Mybestpro Members

伊藤友佑プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

空き家になった実家の電気・水道・ガスは止めるべき?売却までのライフラインをどうするか

伊藤友佑

伊藤友佑

親が亡くなり、実家が空き家になった。

もう誰も住んでいないので、

「電気代や水道代がもったいない」

と考える方は多いと思います。

電気、水道、ガスをすべて解約してしまえば、毎月の基本料金を減らすことができます。

一方で、実際に空き家を売却しようとすると、

「電気は使える状態にしておいた方がよかった」

「内覧時に水道が使えず、建物の状態を確認しにくかった」

「冬に水抜きをしていなかった」

といった問題が出てくることもあります。

では、空き家になった実家の電気・水道・ガスは、すぐに止めてしまってよいのでしょうか。

結論としては、

すべての空き家で一律に止めればよい、あるいは残せばよいというものではありません。


今後、

売却するのか
しばらく保有するのか
定期的に利用するのか
解体するのか

によって判断が変わります。

今回は、実家が空き家になったときのライフラインについて整理します。

「誰も住んでいないから全部解約」が正解とは限らない



例えば、

「実家を相続したが、半年以内には売却したい」

というケースを考えてみます。

誰も住んでいないので、

電気
水道
ガス

をすべて解約してしまえば、固定費を減らせます。

しかし、その後不動産会社が現地へ行き、

室内を確認する
買主を案内する
設備の状態を確認する

となった場合、電気や水道が使えないことで不便になることがあります。

特に冬場や夕方の内覧では、

照明が使えない

だけでも室内の印象は大きく変わります。

そのため、

「空き家だから全部止める」

ではなく、

今後どのようにその建物を使うのか


を先に考えることが重要です。

電気|売却するなら残しておくメリットもある



空き家でも電気を契約したままにしておくと、

・室内照明を使える
・設備の動作確認ができる
・内覧しやすい
・清掃作業を行いやすい

といったメリットがあります。

例えば夕方に買主が内覧するとき、

電気が止まっている空き家

と、

照明を点けて各部屋を確認できる空き家

では、見やすさが違います。

また、

エアコン
換気設備
給湯設備
インターホン
電動シャッター

など、電気を必要とする設備の確認をしたい場合もあります。

売却活動を始める予定が近いのであれば、

「基本料金がもったいないから」

という理由だけで、すぐ解約しない方がよいケースがあります。

逆に、長期間保有するだけなら電気契約を見直す



一方、

「今後2~3年は売る予定も使う予定もない」

という場合、電気契約をそのまま続ける意味が小さいこともあります。

例えば毎月2,000円の基本的な負担でも、

年間 約24,000円
5年間 約120,000円

になります。

空き家では、

固定資産税
保険料
草刈り
庭木管理
修繕

なども発生します。

一つひとつは小さな金額でも、長期間になると負担は増えていきます。

そのため、

「いつか使うかもしれない」

という理由だけで契約を何年間も続けるのではなく、

本当に電気が必要なのか

を定期的に見直します。

水道|止める前に「今後建物へ行く頻度」を考える



水道も判断に迷いやすいところです。

売却活動中であれば、

・清掃
・トイレ
・水回り確認
・庭の手入れ

などで水を使うことがあります。

また、中古住宅として購入を検討する人にとって、

蛇口から水が出るか
排水に問題がないか

などは確認したい部分です。

そのため、

「数か月以内に売却活動を始める」

という場合は、不動産会社へ一度相談してから止めても遅くありません。

水道を止めれば水漏れリスクがゼロになるとは限らない



空き家管理で怖いものの一つが漏水です。

誰も住んでいない間に、

給水管
蛇口
トイレ
給湯設備

などで問題が起きても、発見が遅れる可能性があります。

長期間建物を使用しない場合は、水道の使用方法や元栓の管理について確認しておく必要があります。

ただし、

「水道契約を停止したから、それですべて安心」

という単純な話でもありません。

建物や配管の状態、季節によって必要な対応が変わります。

特に宮城県では、冬場の凍結対策も重要です。

長期間空き家にするのであれば、必要に応じて水抜きなどを検討し、建物や設備に応じた方法を水道事業者や設備業者へ確認することをおすすめします。

ガス|使わないなら契約状況を一度確認する



電気や水道と比較すると、

「誰も住んでいないのでガスは使わない」

という空き家は多いと思います。

長期間使用しない場合は、現在の契約状況や閉栓についてガス会社へ確認しておきましょう。

特に、

親が亡くなった後も契約名義がそのまま
口座から基本料金だけ引き落とされている

ということがあります。

実家の通帳を見て、

電気
水道
ガス
電話
インターネット

など、誰も使っていない契約が残っていないか、一度整理してみるとよいでしょう。

売却する空き家なら、いつまでライフラインを残す?



例えば、

9月 不動産会社へ査定依頼
10月 販売開始
12月 買主決定
1月 引き渡し

という場合です。

このようなケースなら、

「販売中は電気と水道を利用できる状態にしておく」

という判断も考えられます。

一方、

建物を解体して土地として売却する

ことが決まっているのであれば、同じ判断にはなりません。

つまり、

ライフラインを止めるタイミングは、物件の出口によって変わります。


先に解約してから考えるのではなく、

売却
現状保有
解体
活用

の方向性をある程度整理してから決める方が合理的です。

「空き家の固定費」は一度全部書き出してみる



空き家を所有していると、

「特に大きなお金はかかっていない」

と思うことがあります。

しかし、一年間の費用を書き出してみると意外と大きな金額になることがあります。

例えば、

固定資産税 100,000円
火災保険 50,000円
電気 30,000円
水道 20,000円
庭木・草刈り 50,000円
小規模な修繕 50,000円

合計すると、

年間300,000円

です。

5年間なら、単純計算で150万円です。

もちろん、これはあくまで一例であり、実際の費用は物件によって大きく異なります。

しかし重要なのは、

「売らなければお金はかからない」というわけではない


ということです。

空き家は売却しなくても、持っているだけで費用が発生します。

一番もったいないのは「何となく契約を残し続ける」こと



例えば、

「もしかしたら誰か住むかもしれない」

という理由で、

電気
水道
ガス
インターネット
固定電話

などをすべて残したまま、3年間誰も使わなかった。

こうなると、その間に支払った費用は基本的に戻ってきません。

もちろん、

近いうちに利用する
売却活動に必要
定期的に管理で使用する

という理由があれば、契約を残す意味があります。

問題なのは、

何のために残しているのか分からない状態


です。

少なくとも年に一度、

「この契約はまだ必要か」

を確認した方がよいでしょう。

実家を相続したら「毎月引き落とされているもの」を確認する



親が亡くなった後は、

相続登記
銀行口座
家財整理

など、やることが多くなります。

そのため、実家に関連する毎月の契約は後回しになりがちです。

実際には、

電気
水道
ガス
固定電話
インターネット
テレビ関係
警備サービス
浄化槽管理
町内会費

などが残っている可能性があります。

口座やクレジットカードの利用明細を見ながら、

「この実家について現在何を払い続けているのか」

を一度一覧にしてみましょう。

これは単なる節約ではありません。

実家を今後所有し続ける場合、

年間いくらかかるのか

を把握するためにも重要です。

売るか迷っているなら「年間維持費」と「現在の査定価格」を比較する



例えば、

実家の査定価格 800万円
年間維持費 30万円

だったとします。

そのまま5年間保有すれば、

30万円 × 5年 = 150万円

の維持費が発生する可能性があります。

さらに建物が古くなれば、

屋根
給湯設備
外壁
庭木

などの追加費用が出るかもしれません。

もちろん、5年後に土地価格が上昇することもありますし、家族が利用する可能性もあります。

そのため、

「すぐ売るべき」

という話ではありません。

ただ、

現在800万円の価値がある不動産を、毎年30万円使いながら何となく所有している

のであれば、一度今後の方針を考える意味はあります。

「まだ決めていない」なら、ライフラインを止める前に査定する方法もある



例えば、

「実家を相続したばかりで、売るか残すかまだ分からない」

という場合です。

この段階で、

全部解約
家財全部処分
建物修繕

まで進める必要はありません。

まず、

現在の状態ならいくらくらいなのか

を確認します。

査定した結果、

思ったより高く売れる

売却を検討する

となるかもしれません。

逆に、

売却価格が低い

親族で利用する
賃貸や活用を検討する

となる可能性もあります。

つまり、

処分や解約を先にするのではなく、「実家を今後どうするか」を先に整理する


という考え方です。

まとめ|ライフラインは「空き家だから止める」のではなく「今後どうするか」で判断する



空き家になった実家では、

「誰も使わないのだから全部止めよう」

と考えがちです。

しかし、

近いうちに売却する
定期的に管理する
建物として利用する

のであれば、電気や水道を使える状態にしておくメリットがあります。

一方、

数年間誰も利用しない

のであれば、不要な基本料金を払い続ける必要があるのか見直すべきでしょう。

重要なのは、

電気を止めるか
水道を止めるか

という個別の判断だけではありません。

その前に、

この実家をあと何年持つのか


を考えることです。

そして、

固定資産税
保険
電気
水道
庭の管理
修繕

を含めて年間の維持費を把握してみてください。

「何となく持っている空き家」から、

「目的を持って保有する不動産」

に変えるだけでも、今後の判断はかなりしやすくなります。

「売るか残すか決まっていない」という段階でもご相談いただけます



「ライフラインを止めるべきか分からない」

「年間いくら維持費がかかっているのか整理できていない」

「誰も住まないが、売る決心もついていない」

という段階でも構いません。

現在の実家の価値と保有を続ける場合の負担を整理し、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら今後の方針を考えていきます。

株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら、今後の方針を整理しています。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。

空き家相談専用ページはこちら
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/

※本コラムは、空き家の電気・水道・ガスなどの管理について一般的な情報をまとめたものです。契約停止・再開の方法、料金、凍結対策、設備管理などは地域、事業者、建物設備によって異なります。具体的な手続きについては各電力会社、水道事業者、ガス会社、設備業者などへご確認ください。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

伊藤友佑
専門家

伊藤友佑(不動産業)

株式会社Blue Key

空き家や相続不動産の相談窓口として、売却や賃貸、活用など幅広い選択肢を提案。大手企業での実務経験や商工会議所での創業支援経験を生かし、地域の専門家と連携しながら依頼者を多角的にサポートします。

伊藤友佑プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

空き家や相続不動産の活用・売却を支援するプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ宮城
  3. 宮城の住宅・建物
  4. 宮城の不動産物件・売買
  5. 伊藤友佑
  6. コラム一覧
  7. 空き家になった実家の電気・水道・ガスは止めるべき?売却までのライフラインをどうするか

伊藤友佑プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼