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棒一本でも耐震アップに役に立つんです

塩原真貴

塩原真貴

テーマ:建築について

長野県神城断層地震で被害に遭われた方々、ならびにそのご親類の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
私の住む長野市でも多少なりとも被害があり、「瓦が落ちた」、「オイルタンクが倒れた」、「看板の根元が腐っていたため折れて倒れてしまった」、「壁に割れが入って落っこちてしまった」、「食器棚のお皿が全部割れてしまった」などの声が届いております。

幸いにも死者は出なかったこと、本格的な冬到来の前であったことは不幸中の幸いと言えるかと思います。

まだ余震もたびたび起こっており、私の勤める会社の事務所が3階にあることもあり、何とも落ち着かず、若干船酔い状態で体調はよろしくありません。

現地にはまだ出向いておりませんが、TVから映し出される画像やSNSの情報によると被害に遭った建物の大部分は局地的でかつい古い建物のように見えます。比較的新しい建物は外観上はそれほどの損傷はないように見えますが、果たしてどうなのでしょうか?

建築に携わる者のひとりとして、「耐震性」により配慮してゆかなければ、という想いを強くしました。新築はもちろんですが、既存の建物の耐震性をどう高めるか、それが私の生涯をかけて取り組まなければならない仕事だと思っています。

3.11以降、私の考え方は大きく変わりました。住宅建築に関わる全ての建築士が変わったのだと思います。地震はいつどこで起こるのかいまだはっきりとした予知はできません。万が一のために備えて食料や水、ラジオや電池などを準備していない人はほとんどいらっしゃらないと思いますが、建物については今だ手つかずの状態が多くみられます。

生きている間には巨大地震が来ないだろうから?
どうせいつか死ぬんだから?
莫大なお金がかかるから?
工事中の不便を思うと面倒だから?
はっきりとした効果が分らないから無駄?

わたしたちは根源的に「安心・安全な建物に暮らすこと」を求めています。
そうした願いや希望を常に抱いているからこそ、労働に汗しているとも言えます。

わたしたちはみな故郷を持っています。先祖代々続いている土地に暮らす人も少なくないでしょう。
これだけ地震の多い日本ですから、「人の命が続いてゆく」ということと「建物がしっかり作られている」ということは同義であるとも言えるのではないか、とさえ感じてしまいます。

ここ長野県は海がないので津波は起きません。しかし土砂崩れや液状化など大きな地震に連動して起こる災害も頭に入れておく必要があります。

心配ばかりしていては何も出来ないのですが、ほとんどの市町村では昭和56年以前に建てられた木造住宅について無料で耐震診断を行っておりますので、まだ未調査という方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。そしてこの診断に基づく補強工事にはけっこう手厚い補助金も出ますし、固定資産税の控除もあります。木造家屋の耐震化はもうずいぶん前から国全体で推進しているのです。もちろんみなさんの納めている税金を使ってのことです。それになにより、命が助かる確率が飛躍的に大きくなりますし、そこに住み続けることが出来る程度に建物被害を最小限に抑えることができるのです。

まずは今あなたが暮らしている建物、受け継がれてきた建物がどの程度の耐震性を持つのかを把握することから始めて下さい。

転ばぬ先の杖、とはよく言ったもので、たとえ棒一本でも耐震性を高めるのに役に立つことを私たちは知っています。

完璧にする必要はないのです。どんな建物も弱点があります。どこが弱点なのかを知って生活することも避難の助けとなるでしょうし、費用を最小限に抑えたいのならばそこを重点的に補強することだって出来るのです。

また、昭和56年以降に建てられた建物でも決して安全だとは言えませんので、不安がある方は私共建築士に耐震診断を実施することをお勧めします。お住まいの図面があれば短時間で私でも診断できますので、ご心配な方は直接ご連絡お問い合わせ下さい。

大切な我が家に、暮らし続けるために。


■毎月第二土曜日に無料相談を行っております。(2時間程度・無料・要予約)
次回 12/13(土) 午前中はご予約がすでにございます。午後は今現在、空きがございます。
ご予約は直接ご連絡をお願い致します。
株式会社Reborn 026-274-5485 
担当 塩原真貴(一級建築士・耐震診断士)

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株式会社Reborn

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