RSKラジオに出演しました(入れ歯の疑問・質問に答て)
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
人の平均寿命もぐっと上がり、80歳を超えるようになり、
健康なご長寿の方が多くいらっしゃいます。
私の子供の頃と比べると明らかに20歳以上は皆さん長生きされ、
しっかり歯も残っている。
おいしく食べられて、しかも人生を楽しまれているのだと思います。
しかしその反面高齢化に伴い、特に入れ歯に困られている方も多く増えてきているようです。
患者さんの口の中を見てみると、昔は入れ歯に適した安定しやすい歯グキが多く見られましたが、
今は随分違うようです。
新米の歯科医師でも使いやすい入れ歯が出来そうなケースに遭遇する事は少なくなりました。
例えば乗馬の鞍をのせる馬の背中部分が盛り上がっていると馬に跨っても安定しますが、
背中がぺったんこか、もしくは凹んでいる状態では人が止まらずに振り落とされてしまいます。
そのため入れ歯が動いて、噛んで痛くなるのです。
このような歯グキや顎の形の悪い患者さんが当医院では半数ぐらいいらっしゃいます。
では何故このようなことになったのでしょうか?
1) 昔は歯周病に罹ると現代のように新薬もないために、早期に抜歯をしていたため
いい状態の骨量が残り、安定性の良い顎、歯グキの状態が維持しやすかった。
そのため結果的に安定した所謂いい入れ歯が作りやすかった。
2) また安易に入れ歯安定剤が多用され、歯グキが変質、変形し、ますます難しい状態になる。
入れ歯安定剤はコマーシャルでもよく出ていますが、あくまで一時的に使っていただきたいものです。
しかし不安定な入れ歯を一時的に安定さすにはご使用も仕方ないことです。
そのため歯科医院で入れ歯のメインテナンスを是非お受けになってください。
あなたの歯グキのために決して常用をしないでください。
3) そして高齢化のため、一般的に骨の状態も高齢化、骨吸収が進みやすくなり、
入れ歯で硬いものなどを噛む力に骨や歯グキが耐えられにくくなってきた。
などが考えられます。
入れ歯、特に総入れ歯の難症例が増えているのも事実です。
そのために歯科医にとっても難症例は大変手間のかかる仕事になります。
入れ歯をお作りになる場合は、よく歯科医師とご相談ください。