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饗庭多嘉男プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

空間を広く感じさせるリビング階段

饗庭多嘉男

饗庭多嘉男

テーマ:こだわりの趣味と住宅設計

リビング階段のメリット

階段は上下階をつなぐ通路ですが、工夫次第で生活空間に広がりやうるおいを与えてくれるオブジェにもなります。

また階段をどこに配置するかによって、間取りにも暮らし方にも大きく影響してきますので、家づくりの要といえるかもしれません。

とりわけ家族関係を考えるうえで、階段の位置は重要になってきます。家族が玄関から自分の部屋に直行してしまうのが心配な方は、リビング階段を取り入れることをおすすめします。
パブリックスペースに階段を設けることで、帰宅時も外出時も家族と顔を合わせる機会が増えます。
お子さんの交友関係や行動も、自然に把握することができ、成長を見守ることができます。
実際、リビング階段は子育て世代の方に人気のあるプランです。

視覚的な効果もメリットとして挙げられます。階段を設置すると空間に方向性が生まれ、奥行きを作りだすことができます。また、階段や廊下のスペースがいらない分、リビングを広くとることもできます。さらに階段は造形としても美しいので、部屋のアクセントとしても存在感を示してくれます。

リビング階段のデメリット

リビング階段のデメリットは、来客時の問題です。トイレに行くのにも、お風呂に入るのにも、リビングを通ってお客さまの前を通らなければならないのは不便です。

休みの日でも子どもの友達が来るとなったら、それなりに片付ける必要がありますし、身だしなみにも気をつかいます。

さらに音や臭いが伝わりやすいこともデメリットです。テレビの音量、夜中の足音、料理中の換気などに気をつける必要があります。このようにコミュニケーションが深まるというメリットが、そのままデメリットに直結してしまう場合もあります。

また、天井が高いのでエアコンが効きにくく光熱費がかかりますが、高断熱の家づくりをし、採光や風通しを良くすることで省エネ効果が期待できますので、リビング階段を希望されるのであれば、諦める理由にはならないと思います。

独立型階段を選択すると・・・

やはり一番の違いは家族との距離感です。

独立型の階段は家族一人一人のプライバシーを保つことができますが、これは裏を返せば家族間のつながりが薄れるというデメリットにもなります。

また廊下、階段のスペースが必要になりますので、その分LDKが狭くなります。キッチンの臭いが上の階に上ってきたり、音が響いたりしないので、落ち着いた生活ができるという点はメリットといえるでしょう。

ライフスタイルに合わせてプランニングできるのが注文建築の魅力ですので、リビング階段にするか、独立型にするか、暮らし方にフィットしたプランを選んでいきましょう。

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