相続の専門家 『平塚駅前|相続まちなかステーション』 代表の加藤俊光が雑誌に掲載されました
梅雨も明けて夏本番の午後でした
7月も後半に入りましたが、相続まちなかステーションのある神奈川・平塚では、無事に梅雨も明けて、子どもたちもいよいよ夏休みがスタートしました。そんな、7月20日(木)の昼下がりにFM湘南ナパサ『ナパサタイムス☆アフタヌーン』にコーナー出演してまいりました。
番組の内容 相続財産に含まれるもの ~ これも相続財産になるの その1 ?! ~
2011年7月以来、おかげさまでナパサのコーナーでお話をさせていただいて早いもので今回で7年目に入りました。今月と来月は、すでに何度か取り上げたことのある『相続財産に含まれるものにはどんなものがあるか』についてケーススタディをしていきたいと思います。
現金や預貯金、土地や建物が相続財産に含まれることは誰でもご存知かと思いますが、実は相続実務ではそれだけでは済まないことをご存知であるという方は意外にも少ないのが現状です。人が亡くなった以上、これまで生きてきた様々な生活上における権利や義務もまたきちんと精算をしなければならないのが相続手続です。そこで、今月もテーマに関わる出題から始めてみたいと思いますので、皆さんもご一緒に考えてみてください。
【設問】
次のうち相続財産に含まれるものはいくつあるでしょうか(含まれるものすべてを選んでください)。
1 生命保険金
2 借地権
3 滞納した税金
さて、相続財産に含まれるものいくつあるでしょうか?
まず、(1)生命保険金は、受取人が指定されている限り、受取人の固有の財産となりますので、遺産分割協議が必要となる相続財産には含まれないとされています。また、(2)借地権については、土地を使用収益する権利であり、不動産取引上も所有権と同視されていることから相続財産に含まれると考えて差し支えありません。さらに、(3)滞納した税金についても、被相続人が有した金銭債務であり、相続人であれば誰でも義務を果たし得ることから、相続財産に含まれるものと考えられます。
以上より、相続財産に含まれるものは2つといえるでしょう。
【相続財産に含まれるもの ~ これも相続財産になるの その1 ~】
相続が発生したときに、一番初めにしなければならないことが二つあります。ひとつは相続人が誰なのか、相続人を確定させることです。そして、もうひとつが相続財産はどんなものがどれくらいあるのか、相続財産を確定させることです。
しかし、この二つの作業を誤解されている一般の方は意外にも多いようです。事実、これまで相続まちなかステーションで取り扱った事件でも、ご自分で調べた知識を誤解していたり、どこかで誰かに聞いた知識をもとに勘違いをされている方を見かけたことがありました。相続手続を始めるにあたっては、相続人の確定と相続財産の確定は言わば出発点であり、ここで間違いが生じてしまうと最悪の場合最初からやり直さなければならなくなったり、定められた期限を過ぎて大きな不利益をこうむることもあります。この機会に、正確な知識を身につけるとともに、不安や不明な点がある場合には早めに専門家に相談されることをお勧めします。
相続財産に含まれるものかどうかの注意点
1 相続は、原則として包括承継であり、被相続人が有した財産その他一切の権利義務を一切合
財引き継ぐ
→ 例外として、本人が権利を行使し、または義務を果たさなければ意味をなさないもの
については除外される(一身専属権)
2 相続財産はプラスのものだけではない。マイナスのものも含まれる(借金など)
3 生命保険金について → 相続税の申告が必要な場合もあるため、必ず専門家へ相談
番組出演の感想
今回のテーマは『相続財産に含まれるもの ~ これも相続財産になるの?! その1~』でしたが、誰もが一生のうちに必ず一度や二度経験する相続ですが、意外にも相続財産や相続人の確定といった最初の段階で誤解や勘違いをされてしまう方が多くいるのではないか、と日頃から感じ取っておりました。そこで、ひとりでも多くの方が正しい認識を持っていただくとともに、判断に迷った時には私たち法律専門職に対しても相談することの必要性についても理解していただくきっかけをご提供できたとすれば何よりであると感じました。
これからも、相続まちなかステーション 代表 加藤俊光は、身近な相続・遺言に関するテーマを題材にしながら、地域の皆様に役立つ情報をご提供できるよう頑張ってまいります。最後になりましたが、山田博康さん、そしてお聴きいただいたリスナーの皆様、ありがとうございました。