自分で選択する
「うちの子は、スマホのゲームばかりしていて、全然勉強しないので、スマホを取り上げてやりました」
ありますよねー。
私も昔、
「テレビばっかり見て、返事もできないなら、テレビを捨てるから」
って、よく言ってました。
当然、親としては「しつけ」としてやっていることですが、
これは、良い?良くない?
アドラー的には良くないように思うかもしれませんが、実はどっちでもいい。
いくつかポイントはありますが、
一つは、信頼関係があるかどうか。
親子関係と言えども、いくら子どものためだと言っても、
何をやっても許されるわけではありません。
日頃から「ムカつく親」と思っていれば、スマホやテレビを突然取り上げられたら、反発します。
逆に、日頃から信頼関係の構築ができていれば、同じことをされても、
「取り上げられたのはツラいけど、自分のことを思ってくれているんだ」
と思えたりします。
二つ目のポイントは、「約束」です。
主体論、目的論などアドラー心理学には5つの理論理屈はありますが、
アドラーは、「社会性」にも触れています。
いくら、自分自身が人生の主人公として生きていいんだ、と言っても、私たちは社会、対人関係の中で生きています。
そして、社会、対人関係には「ルール」があります。
なので、ルールを守る、ことが大事です。
スマホやテレビを、感情的に取り上げるのではなく、
事前にルールを決め、
どういう時はゲーム・テレビがオッケーで、
どのラインを越えたら没収するのかを明確にしておき、お互いが納得するルールを決めます。
そして、そのラインを越えたら、約束したことを淡々と実行する。
ここで大事なのは、淡々と実行すること。
泣き出したので、かわいそうになり、許す、ということをしない。
してもいいんですが、その前に、「約束は実行される」ということを学んでもらうことが大事。
そうしないと、「泣けば許される」「約束は守らなくていい」を学んでしまいます。
3つ目のポイントは、伝え方です。
スマホやテレビがダメなら、ダメな理由をちゃんと説明し、
スマホやテレビを続けた未来と、適度なところでやめた未来をありありと想像してもらう。
その上で、自分で決めてもらう。
もし、それでもやり続けることを選択し、親としては納得できないのであれば、
「私メッセージ」で伝える。
◯◯しなきゃいけない、
◯◯するのが当然だ、
ではなく、「お母さんは◯◯してほしいと思っているんだけど、どう?」と。
アドラー心理学は、「幸せの心理学」と呼ばれるがゆえに、甘いと思われがちですが、
実はとても厳しいんです。