異動になると、出てくるさまざまな悩み

小野由樹子

小野由樹子

テーマ:職場の雰囲気が合わない時に考えてみること

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会社勤めをしていると、他部署や関連会社への異動を何度か経験することになります。
仕事内容や職場環境が変わるので、大なり小なりのストレスを抱えることになりますが、不本意な異動だったり、異動先の仕事や環境が自分に合わなかったりすれば、心身への影響は大きなものになります。

とはいえ、異動は、会社にいる限りは避けて通れないものです。
異動の際に出てくるさまざまな悩み、ストレスの種はどういうものなのかを、今置かれている状況を分析したり、これから起こるであろうことを予想したりして、うまく対処していきましょう。

経験がない、仕事量が不満、やりがいがない、など新しい仕事に対する悩み

異動の悩みの中でもはっきりしているものは、今までと違う、新しい仕事に就かなければいけないことです。営業担当だった人が経理担当になる、またその逆もあるでしょう。技術畑の人が事務方になることもあります。

慣れ親しんだ仕事と全く性質の違う仕事は、入社数年経過してまた一から仕事を覚えなければならないので、それだけで大きなストレスです。

前の仕事が性に合わず、異動願いを出してそれが叶ったというのであれば、自分の思い通りのキャリアにつながるやりがいのある異動ですが、その逆である場合、やりたくない仕事をさせられ、自分の未来像も描けないとなると労働意欲が下がってしまいます。

また、同じ部署内の別のセクションに異動になったという場合でも、それまでより仕事量が増えてしまったり、逆に減ってしまったりというケースもあるでしょう。仕事量は、過剰な場合はもちろんですが、急に減ってしまっても心配になります。

異動前は自分に合った仕事でやりがいを感じていたのに、異動後の仕事には全くやりがいを感じない、という場合もあるでしょう。前述の、経験のない、畑違いの仕事は、最初は覚えるのに必死で日々慌ただしく過ぎていくかもしれませんが、慣れてきた頃にやっぱり前の仕事の方が合っていた、今の仕事は苦痛だ、と感じるようになるかもしれません。

例えば、営業職をずっとやっていた人は、得意先回りなどで社外に出て人と会い、売上げを達成するなど、ある程度自分の裁量で仕事をコントロールして実績を積み上げていたと思います。まさに天職でどんどん売上げを上げていた人はさすがに他部署への異動を命じられることはないかもしれませんが、そこそこの仕事ぶりであれば、急に経理部に配属されることがあるかもしれません。

営業職から一転、内勤となり、細かい数字にばかりつき合わされる日々は、それまでの仕事のやり方とのあまりの違いに戸惑いの連続でしょう。おまけに、仕事の成果が目に見える形で示されないので、仕事にやりがいを感じなくなってしまいます。

経理など内勤から営業職に異動させられることもあるでしょう。その場合は、前述とは逆に、ずっと社内でデスクワークしかしてこなかった人が、毎日、得意先と連絡を取り、外出して人と会って折衝する毎日となります。コツコツと自分のペースで決まったことを積み上げてきた人が、一転、人相手の仕事になって、売上げのノルマを課せられてしまうのは大きなストレスでしょう。

いずれにせよ、どちらの場合でも、今までと違う仕事と出会って、それが自分に合えば問題ないのですが、そうでない場合、異動は悩みのタネでしかなくなります。ただ、異動したばかりのころは悩んでいたのに、仕事に慣れてくると意外に自分に合っていることに気がつくケースもあります。

人間関係、社内の立ち位置など職場環境が変わって出てくる悩み

仕事の内容はもちろんですが、職場の環境が以前と変わってしまうことにも悩みはつきものです。同じ部署内であれば、それまで親しかった同僚との交流が継続できる場合もありますが、仕事内容が変わればそうもいきません。まして、部署が変わったり、関連会社へ出向になったりすれば、人間関係はもとより、職場の雰囲気もガラリと変わります。

今までは、理解ある上司のもとで和気あいあいやってきたのに、一転、厳しい上司に戦々恐々とする毎日になったとか、明るく活気ある職場だったのに、静かでなんとなく陰気な職場に異動させられたなど、異動したばかりの時期は環境の違いに悩み、慣れた頃にはこれから先も勤められるかどうか悩み始めてしまうかもしれません。

また、職場全体の雰囲気はいいのに、隣の席になった人と反りが合わなかったり、ちょっとしたクセが気になってイライラしたりと、小さなことではありますが、個人的なことや生理的なことが苦痛になるケースもあります。

さらに、前の職場では後輩を指導する立場だったのに、異動先では経験のない仕事で、社歴の浅い後輩に仕事を教わることになってしまうこともあります。それまで人を指導したことがなかったのに、経験を買われて異動先で指導的な立場に立たされることもあるかもしれません。

このように、仕事上の立場が変わることも悩みですが、異動先部署の人間関係の中で、誰と誰が仲良くて誰と誰が険悪なのかなど、出来上がったコミュニケーションのバランスの中での立ち位置をつかむこともまた、悩ましいことのひとつでしょう。

異動後、「毎日がつらい、合わない」と感じたときどうするか

人事異動というのは、会社の成長のために適材適所を摸索した結果であったり、会社の業態の変化に伴って人材を配置するものであったりします。その中で、社員のキャリアをどのように形成していくのかを考えながらの配置というのが会社の側の理由でしょう。

会社の成長は社員とともにあると考える会社であれば、できるだけ社員の希望に叶った異動を行なうはずです。そのような認識で入社したにも関わらず、自分だけとんでもないところに飛ばされたと感じるのであれば、そこには別の理由があるのかもしれません。

先ずは、自分の働き方を見直してみましょう。
会社の期待するような働きができているでしょうか。自分では頑張っているつもりが、思い込みで空回りしていないでしょうか。会社は、成果が伴わない頑張りだけではなかなか評価してくれません。残念ながら、会社のキャリア形成プログラムから外された可能性があります。

いやいや、自分は業績も上げているはず、というのであれば、会社でキャリアアップした人の異動先を検証してみましょう。もしかしたら、ちゃんとキャリア形成の路線に乗っているかもしれません。会社側で見込みのある人に負荷をかけて成長を促している可能性もあります。

なお、会社によっては、社員の事情など考えないところもあります。
期待して入社したのに、会社の都合だけで異動させて、社員が不満を言えばまた異動させたり、退職をちらつかせたりすることもあるかもしれません。

いずれにせよ、異動先で体調を崩すほどのストレスに遭った場合は、会社の都合がどうあれ、転職も視野に入れたキャリアプランの変更を考える必要がありそうです。

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