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実家が空き家になったら火災保険はそのままで大丈夫?相続後に一度確認しておきたいこと

伊藤友佑

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親が亡くなり、実家を相続した。

住む人はいなくなったものの、

「売るかどうかはまだ決めていない」

「とりあえずそのままにしている」

というケースは少なくありません。

このとき、意外と見落とされやすいのが「火災保険」です。

例えば、

「親がずっと保険料を払っていたから、そのままで大丈夫だろう」

「住宅ローンは終わったけれど、火災保険は残っていると思う」

「誰も住んでいないから、むしろ保険はいらないのでは?」

と考える方もいるでしょう。

しかし、

人が住んでいた住宅が空き家になった場合、一度現在の保険契約を確認しておくことをおすすめします。


保険商品や建物の利用状況によって取り扱いは異なります。

また、売却する予定だからといって、その日まで建物に何も起こらないとは限りません。

今回は、親から実家を相続し、誰も住まなくなったときに確認しておきたい火災保険について整理します。

「保険料を払い続けているから大丈夫」とは限らない



まず確認したいのが、現在の火災保険契約です。

例えば親が、

「自分たちが住む住宅」

として火災保険へ加入していたとします。

その後、

親が亡くなる

相続人は別の場所に住んでいる

実家には誰も住まない

となれば、建物の実際の利用状況は変わっています。

火災保険では建物の用途などによって契約区分や引受条件が異なり、空き家についても保険会社・商品によって取り扱いが異なります。

そのため、

「契約期間がまだ残っている」

という理由だけで判断するのではなく、

現在空き家になっていることを保険会社や代理店へ伝え、契約を継続できるのか確認する


ことが重要です。

日本損害保険協会も、火災保険について建物の用途に応じて住宅物件や一般物件などに分類されることを案内しています。

まず保険証券を探してみる



実家を整理するときは、

・火災保険証券
・保険会社から届いた書類
・保険料の口座引落し記録
・住宅ローン関係書類
・地震保険証券

などがないか確認してみましょう。

紙の証券が見つからなくても、銀行口座やクレジットカードの支払履歴から保険会社が分かる場合があります。

確認したいのは、

・どこの保険会社なのか
・契約者は誰なのか
・保険期間はいつまでか
・何が補償されているか
・現在の空き家状態でも契約上問題がないか

です。

親が契約した保険だからといって、相続人が内容を把握しているとは限りません。

まず、

「現在どんな保険に入っているのか」

を把握するところから始めます。

火災保険は「火事だけ」の保険ではない



名前が「火災保険」なので、

「火事になったときのための保険」

というイメージがあります。

しかし、商品・契約内容によっては、

・火災
・落雷
・風災
・雹災
・雪災
・水災
・盗難
・給排水設備事故による水濡れ

などが補償対象となることがあります。

ただし、どこまで補償されるかは契約内容によって異なります。

特に今のような台風・大雨シーズンでは、

強風で屋根が損傷した
大雨で浸水した

といった被害も考えられます。

日本損害保険協会も、火災保険には風災や水災などを補償する商品がある一方、補償範囲は契約によって異なるため確認が必要としています。

つまり、

「火災保険に入っているから、台風被害も全部大丈夫」

ということでもありません。

現在の補償内容を確認することが大切です。

地震による被害は火災保険とは別に考える



宮城県で空き家を所有しているのであれば、地震についても考えておきたいところです。

注意したいのは、

地震・噴火・津波による損害は、通常の火災保険だけでは補償されない


という点です。

地震による損害に備えるためには、火災保険とあわせて地震保険を契約する仕組みがあります。

例えば、

地震によって建物が損壊した

あるいは、

地震を原因として火災が発生した

という場合も、通常の火災保険だけで判断しないよう注意が必要です。

実家の保険証券を見る際は、

「地震保険も付いているのか」

を一緒に確認してみましょう。

「売る予定だから保険をやめる」は慎重に



例えば、

「半年以内に実家を売ろうと思っている」

という場合、

「もう住まないので火災保険は解約してしまおう」

と考えるかもしれません。

しかし、売却が完了するまでは、基本的にその不動産はまだ自分たちの所有物です。

売り出してから買主が見つかるまで、

3か月
半年
1年

とかかることもあります。

その間に、

台風
火災
漏水
落雷

などが発生する可能性はあります。

例えば、

査定価格1,000万円

売り出し開始

売却前に台風で屋根が大きく損傷

となれば、売却条件にも影響する可能性があります。

そのため、

「もう住まない=すぐ保険を解約」

ではなく、

売却完了までのリスクをどう考えるのか


を保険会社・代理店へ相談したうえで判断した方がよいでしょう。

空き家になったことを保険会社へ確認する意味



火災保険は保険会社や商品によって、空き家の取り扱いが異なります。

実際、空き家を住宅向け火災保険の対象外としている商品もあります。

一方で、別荘など季節的に住宅として利用される建物については、一定の条件で住宅向けの商品を利用できるケースもあります。

つまり、

完全な空き家
時々帰省して使う実家
別荘として利用する住宅
売却活動中の住宅

では、同じ「誰も普段住んでいない建物」でも事情が異なります。

保険会社によって引受条件も違うため、

「空き家でも火災保険には入れますか?」

だけではなく、

「現在こういう利用状況ですが、この契約を継続できますか?」

と具体的に確認することが重要です。

実際に保険会社によっては、住宅向け商品について空き家を引受対象外とする旨を公表している例もあります。

親が亡くなった後、契約者名義も確認する



相続の場合には、

「建物だけでなく保険契約者も亡くなっている」

ということがあります。

例えば、

建物所有者 父
火災保険契約者 父

父死亡

子どもが相続

というケースです。

この場合、

不動産の相続手続きだけではなく、

火災保険についても契約先へ連絡し、必要な手続きを確認しておく必要があります。

保険会社によって必要書類や手続きは異なります。

「保険料が口座から引き落とされているから契約はそのままで大丈夫」

と考えず、一度契約状況を確認しておく方が安心です。

空き家の中に家財が大量に残っている場合は?



相続した実家では、

家具
家電
衣類
食器
仏壇

趣味用品

などが大量に残っていることがあります。

火災保険では一般に、

「建物」

と、

「家財」

は別の保険対象として契約します。

つまり、

建物の火災保険に入っている

からといって、

家の中にあるすべての家財も同じように補償されているとは限りません。

実家に残しているものの中に、

「これは処分したくない」

という物があるのであれば、家財の契約内容についても確認しておきましょう。

保険だけでなく「管理状況」も一緒に考える



火災保険に加入しているからといって、空き家を放置してよいわけではありません。

例えば、

雨樋が壊れている
窓ガラスが割れている
庭木が道路へ大きく張り出している
屋根材が外れかけている

といった状態であれば、まず事故が起きないよう管理することが重要です。

特に遠方に実家がある場合は、

「保険には入っているが、半年以上誰も見に行っていない」

という状態になりがちです。

保険と管理は別々ではなく、

事故に備えることと、事故を防ぐことの両方を考える


必要があります。

修繕費が増えてきたら、保有を続けるかも考える



空き家になった実家を維持していると、

火災保険
固定資産税
庭木の管理
草刈り
修繕
定期的な見回り

など、さまざまな負担が続きます。

例えば年間で、

固定資産税 10万円
保険料 5万円
草刈り・庭木管理 10万円
その他修繕 10万円

なら、

年間35万円です。

5年間所有すれば単純計算で175万円になります。

もちろん、実際の費用は物件によって異なります。

ただ、

「今すぐ売る必要はないから、そのまま持っておこう」

と考える場合でも、

保有を続けるために毎年いくら必要なのか


は一度計算してみる価値があります。

保険を見直すタイミングは、実家の今後を考えるタイミングでもある



火災保険を確認した結果、

「空き家になったので今までと条件が変わる」

「契約を見直す必要がある」

「保険料も含めて維持費が結構かかる」

ことが分かるかもしれません。

そのとき、

保険だけを変更して終わる

のではなく、

「この実家を今後何年間所有するのか」

まで考えてみてください。

例えば、

誰も住む予定がない
年間30万円以上管理費がかかる
建物も古くなってきた
遠方なので管理が難しい

のであれば、

売却
賃貸
解体
活用

を比較するタイミングかもしれません。

逆に、

数年後に子どもが住む予定

など明確な目的があるのであれば、適切に保険と管理を続ける意味があります。

重要なのは、

「なんとなく保有し続ける」状態にしないこと


です。

こんな方は一度実家の状況を整理してみてください



「親が亡くなってから火災保険を一度も確認していない」

「保険会社がどこか分からない」

「現在も保険が有効なのか分からない」

「売却するか迷いながら数年間空き家にしている」

「毎年、固定資産税や保険料だけ払っている」

「台風が来るたびに実家が心配になる」

という場合です。

まず、

現在の保険
現在の建物状態
年間の維持費
実家の査定価格

を確認してみましょう。

その数字が分かれば、

このまま保有する
売却する
貸す
活用する

という判断もしやすくなります。

まとめ|空き家になったら「保険が残っているか」ではなく「今の状態で契約はどうなっているか」を確認する



親から実家を相続したとき、不動産登記や家財整理に意識が向き、火災保険まで確認できていない方もいると思います。

しかし、

人が住んでいた住宅

誰も住まない空き家

となれば、建物の利用状況は変わっています。

まず、

どの保険会社と契約しているか
契約者は誰か
補償期間はいつまでか
現在どんな補償が付いているか
空き家になった現在も契約上問題がないか

を保険会社や代理店へ確認してみましょう。

そして、

「売るまでの間だけだから」

と考えている場合でも、売却完了までは建物を所有する期間が続きます。

火災保険を確認することは、

単に保険を見直すだけではなく、

「この実家を今後どうするのか」を考えるきっかけ


にもなります。

「空き家を持ち続けるべきか迷っている」という段階でもご相談いただけます



「まだ売るとは決めていない」

「年間の維持費がどのくらいになるのか分からない」

「建物が古くなり、保険や修繕を続けるべきか迷っている」

という段階でも構いません。

現在の実家の価値と、保有を続ける場合の負担を整理し、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら今後の方針を考えていきます。

株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら、今後の方針を整理しています。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。

空き家相談専用ページはこちら
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/

※本コラムは、空き家と火災保険について一般的な情報をまとめたものです。火災保険の引受条件、補償範囲、保険金支払いの条件、空き家となった場合に必要な手続きなどは、保険会社・保険商品・契約内容・建物の利用状況によって異なります。具体的な契約内容については、加入している保険会社または保険代理店へご確認ください。

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伊藤友佑
専門家

伊藤友佑(不動産業)

株式会社Blue Key

空き家や相続不動産の相談窓口として、売却や賃貸、活用など幅広い選択肢を提案。大手企業での実務経験や商工会議所での創業支援経験を生かし、地域の専門家と連携しながら依頼者を多角的にサポートします。

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