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一般不定期航路事業とは?届出制から登録制への変更と安全規制強化を解説
海上タクシーや観光船でのチャーター運航、海洋散骨のための船舶運送など、「特定の依頼に応じて不定期に人を運送する事業」を行うには、海上運送法に基づく「一般不定期航路事業」の手続きが必要です。近年、この制度は大きく見直されており、令和4年の知床遊覧船事故を契機に、手続きそのものが届出制から登録制へと変更されたほか、小型船舶の安全基準も厳格化されました。今回は、制度の基本と最新の規制内容、そして令和8年8月現在利用できる補助金について解説します。
一般不定期航路事業とは
一般不定期航路事業とは、船舶を使用して、特定または不特定の人の依頼に応じ、不定期に人を運送する事業のことです。運航の頻度や対価の有無にかかわらず、「他人の需要に応じて人を運送する行為」そのものが対象となる点がポイントです。海上タクシー、観光地での送迎船、チャーター遊覧船、海洋散骨用の船舶運送などが典型例に当たります。
届出制から登録制への変更
変更の背景
令和4年4月、北海道・知床半島沖で観光船が沈没し、乗客及び乗員が死亡・行方不明となる痛ましい事故が発生しました。この事故を受けて、旅客船の総合的な安全・安心対策を講じるため海上運送法が改正され、人の運送を行う不定期航路事業について、事業者の参入時のチェックを強化する目的で、これまでの届出制から登録制へと移行することになりました。
移行のスケジュール
新制度は令和7年4月1日から施行され、同日以降に新たに事業を開始する場合は登録制での手続きが必要です。すでに届出を行っていた既存事業者については経過措置が設けられており、令和9年3月31日までは従来どおり運航を継続できますが、その期限までに登録を完了しなければ、令和9年4月1日以降は事業の継続ができなくなります。
登録申請で必要となる主な書類
- 航路または運送を行う水域を示す図面
- 使用する船舶の概要・船舶検査証書等
- 係留施設の状況を示す資料
- 安全管理規程(実際の運航体制・緊急時対応・責任者の明確化を反映したもの)
- 損害賠償能力を証する書類(保険契約の内容等)
特に安全管理規程は審査の重要ポイントとされており、インターネット上のひな形をそのまま流用すると、実際の運航実態と整合しないとして差し戻しになるケースも少なくありません。
知床事故を受けた小型船舶の安全基準の厳格化
登録制への移行とあわせて、小型旅客船を含む船舶そのものの安全基準や運航管理体制も段階的に強化されています。
- 令和6年4月:船員の資質向上に関する制度の導入(発航前検査の実施者に対する知識・技能の確認強化等)
- 令和7年4月:一定の要件を満たす旅客船への改良型救命いかだ等の搭載義務化
- 事業者に対する抜き打ち監査の実施や、通報窓口の設置による安全管理体制のチェック強化
- 気象・海象情報の確認体制、運航の可否判断基準の明確化
国土交通省は「知床遊覧船事故対策検討委員会」(現・フォローアップ委員会)を設置し、事業者の安全管理体制の強化、船員の資質向上、船舶の安全基準や監査・処分の強化を含めた対策を継続的に取りまとめています。今後も安全設備や運航体制に関する基準がさらに見直される可能性があるため、事業者側は最新情報を継続的に確認しておく必要があります。
令和8年8月現在利用できる補助金
上記の安全基準強化に伴い、事業者の設備投資負担を軽減するための補助制度も用意されています。代表的なものが「小型旅客船等の安全・安心確保推進事業補助金」です。
- 対象設備:業務用無線設備、非常用位置等発信装置、改良型救命いかだ等、浸水警報装置・排水設備、ドライブレコーダーなど
- 対象者:安全対策に取り組む個人事業主・法人の旅客船事業者
- 補助率:設備の種類により1/2または2/3(上限額は対象設備ごとに異なる)
公募期間は年度ごとに定められており、令和8年8月時点でも制度自体は継続していますが、募集のタイミングや対象経費の詳細は年度によって変わる可能性があります。設備投資をご検討の際は、事前に最新の公募要領をご確認いただくことをおすすめします。
リーガルナビ海事代理士事務所にご依頼いただくメリット
一般不定期航路事業の登録は、航路図面の作成や船舶関連書類の収集に加え、実際の運航体制に即した安全管理規程の作成が求められるなど、専門性の高い手続きです。リーガルナビにご依頼いただくことで、次のようなメリットがあります。
- 運航実態に即した安全管理規程の作成により、審査での差し戻しリスクを軽減できる
- 航路図面・船舶書類など、登録に必要な資料の収集から申請書作成までを一括して代行
- 経過措置の期限管理など、既存事業者の切り替え手続きもサポート
- 補助金の対象要件の確認など、関連する各種手続きもあわせて相談できる
制度改正への対応でお困りの際は、リーガルナビ海事代理士事務所までお気軽にご相談ください!
報酬額の目安
当社の報酬額の目安は以下の通りです。
- 相談料:5,000円
- 一般不定期航路事業の許可申請:250,000円〜
- その他の海上運送法の手続:100,000円〜
- 港湾運送事業法に基づく手続::100,000円〜
※表示は税別。実費(書類取得代等)が別途発生する場合があります。



