執着を手放す
自分の世界観で話をする人と、自分の世界観で話を聴く人の会話、特に業務上のやりとりはちょっと笑えない。
Aさん
「お客様からお電話があったんで、〇〇を伝えておきました」
Bさん
「△△は伝えなかったんですか?」
Aさん
「だから、〇〇を伝えました」
Bさん
「いや、そうじゃなくて、△△は伝えてないんですか?」
Aさん
「だーかーらー、〇〇を伝えたんですって」
まったく話が噛み合っていない。
Aさんは、お客様に〇〇をちゃんと伝えているので、責務を果たしているつもりだし、
Bさんの関心は△△だけになっていて、
〇〇が耳に入っていないのか、
理解はしているが追加で△△を確認したいのか、
〇〇はダメで△△をしてほしかったのか、
Aさんに質問の意図が伝わっていない。
自分の世界観で話す人は、相手がわかる言葉ではなく、自分がわかる言葉を使います。
自身が日ごろ使い慣れている言葉でも、相手がそうとは限らない。
話す側は、「これだけ言えば伝わるだろう」と思って伝えている。
聴く側は、言葉の意味が理解できていなかったり、必要な情報が足りていないので、聞き返す。
でも、その聞き返す質問の言葉がまた自分目線なので、話す側に質問の意図が伝わらず、トンチンカンな回答が返ってくる。
永遠に話が通じない。
職場において、業務において、いわゆる「ホウレンソウ」、報告、連絡、相談が大事だということは、ほとんどの人が理解しているのに、うまくいかない。
その原因の多くは、ココにあります。
話す側も聴く側も「自分目線」だと、ホウレンソウ、情報共有は成立しません。
話す側は、伝えたい情報をどう表現すれば相手に伝わるのか、聴く側目線に立つ、
聴く側は、伝えられた情報がどういう意図をもって伝えられたのか、話す側目線に立つ、
ほんの少し、それをするだけで伝わり方がまったく違ってきます。