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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

話し合いという交渉

2013年10月3日

テーマ:夫婦は話し合ってはいけません

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

[[夫婦は話し合ってはいけません Vol.6 http://mbp-japan.com/osaka/fu-fu-all-ok/column/20476/]
]カウンセリングをする中で妻の悩みのパターンは千差万別。
しかし、解決策というかゴールはある種、似通っています。
至極当然と言えますが 最終的には幸せになりたいという事ですから 目指すものも近くなって当然と言えます。
では、ここで相談者も含め 結婚をすると誰しも願う幸せになりたいという事は同じなのに 得られる物が違うのは何故なのでしょう?
もっと言えば、夫の浮気で苦しんだ経験のある妻はとても多いのに、その結果に大きな差がある事は何故なのでしょう?
それはもちろん当事者である夫の性格や家族に対する愛情の深さ、人生における生真面目さ、仕事等は大きな関係性を持って、その結果を作り上げます。
でも これらすべてをトータルして人間力という言葉に置き換えると、破壊的な生活をいとわないという夫の場合、これに対して妻が同じように破壊的な性格であれば もう家庭は破綻するしかありません。
私はこれまでの相談結果で見てきた事は 一般的に「もう無理でしょ」という出来事が起きても、何となく続く夫婦はいます。
しかしその反面、離婚をしたくないと願いを持ちながら あっけなく離婚をする夫婦がいます。
この違いは何かと言えば 夫婦双方の性格が「破壊的な性格」であるか、どうかに関わります。
つまり心では修復を望みながら、口では憎まれ口しか言わないとか、夫を攻撃する言葉しか言わないとなると 夫も同じく破壊的な性格であれば それはもう家庭は破綻します。
よく妻が口にする言葉ですが つい夫を口撃してしまった時、「仕方がなかったのです」という言葉があります。
腹が立って仕方がなかったので 言わずにはおれなかった、と言うのは誰にでもある事です。
人間は言いたい事も言わないというような、神様みたいな事は出来ません。
でも、考えてみてください。
通常の夫婦のプチ喧嘩ではないのです。
その一言が離婚に繋がるかもしれない、佳境に入っている夫婦にとっては瀕死の危機なのです。
その時に 迂闊に言葉も選ばず、思いのままに発言したら その結果は吐いた物が言葉の責任を負う事になるという事を考えないといけません。
この事の「仕方がなかった」という言葉の裏に、実は「甘え」があるという事を気付いてほしいのです。
夫婦だったら、多少の言い過ぎを許してもらえるだろうという甘えから もう少しエスカレートすると
「浮気をして私を苦しめたのだから多少の私の暴言は加害者である夫は許すべき」という甘えです。
これは夫婦なのに甘えてはいけないと言われているようで 水臭いし厳し過ぎないかという感もありますが甘えは 使いどころを間違ったら 致命傷になります。
もしかして日頃から妻の口の悪さに夫も慣れっこになっているなら多少は感覚が鈍くなっているのですが、夫婦に離婚話まで出ている時は この妻の口の悪さを夫は指摘していたはずです。
そういう場合は夫が離婚を望む理由に必ずこの妻の口の悪さが怖かったとか自分は傷ついていたと被害者的な立場で 離婚理由に挙げていたはずです。
そうなると やっと話し合いの場を持っても、相変わらず口汚く夫を責めれば もうそれは夫婦関係を構築しようという話ではなくなります。
これは 本当に妻が日常的に口が悪かったか、どうかは別の問題です
それほど悪態をついたことがない妻に対しても夫が離婚理由を妻の口撃が怖かったなどという場合は
そんな事しかいう事がないという事が言えます。
そうなれば 渋々話し合いのテーブルに着いた夫は、またもや 妻の口撃を理由に その話し合いかから立ち去ろうとします。
これが私のいつも言う話し合ってはいけませんという事に繋がります。
何故なら 話し合い程 難しい交渉はないのです。
この交渉が冷静に出来るのは 弁護士か精神科医くらいしかいません。
だから 話し合いをするなら それなりの計画性を持って取り組むことなのです。
話し合いという事に夫と心を通わせるという手段だと感じていると 大間違いになります。
あ、でもここはひとつ、前置きをしておきますが 話し合ってはいけませんというのは 夫婦に浮気問題が課題の場合です
それ以外は コミュニケーションは必要ですし ボタンの掛け違いがあるなら 調整はしないといけません。
しかし、難儀な事は 浮気問題が本題なのに そこに蓋をして夫婦の価値観の違いなどという事に
擦り替えたがる妻がいるとしたら それは大間違いです。
確かに浮気をされたのは妻の方にも落ち度があったし 反省すべき点があるという風に考え その欠点を修正したいとばかりに、お互いの問題点を話し合おうという風に話し合いの場を持ちたがる妻が多い事は事実です。
でもこれ自身が、現実を見ない、現実逃避になってしまっていることがあるのです。
そうなると その話し合いが妻の目的と夫の目的と違ってきてしまいます。
つまり 妻は何とか修正をしたいと思いながら、煮え切らない夫の答えを聞き、つい責めてしまったりこれまでの愚痴を爆発させたとします。
そうなれば離婚を推し進めたい夫にすれば 待ってましたとばかり飛んで灯に入る夏の虫になるのです。
これでは火に油を注ぐような事になり、ますます夫は妻を悪者にします。
そして ひとこと「もう無理だ」と言う言葉を言われてしまいます。
妻は この無理だと言う言葉に 袋小路に入ってしまいます。

私は「だから話し合いはするなって、言ったでしょ」と相談者に言いますが その度に、何度となく 妻から聞く言葉です。 
「だって仕方がなかったので、つい言っちゃった」と言ってはならない言葉を吐いたと言うのです。
こうして夫婦の話し合いで、交わされる言葉は 片や「もう無理だ」と限界を作り、片や「言わずにおれなかった」と破壊的な結果を言われます。
夫婦が浮気問題で離婚を意識している時は 話し合いという事は在り得ないのです。
そういう緊迫状態になっている時は それは交渉なのです。
夫婦は一心同体などという事と考えていたら 大きなミスを犯します。
怖がらせる訳ではありませんが、浮気は裏切りですから 相手は何とか 騙したいわけです。
勝つか、負けるか、でいうと もうそこは戦です。
一生この状態が続くとは言いませんが 一時的にしろ 相手は敵なのです。
そう考えると 同じ家に住む同志ではありません。
むしろ 敵国であり外国の交渉相手だという事です。
こうなると日本にも外務大臣が外国と交渉する時は 敵を痛めつけるだけではいけません。
負けてはならないとなると 相手国にはむしろ 失礼のないように、それでいて、こちらの伝えたい事はキチンと譲らず、伝える。
TPPの問題にしろ 日本には日本の文化があり、国民性も風土も違う外国と、何もかもフラットにするわけにはいかないという本音があります。もちろん相手国とて同じ事が言えます。
だからそれを口に出していうと お互い相手国に失礼になる事もあるのです。
時には 理解されない事があり腹が立つこともあるとは思います。
でも こちらの目的を遂げる為には、感情を抑えて 上手く相手の気持ちに取り入らないといけない事もあるのです。
言葉を一つ間違えるとそれだけで 台無しになるとなると 交渉に本音は禁物なのです。
そういう意味で同じ屋根の下で住んでいる夫でも、浮気という裏切りをする夫は妻からすると「何を考えているか分からない」という異国の人と同じという位置づけをしないといけません。
同じ釜の飯を食べて 運命共同体と考えているから 少々の甘えや暴言は許されると思ってしまいます。
しばしの間は、他人と同じと言うくらいの覚悟が必要です。
今は、言葉が通じない異国の人と同じと考え余計にゆっくりと言葉を選びながら 話さないとこちらの思いは通じません。
日本の男性は女性からも妻からも、甘えて立てて貰う事が大好きです。
何ならお世辞も本気にするくらい 男性ってとてもおだてや甘えに弱いのです。
しかし 夫婦になると妻は、夫に甘えるというより 下手すると親しさゆえのこき下ろしのような事を言って、夫にすれば馬鹿にされているようにさえ感じる事があるようです。
このように 普段から妻も甘えたりおだてたりして夫を上手く操縦する事が苦手です。
夫の操縦法なるものの本などでは 「男はおだてて使え」とか「妻は猫なで声で甘えろ」とか、とにかく女性が甘える事が一番とばかりに言われています。
しかしそれに反し、妻は、「本当に何も家事協力をしてくれない夫なんて当てにできないわ」とばかり
さっさと夫に相談もせずに、しかもプリプリ怒りながら家事や育児をしています。
このように日頃から甘えるような 可愛いしぐさをしてこなかった人が 究極の場面で 何を言ってもいいだろうという「甘え」を出すようでは 甘えの使い方を間違えています。
本当に甘えるのは 本当の仲直りが出来てからでいいのじゃないですか。
では今日はここまで。
夫婦は話し合ってはいけませんVol.6

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