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倉本和幸

空調設備に情熱を注ぐプロ

倉本和幸(くらもとかずゆき) / 一級管工事施工管理技士

株式会社京都設備

コラム

冷房クラスターという言葉への不快感

2020年6月30日

テーマ:俺の熱きエア魂(コン)

コラムカテゴリ:ビジネス

緊急事態宣言解除後も感染者数の増加傾向が見受けられる中、「冷房クラスター」なる言葉が飛び交い、さも冷房してはいけないイメージを与えているような感があります。ですが、本当に注意すべきことを見失っては大変なことです。そこで、私がこの言葉で不快に感じるいくつかの点を述べます。

3密を招くかのような悪印象

冷房が良く効くよう室内を密閉にし、涼しさを求める人たちは密集し、快適ゆえにそこで過ごす時間もついつい密接になりがちと、エアコンの使用は3密を招くかのような悪い印象を与えかねません。しかし、店舗を例にあげると、お客様にマスク着用や消毒・検温といったご協力をお願いし、店側は換気やソーシャルディスタンスを徹底することでクラスターのリスクを低減できるものと思います。要は、冷房した室内にウイルスが入ってこないようにする努力が最も重要なのではないでしょうか?

まるで飛沫拡散させる悪者

換気設備の無い部屋で冷房運転しているエアコンが、人がせきをしたときの飛沫をどのように拡散させているかを分析しているところがあり、クラスター発生の恐れがあるとの注意喚起がなされているようです。換気できない条件は私からすると論外ですが、窓を開けていたら?マスクをしていたら?入室前に消毒していたら?ソーシャルディスタンスが確保できていたなら?と考えると、エアコンがまるで悪者のように言われるのはいささか疑問を覚えます。

冷房は重要なライフライン

冷房はこれからの暑さをしのいでいく上で必要不可欠であり、重要なライフラインと考えています。確かにコロナ禍での不安は尽きないものと思います。ですが、あなたの命が暑さによって奪われることもあってはなりません。従って、エアコンを有効にお使いいただきたいというのが私の率直な思いです。
冷房はこれまで密閉スペースの空気を循環させることでその役割を果たしてきましたが、場合によっては涼むスポットを絞り込んだ局所空調へと、エアコンの使い方の常識を大胆に変えていく必要があるのかもしれませんね。とにもかくにも、コロナ禍での過剰反応による冷房の使用自粛だけは、できる限り避けてもらえたらと切に願います。

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