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風景を家に取り込む2階リビングの家

2015年10月28日

テーマ:こだわりの趣味と住宅設計

コラムカテゴリ:住宅・建物

眺望を楽しみたい方の2階リビングという選択

住宅を大きく分けると、リビング・ダイニングなど生活の中心となる部屋、寝室などのプライベートルーム、水まわりや収納といった生活を支えるスペースで構成されています。

2階建ての住宅の場合、リビングは1階、プライベートルームは2階というのが一般的ですが、リビングの居心地の良さを追求するならば、2階にリビングを設けるのも一案です。
2階は日当たりが良い、風通しが良い、明るい、という快適さの条件がそろっているうえに、眼前に景色が広がり眺望を楽しむことができます。夜は、リビングから続くバルコニーに出て、家族で星空を眺めることもできます。

また道路に面した家や、隣家がせまっている敷地の場合、1階にいると外からの視線が気になるものですが、2階をメインフロアにするとプライバシーを確保でき、のびのびと暮らすことができます。

2階をLDKの大空間にすると、1階は必然的に小部屋が多くなり、柱や壁が多くなることによって、耐震性能も上がります。また屋根の高さもある程度は自由に設定できるので、天井を高くする、あるいは屋根に合わせた勾配天井にすると、より空間に広がりを持たせることができます。

2階リビングのデメリット

デメリットとしては、1階に子ども部屋を設けた場合、子どもさんが玄関から自室へ直行することによって、コミュニケーションがとりにくくなることです。

また2階がメインですので1階が手薄になりがちで、セキュリティに配慮する必要があります。

また買い物や宅急便で届いた荷物などを2階まで運ぶ労力や、生ごみを出す手間、来客に対応する手間などもデメリットと言えるかもしれません。さらに1階が暗くなりがちです。

家は一生モノですから、永く快適に暮らしたいものですが、後々のことを考えるとエレベーターをつけるといったリフォームが必要になるかもしれません。

また庭に直接通じる間取りではなくなりますので、庭いじりなどがお好きな方には少し手間が増えるかもしれません。

デメリットをカバーする家づくり

何カ月もかかる家づくりの中で、もっとも楽しく、もっとも頭を悩ませるのは間取りを考える時ではないでしょうか。日常の生活パターンを思い浮かべ、それぞれのご家族にピッタリの間取りを実現したいものですね。

しかし、寝る時間を除くと、リビングで過ごす時間が一番長いので、周辺環境、立地条件、ご家族のライフスタイルなどを検討し、2階リビングをおすすめする場合もあります。

暮らす人によって心地良さは変わりますし、どんな間取りを採用するとしても、デメリットはつきものです。それをいかにカバーするかが、住みやすい家づくりのポイントになります。

この記事を書いたプロ

饗庭多嘉男

住み心地を高める建築のプロ

饗庭多嘉男(有限会社アイバ工務店)

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