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大企業の交際費損金算入

泉田裕史

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テーマ:会社税務

現在法人税の申告では、交際費の損金算入は中小企業だけに認めれらていますが、財務省はこれを平成26年度からは大企業にも認めること検討しているとのことです。
中小企業の範囲は資本金1億円以下の企業で、従来は年間600万円までの交際費のうち90%を損金算入することが認められており、平成25年度において年間800万円までの交際費の全額を損金算入が認められることになりました。大企業(資本金1億円超の企業)に対していくらまで交際費の損金算入を認めるかは今後検討されるそうです。(平成25年10月12日付 日本経済新聞朝刊より)

交際費とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為をいう。と法律で規定されております。
(ただし、1名あたり5,000円以下の飲食代で一定のもの、その他広告宣伝費や福利厚生費に該当するものとして交際費から除かれるものもあります)

国税庁の統計(平成23年分)によりますと、中小企業の1社あたりの平均額は約93万円、資本金5,000万円から1億円の範囲の会社の平均額は約391万円だそうです。ちなみに大企業の平均は約2,850万円となっております。

中小企業で交際費の損金算入限度額を使い切っている企業がどれだけあるかは不明ですが、損金算入限度額が広がったからといって、それだけで交際費を増額できる余力のある企業がそんなに多いとは思えません。
ただ、大企業の場合、おそらく会社で予算や一定のルールに基づいて支出されているでしょうから、損金算入が認められたとしても、企業の法人税が減少するだけで交際費の額が増えるかどうかは未知数ではないかと考えます。
むしろ、1名5,000円以下の飲食費の交際費の除外の規定もあり、こちらを適用できるよう、飲食費の会社負担限度を決めているところも多いのではないでしょうか。

先ほど国税庁より、法人税の申告件数のうち黒字法人割合が27.4%であったと発表がありました。100社のうち27社しか法人税を払っていないということです。言いかえれば残り73社は赤字ということです。いずれにしろ、この割合が増えていかないと、なかなか消費も伸びないのではと思えます。

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泉田裕史
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泉田裕史(税理士)

泉田会計事務所

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