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西田英治

「噛み合わせ」から健康へ導く「健口」のプロ

西田英治(にしだえいじ) / 歯科医

にしだ歯科医院

コラム

免疫力を上げるために必要な「鼻呼吸」のポイント

2021年8月1日

テーマ:免疫力アップ

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 免疫力アップ腹式呼吸呼吸法 自律神経

前回のコラムにて「機能的鼻呼吸」を行うためのトレーニングをお伝えいたしました。今回は、『機能的』鼻呼吸の意味についてお話ししたいと思います。
私がイメージしている『機能的』の意味は、「副交感神経を優位にすること=活性を上げること=働かせること」です。では、その機能的呼吸を行うためのポイントは?というと
①鼻呼吸であること
②腹式呼吸であること
③ゆっくりとした呼吸で「吸気(吸う)時間」より「呼気(吐く)時間」が長いこと
この3点です。恐らく、ヨガや太極拳などの呼吸法はこの3つに準じているのではないかと思います。また、自律神経訓練法や近年話題になった「マインドフルネス」の呼吸法はまさにコレです。先に紹介したハーバード大学・根来教授が著書の中で紹介している呼吸法も同様です。上記3つのポイントを抑えて頂ければ、「機能的鼻呼吸」という堅苦しい名称はどうでもいいです。皆さんに気づいていただきたいのは、なぜ「今」、機能的鼻呼吸が必要か?ということです。コロナ禍真っただ中の現在、「マスク習慣」の定着により、口呼吸の人の割合が増えてきています。さらに、何度も重なる宣言や行動抑制など環境面からのストレスは増える一方でリラックスタイム=副交感神経が優位になる時間はどんどん減ってきているのではないでしょうか?ヒトはストレス下に置かれると呼吸数が増え、呼吸が浅くなる=口呼吸となってしまいます。因みに、会話中も口呼吸です。(口腔の専門家としては、口呼吸の影響と思われる口腔内の変化を数多く見ており、体調面で負のスパイラルに入っていることを痛感しています。)重ねての表現にはなりますが、残念ながら私が知る限り、「機能的鼻呼吸」以外に『日常の行動で』しかも『自分の意思で』副交感神経を優位にする方法を知りません。現在、多くの方々が「健康」や「感染予防」の観点からの取り組みをなさっている事でしょう。『副交感神経』を意識したこの「機能的鼻呼吸」の取り組みはそれらの取り組みを助け、助長・強化するものと思います。是非、お役立てください。
 今後も、①②③のポイントについては詳述したいと思いますが、前回コラムのトレーニングが物足りないという方向けのトレーニングを最後にご紹介いたします。以前、「カプノトレーナー」を使って私自身のベストな呼吸パターンを調べた際は「4秒吸って」「8秒吐く」というパターンでした。このパターンは普段の診療の合間などに取り入れているパターンで、運動による呼吸に負荷がかかった状態例えばウォーキングを行うときは「6歩吸って」「9歩吐く」パターンです。つまり、日常でのトレーニングとして行うのであれば「吸う秒数」×2=「吐く秒数」、この状態で多少のつらさや抵抗感はあっても3~5分行ったあとに1分程度で安定した呼吸に戻せるのであればいいように思います(日常のトレーニングで、副交感神経が優位になった際の身体的特徴としてはトレーニング直後に「唾液」が増えていることを感じれることが最適時間バランスの目安になると思います)一方、運動時ではその運動の負荷にもよりますが、例えばランニングを日課にされている方は「吸う歩数」×1.5(前後)=「吐く歩数」がいいように思いますが、日常に同じく回復(呼吸の安定化)にこれまで以上かかるようでしたら最適バランスではありませんので「吸う時間」≼「吐く時間」のなかで調整をするといいでしょう。

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