体を動かすことで、運気とノリを逃さない
お釈迦様の説法
お釈迦様の有名な説法に「筏(いかだ)のたとえ」というものが
あります。
お釈迦様「修行者たちよ、たえばある旅人の男が、ある日大きな川に
出くわした。」
男「川を渡りたい」と思った。
しかし、その川は深く、流れは速かった。また渡るための船も橋も
なかった。
そこで男は岸辺にある木や草で筏(いかだ)をつくって川を渡る
ことにしました。
そして、その筏(いがだ)に乗って無事渡り切ることができました。
向こう岸についた男はこう思った
男「この筏のおかげで渡りきることができたし、大変役だった。
だから、この筏(いかだ)を背負って持って帰ろう。」
お釈迦様「さて、修行者たちよ。この男の考えは正しいか?」 と
弟子達に問いました。
弟子「いいえ、正しいとは思いません」
お釈迦様「では、その彼がこう言ったらどうか?」
男「この筏(いかだ)はとても役にたったしかしもう役目を
終えたんで捨てよう」
お釈迦様「はたしてこの男の考えは正しいか?」
弟子「はい、正しいと思います」
お釈迦様「その通り、彼の考えは正しい。筏は川を渡るためのもの、
残しておくためのものではない。
私の教えもこれと同じだ。私の教えを正しく理解したのであれば、
もう用無しだとして捨てるべきである。」
これは、ものごとへ捉え方・考え方に大きな示唆をあたるもの
ではないか。
しかも、自分の説法も方便(悟りに満びく為の便宜的な手段)
であって、その用(本来の目的)がなくなれば捨てよと。
待機説法
お釈迦様は弟子達に説法をするとき、※待機(たいき)説法という
方法を使ったと言います。
※待機説法とは、相手の性格や能力、教えの理解度、またその人の
置かれた状況等に応じて、説く内容やたとえ話を変えることに
よって相手の理解度を高まる説法のこと。
ゆえに、時に矛盾する話もあったりする。しかし、それは本来の
目的に気づかせ導くことがゴールなのだ。
社長の思いを伝える重要性
たえば、会社の経営理念(社長の思い)やビジョンといった
大切なものをただ言葉だけで伝えても従業員には残念ながら
ピンと来ないものだ。
なぜなら、その従業員にしても年齢や役割、仕事の習熟度、
そして価値観も一人一人違うからだ。
だから、いくら熱く心を込めて伝えたとしても全員にその真意が
伝わっているかっていうのも怪しいわけだ。
その真意を伝えるには、新入社員にも、さらに言えば小学校5年生
にも理解できるように伝えるのが理想だ。
経営理念やビジョンをやさしくかみ砕き、イメージ(映像化)
できるようにたとえ話(方便)などを使って伝える工夫が必要だ。
そうすることによって、なぜ、このような経営理念(社長の思い)
・ビジョンを持ったかを共感・共有を図ることが可能になる。
経営理念等を共感・共有した従業員が多くいる会社と
逆にそうではない会社とどちらが成長できる会社だろうか?
もちろん、前者だ。
この大切さは、会社規模の大小に関わらない核心部分だ
だとすれば、この伝え方を効果的に学ぶことが必要では
ないでしょうか?