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河野貴彦プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

五十肩で肩ばかり施術しても良くならない?胸郭と肩の動きの関係

河野貴彦

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テーマ:五十肩

五十肩で肩ばかり施術しても良くならない方へ、肩だけでなく肩甲骨や胸郭との動きの関係も確認する大切さを伝える記事のサムネイル画像です。
投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「五十肩で肩ばかり施術しても良くならない?胸郭と肩の動きの関係」という内容になります。

当院は普段、腰痛や股関節痛、膝痛など、立つ・歩くといった日常動作でお困りの方を中心に施術しています。

そのため「なぜ今回は五十肩の記事なの?」と思われる方もいるかもしれません。

実は、腰痛などで当院へ来院される方から、

「実は五十肩もあって、腕が上がらないんです」
「肩は別のところでずっと施術してもらっているけれど、なかなか変わらなくて……」
「腰は良くなってきたけど、肩も見てもらえますか?」

と相談されることが意外と多くあります。

もちろん、五十肩の中には凍結肩のように関節包そのものの拘縮が強く、肩関節自体の問題をしっかり考えなければならないケースがあります。

しかし一方で、肩の周囲を何か月も揉んだり、ストレッチしたり、肩関節だけを動かしているのに、腕の上がり方がほとんど変わらないという方もいます。

そこで考えたいのが、「腕を上げる動作は、本当に肩関節だけで行っているのか?」ということです。

肩甲骨は胸郭の上にあり、胸郭は脊柱を介して骨盤部へとつながっています。また、肩から胸郭、さらに腰・骨盤部へ広くつながる広背筋という筋肉も存在します。

つまり、肩は身体から独立して存在しているわけではありません。

今回は、当院が普段から腰・股関節・膝の施術で大切にしている「身体を部分ではなく、つながりとして見る」という視点から、肩と胸郭、骨盤部、広背筋の関係について、これまで報告されている研究も交えながらお話しします。

肩ばかり施術しているけれどなかなか変わらない方にとって、「肩以外も確認してみる必要があるかもしれない」と気づくきっかけになればと思います。

1.五十肩で腕が上がらない=肩関節だけが硬いとは限らない

五十肩で腕が上がりにくい場合でも、肩関節だけが原因とは限りません。肩甲骨や胸郭も腕を上げる動きに関わることを分かりやすく示した画像です。
五十肩になると、

「腕を上げると途中から痛い」
「服を着替えるときに肩がつらい」
「棚の上に手を伸ばせない」
「後ろに手が回らない」

といった症状が現れます。

こうした状態になると、多くの方は当然、「肩関節が硬くなっているから腕が上がらない」と考えます。

確かに、これは間違いではありません。特に凍結肩・癒着性関節包炎では、肩関節を包んでいる関節包などの組織が硬くなり、自分で腕を動かす自動運動だけでなく、他人に動かしてもらう他動運動まで大きく制限されることがあります。

こうした場合には、肩関節そのものの状態を考えることが重要です。

ただし、中高年の肩痛には腱板関連肩痛や肩峰下疼痛症候群など、凍結肩とは異なる病態も含まれます。そのため、一般的に「五十肩」と呼ばれている人すべてが、同じように肩関節だけの問題で動かなくなっているわけではありません。

ここで重要になるのが、「肩を動かす」という動作そのものを考えることです。

腕を頭の上まで上げるとき、上腕骨だけが動いているわけではありません。肩甲骨も動き、鎖骨も動き、その土台となっている胸郭や胸椎にも動きが起こります。

実際、腕を挙げるときの肩甲骨・上腕骨・胸椎を計測した研究では、これらの部位が同期して動くことが確認されています。

つまり、「腕が上がらない」=「肩関節だけをもっと柔らかくすればよい」という訳ではありません。

2.肩甲骨が動くための土台が「胸郭」

肩甲骨は胸郭の上を動きながら腕の挙上を支えています。肩・肩甲骨・胸郭が連動して動く関係を分かりやすく示した画像です。

肩甲骨は胸郭の上を動いている

肩と胸郭の関係を理解するとき、一番分かりやすいのが肩甲骨です。

肩甲骨は背中側にある三角形の骨ですが、骨盤のように脊柱へ強固に固定されている骨ではありません。胸郭の上を滑るように移動しながら、上方回旋したり、後ろへ傾いたり、内外へ向きを変えたりしながら、腕の動きを支えています。

そのため胸郭は、肩甲骨が動くための「土台」と考えると分かりやすいでしょう。

そして、この土台そのものも腕を上げるときに動きます。

腕を上げると胸椎も動いている

健康な人を対象に、腕を頭上まで上げたときの胸椎をX線で測定した研究があります。

その結果、両腕を最大まで挙げる際に、胸椎は平均約12.8度、伸展方向へ動いていました。もちろん個人差はありますが、腕を上げるという動作に胸椎の動きも参加していることが確認されています。

つまり、

肩関節

肩甲骨

胸郭・胸椎

は、別々に動いているのではなく、一つの動作の中で協調しています。

「猫背だから五十肩」ではない

ただし、ここで注意したいことがあります。

胸郭が肩に関係すると聞くと、「やっぱり猫背が五十肩の原因なんですね」と思われるかもしれません。そこまで単純ではありません。

胸椎の姿勢と肩痛について調べた研究報告では、肩痛がある人ほど胸椎後弯が強い、つまり猫背が強いという明確な関係は確認されませんでした。

一方で、同じ人でも背中を丸めた姿勢より身体を起こした姿勢の方が、肩の最大可動域が大きくなることについては比較的強いエビデンスがあります。ここは非常に重要です。

「姿勢が悪いから五十肩になった」のではなく、「胸郭の状態によって、その瞬間の肩の動きやすさが変わることがある」という事です。

3.肩ばかりではなく胸郭へアプローチすると肩が変わることがある

肩だけでなく胸郭の動きを確認・調整することで、肩の動きが変化することもあります。肩以外の部位を見る意味を示した画像です。
では実際に、痛い肩ではなく胸椎などへアプローチすると肩の症状は変わるのでしょうか。

この点についても研究されています。

2025年に報告された内容では、肩峰下疼痛症候群に対する胸椎への徒手療法について、7件のランダム化比較試験、393人が検討されています。

胸椎へのモビライゼーションやマニピュレーション、それらと運動療法を組み合わせた介入によって、特に短期的な痛みや機能障害、可動域などに改善が報告されました。

別の2025年の解析でも10件、444人の研究をまとめた結果、胸椎への徒手療法によって短期的な痛みや機能、肩の内旋・外旋可動域に改善がみられています。

これは今回の記事を考えるうえで興味深い結果です。

なぜなら、痛みを感じている肩関節そのものだけを施術しなくても、肩の痛みや動きが変化する可能性があるからです。

ただし、「胸椎を施術したら肩が動いた」だから、「五十肩の本当の原因は胸椎だった」ということにはなりません。

徒手療法による変化には、関節運動だけでなく、痛みの感じ方や感覚入力、筋出力、動作への警戒など、さまざまな要素が関係すると考えられます。

だからこそ大切なのは、「原因は肩か胸郭か」という二者択一にすることではありません。肩を動かすために必要な身体全体の条件を確認することです。

4.肩と胸郭をつなぐ「広背筋」も見逃せない

広背筋は上腕から背中・胸郭・腰部へ広くつながり、腕を上げる動きにも関わります。肩だけでなく背中側も確認する理由を示した画像です。
肩・胸郭・骨盤部のつながりを考えるとき、非常に興味深い筋肉があります。それが広背筋です。

広背筋というと、トレーニングをしている方なら「背中の大きな筋肉」というイメージがあるかもしれません。

しかし、その付着範囲を見ると非常に特徴的です。広背筋は上腕骨に付着する一方、下位胸椎や肋骨、胸腰筋膜など広い範囲へつながっています。

つまり、肩の骨である上腕骨から、背中・胸郭・腰部へと長くつながる筋肉です。

腕を下へ引くときには大きな力を発揮しますが、逆に腕を頭上へ上げるときには、この広背筋が十分に伸ばされる必要があります。

五十肩では広背筋も硬くなっていた

癒着性関節包炎患者40人について筋肉の硬さを測定した研究では、患側の三角筋前部と広背筋が、反対側より有意に硬くなっていました。

もちろん、「広背筋が硬いから五十肩になった」と証明されたわけではありません。肩を動かさない期間が続いた結果として硬くなった可能性もあります。

それでも、五十肩を肩関節内部だけの問題として見るだけでは足りない可能性を考える材料にはなります。

広背筋の状態と肩甲骨運動にも関係がある

競泳選手を対象とした研究では、広背筋の硬さと、腕を上げる際の肩甲骨運動との関連が調べられています。

その結果、広背筋の硬さと肩甲骨の上方回旋や後傾などに関連が確認されました。

これも、「広背筋を緩めれば肩甲骨が正常になる」という話ではありません。重要なのは、肩を動かす筋肉や肩甲骨の運動は、肩の周囲だけで完結していないということです。

肩周辺を何度も揉んでも腕の上がり方が変わらない方では、こうした広い範囲の動きを確認することも一つの視点になります。

5.なぜ五十肩の記事で「骨盤部」まで見るのか

胸郭と骨盤部は脊柱を介してつながり、歩行や体幹運動の中で互いに協調して動きます。肩を見る際に骨盤部まで確認する理由を示した画像です。
ここからが、今回の記事で当院として一番お伝えしたいところです。「肩と胸郭までは分かるけれど、どうして骨盤まで見るの?」と思われる方もいると思います。

当院はもともと腰痛・股関節痛・膝痛を中心に見ているため、普段の施術でも骨盤部や体幹の動きは非常に重要な評価ポイントになります。

そして胸郭は、この骨盤部から完全に独立して動いているわけではありません。

胸郭と骨盤は脊柱を介して動いている

胸郭と骨盤の間には腰椎・胸椎があります。

歩くときには骨盤が回旋し、それに対して胸郭も回旋します。興味深いのは、胸郭と骨盤が常に同じ方向へ動くわけではないことです。

歩幅や歩行速度によって、胸郭と骨盤は同じ方向へ動くこともあれば、反対方向へ回旋する割合が増えることもあります。

歩幅を変えて調べた研究では、歩幅を大きくすると骨盤回旋や脊柱回旋が増え、胸郭と骨盤の相対的な動きも変化することが確認されています。

つまり身体にとって大切なのは、胸郭と骨盤がいつも一直線に揃っていることではありません。必要な動作に合わせて、お互いが相対的に動けることです。

「骨盤が歪んでいるから五十肩」ではない

ここも誤解してほしくないところです。

骨盤と胸郭が連動するからといって、「骨盤のズレが五十肩の原因」「骨盤を矯正すれば肩が治る」ということではありません。現在の研究から、そこまでの因果関係は証明されていません。

しかし、

骨盤部

脊柱

胸郭

肩甲骨

上腕骨

という身体の構造と動きの連鎖が存在する以上、肩の動きを見るときに胸郭まで確認し、さらにその胸郭が骨盤部に対してどのように動いているかを見ることには意味があります。

これは、当院が腰・股関節・膝の施術でも普段から大切にしている考え方です。

6.肩・胸郭・骨盤部は広背筋や筋膜を通じてもつながっている

肩、肩甲骨、胸郭、広背筋、骨盤部は別々ではなく、身体の動きの中で影響し合っています。全身のつながりを一枚で整理した画像です。
ここまでの話を一度つなげてみましょう。

肩には上腕骨があります。その上腕骨には広背筋が付着しています。広背筋は背中を大きく覆い、胸腰筋膜などを介して腰部・骨盤部方向へ広がっています。

胸腰筋膜について調べた解剖学的研究では、広背筋や大殿筋などから加わった張力が、胸腰筋膜を介して広い範囲へ伝わる可能性が示されています。

さらに近年では、広背筋と反対側の大殿筋との間で、胸腰筋膜を介した力学的な伝達が起こる可能性についても研究されています。

慢性腰痛がある人では、この広背筋―反対側大殿筋間の筋膜性力伝達が、腰痛のない人と異なっていたという報告もあります。

ここから非常に興味深い身体のつながりが見えてきます。

上腕骨

広背筋

胸郭・胸腰筋膜

腰部・骨盤部


という連続性です。

ただし、このつながりを「一本のロープ」のように考えて、「骨盤が傾いたから広背筋が引っ張られ、その結果五十肩になった」と説明するのは飛躍があります。

身体はもっと複雑です。筋肉だけでなく、関節、神経、痛みへの反応、呼吸、身体の使い方など多くの要素が関係します。

それでも、肩から遠く離れて見える骨盤部と、肩甲骨が乗っている胸郭、そして肩までが、身体の中では完全に別々ではないという点は非常に重要です。

そして、これは当院がなぜ五十肩の方でも腰や骨盤部の動きを確認するのか、という理由の一つでもあります。

7.肩ばかり施術しても変わらないなら、身体全体の「動き方」を一度確認してみる

肩周辺への施術を続けても変化が少ない場合は、胸郭や骨盤部を含めた身体全体の動きを確認することも大切です。別の視点を持つ意味を示した画像です。
五十肩で悩んでいる方の中には、

肩を揉んでもらう。
肩をストレッチする。
肩関節を何度も動かしてもらう。

それでも、「その場では少し楽になるけれど、また戻る」「何か月も肩を施術しているのに、腕の上がる角度がほとんど変わらない」という方がいます。

もちろん、だからといって肩を施術する必要がないわけではありません。

凍結肩のように肩関節そのものに強い制限がある場合には、肩の状態をきちんと確認することが重要です。また、強い夜間痛や外傷後の痛み、急激な筋力低下などがある場合には、まず整形外科などで状態を確認する必要があります。

そのうえで、肩周辺への施術を続けているのになかなか変化がないのであれば、「肩以外に原因がある」と決めつけるのではなく、「腕を上げるために必要な身体全体の動きがどうなっているか」を一度確認してみることは大切だと考えています。

当院が普段から見ている「胸郭と骨盤部」

大分駅前整体院は、腰・股関節・膝の痛みを専門としています。今回の五十肩というテーマは、一見すると当院の専門から少し外れているように感じるかもしれません。

しかし当院が普段から腰痛や股関節痛、膝痛の施術で見ているのは、痛いところだけではありません。

立ったときに骨盤部がどう動くのか。
歩いたときに骨盤と胸郭がどう連動するのか。
身体をひねったときに胸椎が動いているのか。
上半身と下半身が別々に動けているのか。

こうした胸郭と骨盤部のつながりは、普段から確認している部分です。

その胸郭の上を肩甲骨が動き、肩甲骨を介して腕が動いています。

だからこそ、腰痛で通院されている方から、「実は五十肩もあって……」と相談されたとき、私たちは肩だけを見るのではなく、「この方は胸郭がどのように動いているのか」「骨盤部に対して胸郭が動けているのか」「広背筋など肩から体幹へつながる組織はどうなっているのか」まで含めて確認します。

これは「五十肩の原因は骨盤にある」という意味ではありません。肩関節だけを身体から切り離して考えないということです。

良くならない=もう変わらない、ではありません

何か月も五十肩が続いていると、

「年齢だから仕方ない」
「もうこのまま腕が上がらないのでは」
「何をしても同じなのでは」

と不安になる方も少なくありません。

しかし、これまでご紹介した研究からも、肩の動きには肩関節だけでなく、肩甲骨、胸郭、胸椎など複数の部位が関係しています。

また胸郭は骨盤部や体幹の動きと無関係ではありません。だからこそ、今まで肩だけを見ても変わらなかったのであれば、まだ確認していない部分が残っている可能性があります。

これは「必ず良くなる」という意味ではありません。

しかし、「肩をこれだけ施術しても変わらなかったから、もう方法がない」と決めてしまう必要もないと思います。

肩だけを施術していてなかなか良くならない。
腕を上げる動きが何か月も変わらない。
腰痛などもあり、身体全体の動きが以前より硬くなっている気がする。

そのような方は、肩だけではなく、胸郭・骨盤部を含めた身体全体の動きを一度見直してみてはいかがでしょうか。

大分駅前整体院では、普段から腰・股関節・膝の施術で確認している胸郭と骨盤部のつながりを含めて身体を見ています。

肩ばかり施術しているけれどなかなか変わらない方、五十肩以外にも腰や股関節など身体の不調を抱えている方は、一度ご相談ください。

今までとは少し違った視点から身体を見ることで、改善へ向かうための新しいヒントが見つかるかもしれません。

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河野貴彦
専門家

河野貴彦(整体)

大分駅前整体院

体の不調が増え始める40~50代の方の腰・股関節・膝の痛みに対して、当院独自の痛くない骨盤調整を中心に、無理のない施術でスムーズに立てる・歩ける・働ける体に整えます。

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