まとめ記事
前回のコラムで100回目の投稿であることをお知らせしましたので,今回は101回目です。
そこで,基本に立ち返り,私が所属する京都弁護士会につき,少し説明します。
京都弁護士会は,京都に事務所を置いている弁護士が全員加入している団体です。
難しい言葉でいうと「強制加入団体」であり,京都に限らず,各都道府県に存在する「○○弁護士会」に加入していないと弁護士としての業務はできません。
なお,「〇〇弁護士会」は,原則として,各都道府県に1つしか存在しないのですが,東京都と北海道だけは複数存在します(東京で3つ,北海道で4つ)。
では弁護士会が,他の業界団体(例えば,司法書士会や税理士会等)と何がいちばん違うかというと,弁護士会は,国の監督を受けていません。
つまり,弁護士会は,国の関与を一切受けることなく,所属する弁護士に対し,処分を下す権限を有するという形で,所属弁護士を監督しているのです。
そして,弁護士会が所属する弁護士に対して下す処分のうち,いちばん重いものは,「除名」と言って,所属する弁護士を弁護士会から「除名」することです(「除名」された弁護士は,その後3年間弁護士として活動できなくなります)。
さらに「除名」処分を受けた弁護士は,制度上は,3年経過すれば,再度,弁護士会に登録を申請できますが,いったん「除名」処分を受けている弁護士が,再度,弁護士会(実際に,「除名」処分を受けた元の弁護士会でなく,他の弁護士会に登録申請したとしてもです)が登録を認めるケースは少ないといえ,事実上,弁護士会に再登録することは困難です。
つまり,弁護士会は,所属する弁護士について,弁護士として活動することを事実上不可能にするくらいの権限を有しているのです。
もちろん,そのような強い権限を弁護士会が有していることは,弁護士会が責任をもって,所属する弁護士の非行を処分し,弁護士の品位を保つためです。
だんだん難しくなってきましたので,今日はこのあたりで終了し,この次に,京都弁護士会が行っている具体的な活動につき,ご紹介したいと思います。