話し合いの効能
「夫婦は話し合ってはいけません」
正月早々、随分 乱暴な書き出しで驚かれた方もいたらごめんなさい。
夫婦に話し合いが必要ないなんていうと 眉をひそめられるかもしれませんが いつでも誰にでもという事ではないのです。
色んな人生相談などを見ますと、最後の結びは必ず 「夫婦でよく話し合って下さい」です。
しかし、実際はその話し合いが出来ないで悩んでいる方が、どうしたら夫婦で話し合いが出来るか?という事を問われているのに、夫婦で話し合って下さいという回答は、何か放り出された感じですよね。
私は、色んな場所で「夫婦は話し合ってはいけません」と唱えています。
夫婦なんて所詮他人の塊り。
判りあえると思っていること自体が勘違いかもしれませんが そう思えるうちは 美しい誤解でいいですね。
でも一旦 夫婦の気持ちがすれ違っていくと 話し合いという修正が必要になるのですが
実はこれが逆効果をもたらす事もあるという事が今日のお話です。
先ほど 書いた、話し合いが効果的じゃないというのは 「あるパターンに限り」という前置き付きです。
まずその前に私に寄せて下さる相談の多くが「夫の心がわかりません、どのように話し合えばいいでしょうか?」という質問です。
そこで頭を抱えてしまうのですが 解決の方法を 「話し合いで」という指定されることなんです。
これは妻のタイプに言えるのですが 何でも話し合いで解決できると考えている方が大変多いのです。
夫と心が離れて ギクシャクし上手く行かなくなったら話し合いたいと言われるのです、
「妻の私がどれだけ夫を大切に思っているか?」
「子供達がどれだけパパを必要としているか、あなた家庭をもっと大切にして」
と、切々と訴えれば判ってくれると考えている妻がとても多くいます。
でも例えば 夫に好きな人ができつつあり、メールなどをやり取りしてデートするくらいの仲になっている場合は その妻の切なる願いなんて聞いてしまえば、せっかくの浮き浮きした浮気心に水を指す事になり、そんな話しは聞きたくないのです。
これから始めようとしている浮気ですらこの調子ですから もうすでに深みにハマッている浮気ならば 尚更で、妻の言葉は 浮気の行く手を邪魔する「うっとおしい話」でしかないのです。
話せば、判る・・・・・・・・
本当にそうでしょうか?
「あなた、毎日残業とか、付き合いだとかで深夜帰宅だけれど 本当は浮気でもしてるんじゃないの?」と聞かれて 「はい、そうです」という男性は まず居ません。
「あなた、話があるの、ね、私の話を聞いて」とテーブルに着くだけで 夫は実はヒヤヒヤしてます。だから それを隠すために 強気に出て「うるさい、疲れているんだ」とか
「そんなに僕の事が信じられないのか?」と逆ギレし 妻を黙らせるのです。
妻は 夫を怒らせるのが恐くて 言葉を引っ込めますが 本当に恐がっているのは 実は夫なのです。本当はびくびくしているのです。
逆切れする強い態度に、とうていそんな風に見えないととは思います。
でもこれは本当です。
男性こそ 妻が恐いのです。だから 唸るのですよ。
何故なら 相手が怒る前に 自分が怒ってしまうこと、すなわち攻撃は最大の防御なり・・・・です。
弱い犬ほど、良く吠える・・・・この言葉を覚えておいてください。
でも中には 隠しごとがとてもへたくそで 浮気が妻にばれちゃって どうしようもなくなり あっさり浮気を認めてしまう人もいます。そんな場合 正直な人と妻は考えたいでしょうけれど 本当は自分の事で一杯一杯で 嘘付く事も出来ない、もっと小心者なだけです。
いずれにしても、夫の逆切れは弱さの表れだと知りましょう。
お願い、浮気を止めて家には早く帰ってきて・・・・
もう二度と浮気相手の女性とは連絡を取らず、別れて欲しい。
妻は これを話し合いと言っていますが、こんなのは話し合いでも何でもありません。
「私にも悪い所があったので改めるからやり直したい」と妻は みんなそう思います。
誠意で話しあって私の反省点も謝り、やり直す事を夫に判ってもらいたい・・・・・・・・
誠意でお願いすれば、誠意は伝わる・・・・・・・
「話せばわかる」という性善説を妻は信じています。
でも 夫にすれば 「やり直すとか、そんなことではなく 今は 好きなようにさせておいてくれ、気が済んだら家庭へ戻ってくるから」というのが正直な気持ちです。
むしろ うっかり尻尾でもつかまれたら 浮気もままならなくなるから 話し合いなんてしたくないということです。
つまり 「今は気分良く 好きなように浮気させておいてくれ」というのが本音です。
それが 「浮気相手とは別れる」と妻には宣言するのですが 実はこんなことを簡単に口にする
夫の言葉は逆に信じてはいけないという事になります。
また妻も夫が浮気相手と別れるという言葉に、一旦は安心しますが、実は心の奥でくすぶる猜疑心は消せません。
「俺の事をそんなに信じられないのか?」と逆切れする夫に、怖くて言葉を飲むしかないのです。
妻は内心は不安で仕方がないので、 「いつ?いつ家族の元に夫は気持ちを戻してくれるの?」と聞きたくなるものですが 実はその夫本人こそ本当はそんなこと判らないのです。
内心は、気の済むところまで、浮気は続けたいと言うのが夫の本音ですから。
男性は今の恋が永遠じゃないことぐらい判っているのです。
でも いつまで続くか判らないし はかないからこそ 行けるところまで行きたいというのが本音です。
どんな夫でも最初から 家庭を壊したくて浮気をする人は居ません。
浮気は出会い頭の事故のようなものなのです。
でも物事は始めるのは簡単ですが 終らせるのは至難の業。
でも始まってしまったからには 行き着くところまで行きたいのです。
そう遠くない将来には 浮気は終っているだろう、どうせそんなに長続きするはずがない・・・・・・
張本人はそう考えているのです。
だから妻にばれた途端、「浮気相手と別れる」と宣言するのです。
これは夫から言わせると「いずれ終わるから今はガタガタ言われたくない」という事で妻の言葉を遮る為に、素早く「浮気相手とは別れる」と宣言をするのです。
だから妻が望む話し合いという事は「うるさい、黙れ」と途中で逆切れされるか、女性と別れると言い、話しをすぐに終わらせるかのどちらかになります。
これ、すなわちすべて 妻の言葉をさえぎるための夫の抵抗です。
言葉をさえぎる・・・・・これって話し合いでしょうか?
冒頭に話し合いをしてはならないと言うのは「ある一定のパターンに限り」と書いたのは
すでに浮気が始まっている夫には話し合いが効果的ではないと言えます。
ですから ある一定のパターンとは 夫が現在進行形で浮気をしている夫婦という事です。
普通、夫婦が 価値観が大きくズレている場合や誤解が発生している場合の心のすれ違いは
話し合いは必要です。
是非、ボタンの掛け違いが起こっているなら、何度も話し合いを深めて下さい。
でも、すでに浮気が始まっている夫は、話し合いなどをして、うっかり尻尾を出してしまう話し合いは危ないと感じているのです。
せっかく、機嫌よく浮気をしているのに、妻の涙ながらの話なんて、興ざめするから聞きたくないのです。
「お願い、本当の事を言って」
「お願い、浮気相手と別れると言って」と妻が懇願するから、妻の願う方の答えに乗っちゃう事が
早く話し合いを終わらせる秘訣なのです。
だから いち早く相手と別れる宣言をするのですが、この時の夫の気持ちは何を隠そう、
妻ではなく、浮気相手に向いています。
妻には実は背中を向けている事になります。
悲しいかな、妻は夫の背中に話しかけているという事を解って欲しいのです。
ではどうしたらいいか?
壮大なテーマですから また引き続いて書いて行きます。ではまた。