうまく叩く事で、夫を奮起させるという方法ですが、人は人。
そういう甘え上手で働くというほど、簡単なタイプでは、うちの元夫は違いました。

これは今更元夫を避難しているのではありません。
私も同じくらい弱い人間だったから、元夫の休憩を許してあげたかったというのが正直なところです。
ただ、仕事が見つかるまで2年もかかるとは思っていなかった。
結果的に2年かかったのであって、最初から2年遊ばせてあげようと思った訳ではないのです。
人は人生で休憩したくなる時はあるという考えで、待ってあげよう、育ててあげようと思っただけです。
その事が元夫をダメにしたといわれたら、ちょっとやるせなかったですね。

でも、ま、人は自分の経験則でしか、物を考えません。
その人は、甘えたりおだてたりすることでお仕事を頑張ってくれる優しい夫をお持ちだったと言うことですから、私のところとは別の話だという事です。

しかし、今、この仕事をしていて 相談者に昔の私によく似た人が沢山いることに気がつきました。
何か問題が起きると、過去の体験が蘇り「夫はどうせ協力してくれないはず」という決めつけをしています。
その上で夫に話を始めると「夫への失望感」を先に示し、夫に相談をしているというスタイルを取りながら、その答えは
妻がもう用意したものですから、自分であがいて自分で結論を出したものの通達のような形になっています。
つまり夫には 「どうせあなたは○○~こうでしょ、だから○○~こうするのよ」と言い渡したような形になります。

確かに非協力な夫に助けを求めても、答えが得られなかったら、怒りが込められた言葉になるのは無理ないのですが、妻にすればそういう言葉すらも、夫に相談したと思っています。

昔のコマーシャルで、何かを夫(西田敏行)に頼んだら「今やろうと思ったのに」と地団駄を踏むというCMでした。
要は、夫は自分なりに考えている時に、妻が相談事をしながら、どうせ応えてくれないでしょ、と決めつけて話し出すと夫も機嫌を損なうでしょう。
今回の場合は、まさにそういう事で、妻のタイプで当方に相談を寄せてくださったのはありがたいのですが、その反面
「やはり、解決しないと思うのです」と言って、方向転換をされる方がいます。
こういう方を私は「自己完結」の独り相撲タイプなのです。

もちろん、性格的な部分から、最初からこういう風に自己完結タイプはいますし、夫との体験がなくても自分から人に相談する事が下手という方がいます。
下手だから、夫の優しい言葉も引き出せないから、夫の出す答えには鼻からやけくそ的になります。
もうこうなると、人から見ると妻がすねちゃっていると言うふうに見えてしまいますので、得にはまりません。

悪口ではありませんが、これを私は自己完結タイプと呼んでいます。

独り相撲をせざるを得なくなった理由は、お察しします。
しかし独り相撲は夫と言えど人には通じません。
悔しい経験が多すぎて、あなたがそうなったことは私には分かります。
でも肝心な事が、それが夫に伝わらなければ何も、問題は変わりません。
そういう意味で、腹立つ気持ちは抑えて、どうしたら夫に伝わるか?
その観点から考えないといけません。
夫に話や相談をするというのは、ある種交渉です。そういう時ほど、私情を押さえ、むしろ事務的に話さないといけないのに、
問題を考える時に「どうせ夫は何も家族や子育ての事は考えてないから」という論点で、結論の8割くらいまで妻が決心した
状態で、後は夫の承諾だけを得ようとしていませんか?
もちろん、相談しても子供の教育方針や、進学、受験の事には夫は赞成しないんだから、という決めつけて話し出すと、もうその時点であなたの言葉は夫を責める言葉になっています。
だから、あなたは話し合いと言っているつもりでも、事後承諾になっていて、その結果を伝えるだけの会話になっています。
伝えた後も、「うちの夫は何も家族の事を考えてないんだから」というため息ばかりになっていませんか?
これでは、話し合いでもなんでもなくて夫からすれば「断言」になってしまいます。
もちろん、本当に夫が子育てや教育方針、または家を買う買わないには無頓着かもしれません。
もしかしたら 家を買いたくない本当の理由が隠されているかもしれません。
でも、あまたはあくまでも夫婦で話あって、なんでも決めたいと思っているはずなのに、結局自分一人で決めて
夫に結果を言い渡しという宣言をし、そして「うちの夫は家族の事を何も考えてない」という決めつけまですると
夫の出る幕がなくなります。

そうなると、「いつでも自分ひとりで決めて、僕が何を言っても、すでに決めているのじゃないか」という気持ちを夫も抱き、妻には何も言わなくなるし、妻の言葉も効かなくなります。

そして、ひとりで嘆いて・・・これを独り相撲で、自己完結と呼びます。
話し合いを好む妻に限って話し合いが下手です。
つまり妻が話し出した途端、それは話し合いじゃなく宣言になってしまっているのです。

話し合いって言いたいことをぶつけるのではなく、むしろ言ってはいけない事だらけです。
話し合いで本心を聴き出すくらい難しいことはない。
私もこの仕事をしていながら、今だにお客様に騙されることがあるのです。
色んな人がいますから、話ほど、難しいものはないと考えています。
だから夫婦だからと言って、あなたが言いたいことの半分も本当は言っていないと感じていると思います。
でも、逆に言ってはいけないことは沢山言いすぎているし、夫には、声なき声も聞こえてしまっています。
しかし、聞こえたからといってそれを聞き入れるかどうかは別ですからね。

では、今日はここまで。

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