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一周回る”テレワーク”

拾井央雄

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テーマ:徒然コラム


新型コロナの感染拡大で最初の緊急事態宣言が出されたころ、多くの職場でテレワークが導入されました。
弁護士業務の大部分は「情報処理」が占めますので、基本的にテレワークになじみやすいと言えます。

そこで、書類はクラウドドライブに保存します。
依頼者とはメール、zoom、SNSで打合せを行います。
FAXはメールの添付書類として扱えるものを使います。
電話はクラウドPBXにします。

こうすると、どうしても事務所が必要になるのは、郵便の受取りと、事件受任時の初回面談くらいになってしまいます。
弁護士は、弁護士法によって複数の事務所を設けることを禁止されていますので、これに抵触しないかという心配すら浮かんでくるほどになります。

自宅でテレワークをするにあたって最大の問題は、そこが仕事をするのに特化された事務所ではなく、自宅であるということです。
自宅でテレワークをする限り、自宅であることから逃げることはできません。
そこでこれを解決するために、自宅内に仕事をするのに特化されたエリアを設けることになります。
自宅内事務所ですね。
自宅がうんと広ければいいのですが、残念ながらそうではありません。
なかなか「特化されたエリア」というわけにはいきません。
じゃあ、どこか自宅の近くに場所を借りる?
いえいえ、そもそも事務所があるではないですか・・・。

ということで、テレワークは一周回ったのでした。
通勤の問題と事務所内の接触の問題とをクリアするのが、結局のところ吉なのでしょうか?

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拾井央雄
専門家

拾井央雄(弁護士)

京都北山特許法律事務所

エンジニア15年〜弁理士5年と弁護士としては異例の経歴を持ち、技術系分野に精通。知的財産や技術系法務のエキスパートとして数多くの事業者を支援。また自身が住職である立場から宗教法人のサポートも手掛ける。

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