第十八話『身体は、共に歩む存在だ。』

川口真澄

川口真澄

テーマ:現代社会



第十八話「身体は、共に歩む存在だ。」


人はこれまでの人生を、全て正しいストーリーだと思いたい生き物だ。

そうなると、自分のストーリーを否定するような情報には耳を傾けない。自分のストーリーを完遂するために必要な情報だけを、無意識に集め続ける。

檻が快適なのは、意志が弱いからではない。脳が、そのストーリーを守ろうとしているからだ。

———

身体も同じだ。

長年の姿勢、呼吸のパターン、筋肉の緊張——それは全て「これまでの自分のストーリー」だ。身体はそのストーリーを、細胞レベルで記録している。

新しい動きを「危険」と感じるのは、身体が弱いからではない。身体が、あなたのストーリーを守ろうとしているからだ。

———

では、どこから始めるか。

身体を変えようとする前に——今日まで共に歩んでくれた身体に、感謝する。

今日まで私を運んでくれた脚に。命の源を全身に送り届け続けた拍動に。そしてこの私を生かしてくれている力が、明日さらに働きやすくなるように——喜び感謝して、今を生きる。

———

感謝した瞬間、何かが変わり始める。

RASが「与えられているもの」を拾い始める。身体は「変えるべき敵」ではなく「共に歩む存在」として認識される。緊張が、少し溶ける。呼吸が、少し深くなる。

喜びのストーリーを生きる人間の身体は、喜びの証拠を集め続ける。

———

身体はレーダーだ。

檻の中では、そのアンテナが錆びついていく。でも感謝と喜びが羅針盤になった瞬間——アンテナは再び、動き始める。

新しい感覚を「危険」ではなく「喜び」として受け取り始める。ストーリーは書き換えられるのではない。喜びの解像度が、上がっていく。

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川口真澄
専門家

川口真澄(パーソナルトレーナー)

nice life studio

呼吸を意識し体を緩めることで、美しくしなやかに動く体へと導きます。パフォーマンスの質を上げたい、ボディーラインが気になるなど、多様なニーズに対応。グループレッスンやオンラインレッスンも行っています。

川口真澄プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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