築50年の実家はいくらで売れる?「建物価値ゼロ」と言われても諦める前に確認したい7つのこと
相続した実家の売却を考えたとき、
「築50年近い家だから、もう売れないのではないか」
「古い家は解体して土地にしないと売れないのか」
「リフォームしてから売った方がよいのか」
と不安になる方は少なくありません。
確かに、築年数が古くなるほど、建物そのものの評価が低くなることはあります。
しかし、
「築年数が古い=売れない」
とは限りません。
実際の不動産売却では、建物の築年数だけでなく、
・立地
・土地の形状
・接道
・駐車場
・建物の状態
・リフォームのしやすさ
・購入後の使い道
など、複数の条件を総合して判断されます。
また、建物をそのまま利用したい人だけでなく、
「自分でリノベーションしたい」
「建物を解体して新築したい」
「事業用に活用したい」
という購入者もいます。
今回は、築40年・50年といった古い実家を売却するときに、買主がどこを見ているのかを7つのポイントから整理します。
1.築年数よりも「立地」を重視する買主は多い
不動産は建物だけではありません。
特に中古住宅では、築年数が古くても立地条件がよければ、購入を検討する人が見つかる可能性があります。
例えば、
・駅やバス停が近い
・スーパーや病院が近い
・学校へ通いやすい
・道路条件がよい
・住宅需要がある地域
・商業施設や勤務先へのアクセスがよい
といった条件です。
建物は将来建て替えることができますが、土地の場所は変えられません。
そのため、建物が古くても、
「この場所に住みたい」
という需要があれば売却できる可能性があります。
一方、建物が比較的新しくても、
・道路が狭い
・交通が不便
・土地の形が使いにくい
・災害リスクが高い
・周辺で住宅需要が少ない
といった場合には、売却に時間がかかることもあります。
築年数だけで売れる・売れないを判断しないことが重要です。
2.土地の接道状況を確認する
古い実家の売却で特に重要なのが、道路との関係です。
土地がどの道路に、どの程度接しているのかによって、建て替えの可否や利用方法に影響が出る場合があります。
買主は、
・前面道路の幅
・敷地が道路へ接している長さ
・道路の種類
・私道か公道か
・セットバックが必要か
・再建築できるか
などを確認します。
例えば、現在建物が建っていても、現在の建築基準では同じように建て替えできない土地があります。
このような物件では、
「古い家だから安い」
というより、
「将来建て替えできるのか」
が価格へ大きく影響することがあります。
そのため、古い実家を査定するときは、
「建物はいくらですか?」
だけではなく、
「この土地は将来建て替えできますか?」
と確認することも重要です。
3.建物の状態は築年数だけでは判断できない
同じ築50年でも、建物の状態は大きく異なります。
例えば、
Aの家
・定期的に屋根を修繕
・外壁も補修
・水回りを交換
・雨漏りなし
・床もしっかりしている
Bの家
・20年以上ほとんど修繕なし
・雨漏りあり
・床が沈む
・シロアリの可能性
・設備も故障
であれば、同じ築年数でも買主の評価は異なります。
特に確認されやすいのは、
・雨漏り
・シロアリ
・床の沈み
・建物の傾き
・基礎のひび割れ
・屋根や外壁
・給排水設備
・給湯設備
・電気設備
・カビや湿気
などです。
古い建物でも、
「きちんと手入れされている」
ことが分かれば、中古住宅として検討される可能性があります。
逆に、築年数が比較的新しくても、長期間放置されていた空き家は劣化が進んでいる場合があります。
4.駐車場を確保できるか
宮城県内の住宅売却では、駐車場の有無が購入判断に影響することがあります。
特に郊外では、
「車を2台停められるか」
「大きな車でも出入りできるか」
を気にする購入者も多くいます。
古い住宅では、
・庭が広いが駐車場は1台のみ
・門や塀があり車を入れにくい
・昔の車庫が小さい
・道路との高低差がある
といったケースがあります。
この場合、
「庭の一部を駐車場へ変更できるか」
を検討することで、売却しやすくなる可能性があります。
ただし、先に工事をする必要はありません。
例えば、
駐車場工事費 80万円
工事後の想定価格上昇 50万円
であれば、工事をしても売主の手取りが減る可能性があります。
まず査定を受け、
「駐車場を増やした場合、売却価格や需要がどう変わるか」
を確認してから判断します。
5.買主が自由にリノベーションできるか
古い住宅を探している購入者の中には、
「きれいにリフォームされた家」
ではなく、
「安く購入して、自分の好きなように改修したい」
という人もいます。
例えば、
・古民家風にしたい
・間取りを大きく変更したい
・無垢材を使いたい
・店舗兼住宅にしたい
・DIYをしたい
といった需要です。
このような買主にとって、売主が中途半端にリフォームしてしまうと、かえって購入しにくくなる場合があります。
例えば、売主が300万円をかけて、
・壁紙を交換
・キッチンを交換
・床を張り替え
ても、購入者がすべて取り壊してリノベーションするのであれば、その工事費は価格に反映されにくくなります。
築年数が古い家ほど、
「売るために直す」
のではなく、
「現状でも買いたい人がいるか」
を先に確認することが重要です。
6.建物を使わない買主もいる
古い実家を査定すると、
「建物の価値はほとんどありません」
と言われることがあります。
この言葉を聞いて、
「価値がないなら売れない」
と思う必要はありません。
建物の評価が低くても、土地に需要があれば売却できる可能性があります。
買主が、
「購入後に解体して新築する」
ことを前提としている場合、重視するのは建物そのものより、
・土地の広さ
・土地の形
・接道
・日当たり
・周辺環境
・建築可能な建物
・解体費用
などです。
この場合、古い建物は、
「価値のないもの」
というより、
「解体費が必要な既存建物」
として評価されることになります。
そのため査定では、
建物付きで売る場合
土地として評価した場合
解体費を考慮した場合
を分けて確認すると分かりやすくなります。
7.売主が把握している不具合は正確に伝える
古い実家では、
「少し雨漏りしている」
「冬になると水道管が凍る」
「床が沈む場所がある」
「昔シロアリの工事をした」
といった問題を家族が知っていることがあります。
売却するとき、
「言わない方が高く売れるのではないか」
と考えてしまうかもしれません。
しかし、把握している不具合は、不動産会社へ正確に伝えることが重要です。
売却後に、
「聞いていなかった問題が見つかった」
となれば、トラブルになる可能性があります。
査定時には、
・雨漏りした時期
・修理した場所
・シロアリ処理歴
・設備故障
・過去の増築
・水害などの被害歴
・隣地との問題
など、分かる範囲で伝えます。
修繕した記録や領収書、工事写真などが残っている場合は、資料として保管しておきましょう。
古い実家は解体してから売るべき?
築40年・50年の家を見ると、
「どうせ古いのだから、先に解体しよう」
と考える方もいます。
しかし、売却前の解体は慎重に判断する必要があります。
例えば、
現状のままの売却見込み 900万円
解体後の土地価格 1,100万円
解体費 250万円
だった場合、
解体によって価格が200万円上がっても、解体費が250万円なら、単純計算では売主の手取りが50万円減ります。
また、解体後は土地の固定資産税等の負担が変わる可能性もあります。
一方、
・建物が危険な状態
・倒壊のおそれがある
・建物があることで買主が限定される
・更地需要が非常に高い
といった場合は、解体した方が売却しやすくなる可能性があります。
重要なのは、
「古いから解体する」
ではなく、
「解体費を含めてもメリットがあるか」
で判断することです。
古い実家でも売却しやすいケース
築年数が古くても、次のような物件は売却できる可能性があります。
・住宅需要のある場所
・土地の形が使いやすい
・道路条件がよい
・駐車スペースを確保できる
・建物の状態が比較的よい
・定期的に修繕している
・リノベーションしやすい
・土地として需要がある
・店舗や事業用にも利用できる
・周辺に中古住宅の取引事例がある
売却に時間がかかりやすいケース
一方、次のような条件では売却まで時間がかかる可能性があります。
・再建築に制約がある
・道路条件が悪い
・土地が極端に狭い、または変形している
・大規模な擁壁がある
・境界が分からない
・建物の劣化が激しい
・大量の家財が残っている
・土地や建物の名義が整理されていない
・共有者が多い
・周辺に購入需要が少ない
ただし、一つ問題があるからといって必ず売れないわけではありません。
何が売却の障害になっているのかを一つずつ整理することが重要です。
「0円でもいいから手放したい」と決める前に確認する
古い実家の所有者から、
「こんな家は価値がないと思う」
「0円でも引き取ってもらえればよい」
という話を聞くことがあります。
しかし、自分たちだけで価値がないと判断するのは早い場合があります。
建物そのものに評価がなくても、
・土地に価値がある
・隣地所有者が欲しがっている
・駐車場として使える
・事業用地として利用できる
・リノベーション需要がある
可能性があります。
逆に、売却価格が付いても、
・測量
・解体
・残置物処分
・相続登記
などに費用がかかり、手元にほとんど残らないこともあります。
大切なのは、
「いくらで売れるか」
だけでなく、
「売却後にいくら残るか」
を確認することです。
査定時に聞きたい8つの質問
築40年・50年の実家を査定する場合は、次の質問をしてみてください。
1.建物は中古住宅として販売できますか
2.土地として評価するといくらですか
3.建物を解体する必要はありますか
4.解体前と解体後で、手取りはいくら変わりますか
5.どのような買主を想定していますか
6.リフォームせず現状のまま売れますか
7.家財が残った状態でも販売できますか
8.仲介と買取では、どのくらい条件が変わりますか
この質問への回答を比べることで、売却方法を判断しやすくなります。
まず「現状のまま」見てもらう
古い実家を売却するときに最も避けたいのが、
査定を受ける前に、
・リフォームする
・家財を全部処分する
・建物を解体する
・庭や外構を大規模に工事する
ことです。
必要な工事であれば問題ありませんが、売却価格への影響を確認せず費用をかけると、回収できない可能性があります。
まずは現状のまま査定を受け、
「今の状態ならどのように売れるのか」
を確認します。
その後、
現状売却
一部修繕して売却
家財を処分して売却
解体して売却
買取
などを比較します。
まとめ
築40年・50年の古い実家でも、築年数だけで売却できないと判断する必要はありません。
買主が確認する主なポイントは、次の7つです。
1.立地や周辺の需要
2.道路や接道の状態
3.建物の維持・劣化状況
4.駐車場を確保できるか
5.リノベーションしやすいか
6.土地として利用価値があるか
7.不具合や修繕履歴が整理されているか
建物の価値が低くても、土地に需要があれば売却できる可能性があります。
また、古い家そのものを探している購入者や、リノベーションを前提として購入する人もいます。
そのため、
「古いからリフォームする」
「古いから解体する」
「古いから価値がない」
と先に決めるのではなく、まず現状のまま査定を受けてみることが大切です。
売却・買取・賃貸・管理・解体・活用を比較したうえで、自分たちの実家に合った出口を考えていきましょう。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら、今後の方針を整理しています。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。
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https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
※本コラムは、古い空き家・相続不動産の売却について一般的な情報をまとめたものです。建物の利用可否、再建築、接道、建築上の制限、査定価格、税務上の取扱いなどは物件ごとに異なります。具体的な判断については、不動産会社、建築士、司法書士、土地家屋調査士、税理士などの専門家へご確認ください。


