小規模会場では親近感、大規模会場ではそつのなさを大事に【プレゼンに笑いをプラスするコツ30】
「プレゼンに笑いをプラスするコツ」シリーズでは、仕事でプレゼンテーションを行う必要に迫られている読者の皆さんを対象に、笑いをプラスしてプレゼンをより魅力的にする方法について投稿していきます。行政・企業もしくは市民ボランティアとして健康講座や保健指導、認知症や介護予防の啓発などを行っている方に特にご覧いただければと思っております。
「笑わせる」よりもずっと大事な「楽しい雰囲気づくり」
多くの参加者の前でさらっと笑いを取れるプレゼン上手な人に対する憧れを多くの方が抱くと思いますが、いざ自分が人前でプレゼンテーションをする必要に迫られたときに、笑い溢れるプレゼンにするためにどうしたらよいでしょうか。気の利いたシャレやユーモアを考えなきゃ、と思う方もいるかもしれませんが、笑いを増やすために、実は「笑わせよう」と意気込む必要はありません。いきなり逆説的なお話になってしまいました。もちろん、面白いことを言えば笑ってくれる確率は上がりますが、いきなり変なことを言ってダダすべりしてかえって空気が悪くなってしまうかもしれません(かく言う私も、大道芸をやり始めたばかりのころはこの失敗を何回もしました)。笑いを増やすためにもっと大事なことがあります。それは、
参加者の皆さんが緊張せず楽しめる雰囲気をつくる
ことです。
学生の頃を思い出してみてください
ご自身が学生だった頃の授業のことを思い出してみてください。学校の授業は、教室にいる多くの生徒に、大事なことをわかりやすく伝える仕事であり、ある意味究極のプレゼンです。皆さんが授業を受けていたときに、大好きな先生だったら一生懸命授業を聞いて、ちょっとした脱線話がすごく楽しかった記憶はありませんか?逆に苦手な先生や、すぐ怒る先生だと授業に身が入らず、その先生が教えている教科まで嫌いになった人も多いのではないでしょうか?
このように、まじめな授業を聞くという一見同じようなことでも、相手に親近感を持っていて楽しく過ごそうという意識があるだけで、実際の楽しさが全く変わってきます。授業に限らず、普段から親しい人と話すときはなんでもない日常会話ですら笑いがあふれるのに、怖い先輩や上司と話すと何となく嫌な気持ちになった経験は、誰もがお持ちだと思います。
ですから、健康講座などでまじめな話を笑いもあって楽しく聞いてもらうためには、参加者の皆さんが楽しく打ち解けやすい雰囲気を作ることが何よりも一番大切なのです。私が笑いと健康に関する講演を行うときも、気軽に楽しく聞いてもらう雰囲気をつくるために、まず大道芸の実演をして楽しんでもらうようにしています。
では、楽しい雰囲気づくりのために何をすればよいのでしょうか?もちろんテクニックも存在します。次回からは、心理学用語も交えながら、楽しい雰囲気づくりのためのテクニックをお伝えしていきます。
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