ピンクの結婚届

村越真里子

村越真里子

テーマ:円満離婚大作戦

今日は裁判や調停の事をレクチャーします。
特に、夫婦問題に限って言うと、皆様誤解をしていて、本当の裁判の意味をお分かりではないので
今日は夫婦問題に限って、という村越流解釈ではありますが、解りやすく説明していきます。

まずは、「事を荒立てる」という言葉をご存じの方は多いと思います。
それは、大ごとにしてまで・・・・・・という意味がありますが、問題を家庭内に納めずに表面化させるという事でもあります。
では、問題を表面化させて一番困るのは誰でしょうか?
そうです、概ね専業主婦よりも夫側が困る問題です。
裁判は平日なので仕事は休まないといけないし、万一職場に知れたら、恰好のいいものではありません。
だのに、中には夫の方から 裁判でも調停でもして、離婚をしようと持ちかけてきたとしたら、
ほぼほぼ、脅かしだと考えていいでしょう。
妻が仕事をもっていても、やはり男性の方が社会的地位を考えると、裁判や調停を
男性が積極的にしようとはならないのです。
それでも妻に裁判をしてでも離婚をすると宣言する場合は、裁判というのは、夫にもダメージが
あるので、そんな面倒くさい事を俺にさせるのか、という内心が含まれていますし、仕事の妨げにも
なるので、そんな時間を掛けずに離婚の判を押してくれという風に急かしてきているという事です。
だから、本当は一番裁判をしたくないのは、夫の方だという事を知っておいて下さい。
で、本当に裁判は事を荒立てるのか?という事ですが、荒立てるだけなら誰も裁判はしません。
多少は、手を入れていかないといけませんが、それは問題を鎮静化させるために役立ちますので
荒立てるという言葉自体が、「だから裁判はしない方がいい」という脅かしだとお考えください。

では、よく「第三者を立てて」という言い方をしますが、私はこれは弁護士とか、家庭裁判所の
調停員の事だと思います。
つまり私情を挟まず、客観的にジャッジできる人・・・・こういう人が 第三者だと思うのですが、
中には、親戚のおじさんであったり、上司などに相談ごとを持ちかける人がいますが、親戚と言うだけに
どちらかの身内という事で、本当に公平な立場か、どうかという事です。
昔は仲人に夫婦問題を相談したりする人がいましたが、現代はビジネス仲人ですから、結婚後の
相談までは受けてくれません。
そういう事で 現代の「第三者を立てて」というのは 裁判や調停の事を指していると言っても過言ではありません。
ただ夫婦でもめると この第三者を夫の親であったり、妻の親という風に考えて相談しますが、その段階で公平ではなく、それどころか、
身内は身びいきしますので、何なら両家で紛争が勃発することにもなるのです。

では家庭裁判所とは?
やはり一般人からすると、裁判所という名前を聞くと、怖いイメージがあります。しかし実際は裁判所と言っても
夫婦問題の場合は、小さい部屋で、テーブルが置いてあるようなところが多く、家庭調停員といっても
普通のおじさん、おばさんのような方が同席しています。
細かくは、いろんな形式があり、問題によっては、調停員2人と夫婦2人の4人で話し合う事がありますが、
実際は、夫婦は同室に入らないことが多く、妻か夫かのどちらかが部屋に入り、調停員2人と三人で
主張したいことを告げるという形が多いのです。
それを後に入れ変わりに入った夫婦のどちらか一方に、先ほど述べられた事を伝え、それに対して
どう考えるという気持ちを聞いてくれます。
従いまして 家庭裁判所は決して喧嘩はさせません。
しかしお互いの言いたいことを、交代で部屋に入り意見を述べ合うのですが、
会わない、すれ違いで、公的な場所でする、夫婦喧嘩だとお考えください。
だから、実際のDVや言葉の暴力が怖い人には調停などで話あうのがいいと思います。
話し合いという事を何度重ねても、うまく話がかみ合わない場合は、それはもう話し合いは向かない夫婦か
話し合いで解決できる段階ではないということです。
離婚の話が出ていて、夫婦の合意点が見いだせないというときは調停を使う事も、方法の一つです。
今、離婚をする場合は 大きく分けて2種類しかないと考えるべきです。
協議離婚と 裁判離婚
この裁判というのは調停を含みます。
夫婦はいきなり裁判は出来ません。
必ず裁判の前に、調停をします。
裁判は調停で結論が出なかった場合に不調と言って審判に移るか、裁判に移行します。
これを調停前置主義と言います。
夫婦で話し合いをすることを協議と言います。
その話し合いによって離婚をすることを、協議離婚と言います。
でも、これまで話し合いをして、お互いの合意点を見いだせないから離婚を選択するのです。
互いがかみ合わないから離婚をするのであって、最後に意見がぴったり合う夫婦は離婚にも至らないのです。
何度も同じことを言いますが、 そもそも離婚の話でぴったり気が合うなら離婚はしませんし、最後の話し合いで
仲よく離婚の合意点が見いだせるくらい、気が合うなら離婚の必要はありません。
そして、話し合いという協議でお互いの合意点を見いだせるほど、皆話し合いは得意ではありません。
たいてい、ぶつかり合うか、もういくら言っても解らないわ、と半ば諦め半分で妥協するのが殆どです。
これが協議離婚の実態だとしたら、殆どの夫婦が協議は上手ではないということです。
では、日本人の離婚は調停や裁判という離婚は多くなく、殆どが協議離婚ですから、どの程度、皆が
協議で合意点を見出しているのか、私は心配ではあります。
かと言って、協議離婚を止めて裁判や調停の離婚をお勧めしているのでもありません。
離婚はしないに越したことはない。
でも 夫婦の間で離婚話が浮上した場合、どなたもすぐに弁護士や法律相談に行かれますが
果たしてそれが、いい方向に作用するかと、そうでもないのです。
私の所に相談に来る方も、その前に弁護士の先生にも相談してきました、と言われます。
どんな事でも、見識を深めて、多くの方の意見を聞いた方がいいとは思います。
しかし、本当に弁護士相談が、その人にとって満足のいく内容であったり、充分役立っていたら、私の所には相談に来られる必要はなく
そのままその先生にお願いをすると思うのですが、何等か「違うな」と感じられるようです。
これは何かというと、先日の弁護士に依頼するメリット、デメリットで説明したとおりで、法律相談は離婚をする時にはとても
役立つのですが、「どうしたらいいかわからない」という段階で相談に行くと、離婚の際の財産分与や慰謝料請求なんどの
お金の話に終始してしまうからなのです。
実は、どうしていいかわからないという方の場合は、内心は離婚をしたくない方です。
でも、もし離婚をするとしたら、メリットのある離婚になるなら、離婚も仕方がないというつもりで相談に行っても、
そこでは、いくらくらいの財産が取れるかという数字的な話になります。
しかし、中には夫がすべてのお金を管理していたり、中には妻には収入を隠していたりすると、財産分与をするはずがなく
財産も隠匿しがちです。
それでも財産分与を望むのであれば、何とかなるのですが、夫の財産独り占めを全く疑う事をしない妻の場合は
財産も分与されません。
そうなると弁護士も成功報酬を仕事の報酬としている限り、あまり相談の段階で力を貸してくれる感じを受けないのです。
だから、結局離婚をしても得をしないとわかると、妻もでは離婚をしない方向で、何か対策はとれないかと
私のような者の所に相談に来られるのですが、ある意味、離婚をしても、しなくても四面楚歌のような心境に陥るのです。

私の離婚がそうであったように、お金のない家庭は、離婚をしても貧困です。
かと言って、裕福な家庭だからと言って、離婚時に財産分与をたっぷり分け与えてもらえるかというと、
夫の浮気による離婚の場合は、夫だって次の生活に少しでもお金を確保しておきたいという気持ちになりますので
別れ行く妻子に充分な事をしてやろうという男らしい男性はあまりいません。
離婚したら、しっかり財産分与も生活費も渡すからというのは、本当にそうしてくれるのか、
実はそう言えば妻が早く離婚届に判子を押すだろうという、ニンジンをぶら下げられているだけかもしれません。
そういう大事な事を夫婦だけの協議で、書面を交わしたという事で安心してはいけません。
誰しも、裁判や調停のように、事を荒立てるという事はしたくないとは思いますが、調停や裁判で交わした約束は
調停決定文として記録に残ります。
裁判も同じく、裁判官の承認付の約束を交わすことが出来ます。
夫婦で協議した事を約束事として残す公正証書も同じく効力はありますが、そういう文書を交わすまでの合意点を二人で見いだせるほど、素直なご主人であれば、そもそも離婚にもならないという理論になります。
二人の意見が食い違うから離婚に至るのであって、離婚の時だけ、そんなに気があって、着地点も二人で見いだせるほど、うまが合うなら、今の状態にはならなかったと言えます。
と、いう事で 離婚の決意をするのはある意味、まだ簡単です。
大事なことは 離婚後の生活までを考えた、生活費の保障を求めるならば、離婚の決意は最後でいいのです。
むしろ 色んな約束事を交わせるまでは離婚の合意をしてはいけないという意地悪?も必要です。
いいですか?
浮気を夫がしている場合で夫から離婚を言い出した場合は 離婚を願っているのが夫だということですので、
妻にお願いをする時は、妻が納得いくところまで、充分な事を約束してあげるべきですが、妻の方が苦しさゆえ
先に離婚を決意すると、夫は離婚ありきで物事を進めてきます。
何なら、離婚を望んでいるのは妻だから、妻が譲歩するような形になります。
そういう事で お願い事をする方が手土産を持ってくるという理論で言えば、妻が充分な事を夫にしてもらえるという約束を交わせない限り、離婚に判をおしてはいけないという事になるのに、妻の方が先に離婚を口に出してしまうと、夫に取れば、義務を果たさなくなります。
だから 離婚届に判を押すのは、一番最後でいいのです。
それなのに、先に離婚届けにサインをし夫に預けるという無謀な強がりをする妻が居ます。
いいですか?。
その離婚の決意は、本当は脅かしではないですか?
本当は離婚も考えていると言えば、夫が改心するかも?と半ば賭けのようなつもりで 妻の方から離婚の話を持ち出しませんでしたか?
貰えるものさえ貰えたら離婚をしてもいいと考えていても、先に離婚を口にすると、後は交渉のカードがなくなります。
夫が離婚をしたいと思っている場合、妻が離婚と言ってしまうと 夫には渡りに船になります。
強がりや脅かしは時として損にしかなりません。
脅かしを言えば浮気を止めるだろうと考えても、浮気をしている夫には、妻が離婚の決意をしたとなると。風船の糸が切れたように
浮気相手の所に飛んでいくかもしれません。
こういう脅かしが効果的かと思っても逆効果になることも多々あります。
妻が、弁護士並みに交渉がうまいなら、押したり、引いたりと交渉が出来ますが、その交渉で相手がどうなるか迄の
一手も二手も先を読めないなら、それは単なる賭けになります。
本当は離婚をしたくないなら、下手なギャンブルはしてはいけません。
私は法律家ではないので、法的な手続きや示談交渉は出来ません。
しかし、夫婦の間の気持ちのやり取りは、貴方が見えてないことくらいは、私がトータル2万件ものメール相談やカウンセリングで
会得してきた事実をあなたにお役立てすることはできると思いますので、どうか一人で悩まないで、なるべくこじれない段階でご相談を
お寄せください。
中には、探偵も雇い、調査もして、それを夫にばらした段階で相談に来られても、どうしようもないくらいにこじれた相談も
ありますので、出来れば、何もしない間に相談してください。
弁護士にも相談した。
カウンセラーにも相談した。
探偵を雇って相談した。
おまけにそれを夫に告げた。
何なら夫の両親にも告げた。
なのに、これ以上夫婦の状態が悪化したくないから、どうしたらいいか?と相談されても、そこまでやって、
夫婦の関係が悪化しないはずがない。
なのに、最後の段階になり夫に嫌われたくない・・・・・
もう順番が違います。
不安な事は解ります。
何かいい答えがないかと、いろんなところに相談しまくった?事も解ります。
でも、何でも力ばかりで物事を動かそうとするのは傲慢です。
力技ではなく、もう少し知恵を働かし、上手く立ち回る方法はあるはずです。
貴方も本当はご主人を脅かしたりしたくないはずです。
だから、あまり無茶苦茶ネットだけを信用して動くのはやめましょう。
ネットで書かれてある成功例の、登場人物はあなたの、家庭の話とは違います。
誰でも、かれでも万人に通用する方法があるなら、苦労はしません。
通り一辺倒なネットの情報を鵜呑みにして、動くのはやめましょう。
では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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