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西田英治

「噛み合わせ」から健康へ導く「健口」のプロ

西田英治(にしだえいじ) / 歯科医

にしだ歯科医院

コラム

副交感神経を優位にする、副交感神経を活性化する「機能的鼻呼吸」とは?

2021年7月31日

テーマ:免疫力アップ

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 免疫力アップ呼吸法 自律神経

世の中には「○○式呼吸法」やヨガや太極拳での呼吸法など、いろいろな呼吸法があると思います。私自身が呼吸にフォーカスし始めたのは、「カプノトレーナー」(=二酸化炭素濃度を計測し個々人の呼吸ペースを計測、調整する機械)を購入する際に受講した指導内容や呼吸関連書籍(ちなみに、私の中で「呼吸に関する第一人者」はハーバードの根来教授です)、最終的にはソ連の医師:BUTEYKOに起源をもつ呼吸インストラクターに指導いただいた内容などから現在に至っています。そのため、「機能的鼻呼吸」という言葉は、海外のインストラクターの表現にあった「Functional Breathing」という言葉が私の中でしっくり来ていたので直訳して「鼻」を付けただけで、造語というよりは訳語的ニュアンスです。
 実際、海外には呼吸に関するトレーナーがいるようなのですが、残念ながら日本には医科でのリハビリ的に指導する方はいらっしゃいますが(一見)健康な方向けに呼吸指導する方は皆無だと思います。そのため、ヨガ、太極拳などほかの動作と合わせての表現や個人名が付くことになり眉唾的印象を受ける場合が多く、誰しもが無意識に無理なく「呼吸」して生きているわけですから、強いて注目を集めることもないのではないでしょうか?
 前置きが長くなりましたが、これから「機能的鼻呼吸」獲得のためのトレーニングについてお伝えいたします。先ず、はじめの頃は周囲の環境として静かな、リラックスできる状態でタイマーなど秒数がわかるものを揃えて頂くといいと思います。その環境で
①ご自身が正しく『腹式』『鼻呼吸』が行えることを確認してください。
②「4秒」吸って「6秒」吐く、を5分ほど続けてください(呼吸に集中し、他のことを考えたり意識することがないように時計だけ見ながら・・・。)
たったこれだけです。全然「楽にできる」とおっしゃる方には次回コラムにて追加メニューをお伝えいたします。
今回は、正しく行うためのポイントまでをお伝えいたします。①の正しい『腹式』呼吸とは、呼吸中に肩が動いたり胸が膨らむことなく、お腹を膨らませることで「横隔膜」をしっかり使った呼吸です。また、姿勢は最初のうちは壁などを背に直立し、頭頂を糸で引っ張られたような「姿勢よくして」のイメージでいいと思います。当院での指導の際には、片方の手を胸の上に、もう片方をお腹に置いて、胸の上の手が動かないように指導いたします。また、①『鼻呼吸』は吸うときも吐くときも鼻からです。左右の鼻の孔どちらかが詰まっていても、詰まり気味でもOKです。両方が完全に詰まって鼻から息できないときはこのトレーニングはできません。行うときはできるだけ、静かに行うよう、鼻息荒くならないように意識してください。例えば最初の2秒で勢いよく一気に吸って・・・は逆効果です。「ゆっくり」「静かに」がコツです!
②「4秒・6秒」については、次回もお伝えしますが、吸う時間の1.5~2倍をかけて吐くことがポイントです。喘息やCOPDなど呼吸器系の疾患を持たれている方は数回、鼻呼吸しただけでむせたり、せき込んだりする場合があります。決して無理することなく、秒数は無視してご自身のペースでの「腹式・鼻呼吸にだけ」最初は取り組んでみてください。

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