評価制度づくりで多くの企業がつまずく3つのポイント
評価項目を「行動・成果」で具体化する
納得感のある評価制度をつくる第一の原則は、評価項目を抽象的な性格や姿勢ではなく、具体的な行動や成果に結びつけることです。
「積極性がある」ではなく、「会議で自発的に改善提案を行った回数」「新しい業務を自ら提案し実行した実績」のように、誰が見ても同じように判断できる表現に落とし込みます。
この作業は一見地道に思えますが、評価制度の納得感を左右する最も重要な部分です。
私がこれまで関わってきた制度づくりの現場でも、抽象的な項目を具体的な行動レベルまで分解する作業に、最も時間をかけてご一緒してきました。
具体化が進むほど、評価する側も評価される側も、何を基準にしているかを共有しやすくなります。
評価結果を処遇に明確に反映する仕組みをつくる
第二の原則は、評価の結果が、給与や昇進といった処遇にどう反映されるのかを、あらかじめ明確に決めておくことです。
たとえば、評価のランクごとに昇給額の目安を示したり、一定の評価を継続した場合に昇進の対象となる基準を設けたりすることで、社員は「頑張った結果が、どう返ってくるのか」を具体的に理解できるようになります。
この連動が見えるようになると、評価制度は単なる査定の道具ではなく、社員にとっての「成長の道しるべ」としての役割を持つようになります。
処遇への反映方法は、企業の規模や状況に応じて調整が必要ですが、まずは「結果がどう反映されるか」という大枠を示すことが、納得感を高める第一歩になります。
評価者間の判断基準を揃えるトレーニングを行う
第三の原則は、評価項目と処遇の仕組みが整った後も、それを運用する評価者間で判断基準を揃える機会を持つことです。
具体的には、複数の評価者が同じ社員の評価事例について意見を出し合い、評価のすり合わせを行う場を設けることが効果的です。
私が評価者研修で実施しているのも、まさにこうしたすり合わせの作業です。
最初は評価者ごとに判断が大きく異なることに驚かれることが多いのですが、こうした場を重ねることで、徐々に「この組織としての評価の目線」が揃っていきます。
制度は作って終わりではなく、運用する人たちの目線を継続的に揃えていくことが、納得感を維持する鍵になります。
ここまでの3つの原則は、いずれも一度作って終わりではなく、運用しながら育てていく視点が必要なものです。
では、実際にこうした原則に基づいて評価制度を整えた企業には、どのような変化が見られたのでしょうか。
次のコラムで、具体的な事例をご紹介します。お楽しみに!
評価制度の課題は、社内だけで見直そうとすると、どこから手をつけるべきか見えにくいものです。
当事務所では、評価項目の設計から、処遇制度との連動、評価者研修まで、貴社の状況に合わせてご支援しています。
まずは現状の評価の仕組みを確認したい方は、無料診断、または評価制度診断のご案内から、お気軽にお問い合わせください。
一つひとつの基準を、一緒に言葉にしていきましょう。
黒木美生経営労務管理事務所


