価値観の違いによるすれ違い

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション

いろんな地域のいろんな事業所さんに関わらせてもらっていると、つくづく

「価値観って、本当に人によって違う」

ということを実感します。

お話しさせてもらっていても、
みなさん「価値観は人それぞれ違う」ということは認識されていますし、
仲間を尊重しようと思っているのがわかります。

それでも、「これは常識・当たり前・普通でしょ」
っておっしゃいます。

例えば、
「残業せず定時で帰りなさい」と日ごろ指導している管理職の方が、終業時間間際に、
「今日中にこの資料作っておいて」と部下に指示します。

指示を受けた部下は、「残業になってしまうので、明日でいいですか?」と確認しました。

上司は、「仕事なんだから、残業してでもやるのが当たり前でしょ」と言い放ちます。

日ごろから「残業ゼロ」でお仕事をしている部下からすれば、
残業しないことが「普通」です。

上司からすれば、
指示された業務を期限内に仕上げることが「普通」であり、
そのために残業になるのは許容範囲内だということも「普通」。

どっちが間違っているわけでもないのに、
部下からすれば

「普段言ってることと違うじゃないか」

と、上司への不信感になりますし、

上司からすれば

「たまに残業になるだけなのに、仕事を放棄するなんて、ヤル気がない」

と部下を断罪することになります。

どっちかが間違ったことを言っているわけではないのに、関係性が悪くなります。

伝え方と受け取り方の問題です。

上司は

「いつも残業しないように言ってるんだけど、どうしても今日必要な急ぎの書類なので、やってもらいたいけど、いいかな?」

という感じで伝えれば気持ちよくやってくれたかもしれません。

部下は

「急ぎの仕事なんですね」と一旦受け取ってあげて、

「前もってわかっていたらよかったんですが、急なので残業するのが難しいんですが、何か他に方法ないですか?」

という感じで返せば、気持ちを汲み取り、代替案を考えてくれたかもしれません。

「これが当たり前でしょ」というスタンスの伝え方や受け方は、相手の納得感がなくなってしまいます。

自分にとっては当たり前だと思うけど、相手は違うかも、というスタンスで伝える・聴くをすると、無用なトラブルを避けられます。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護・福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチング研修により、社内コミュニケーションを円滑化のみならず、人材定着率や利用者満足度を高め、事業の成長につなげます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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