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加藤俊光

おひとりさま・おふたりさまの様々な悩みに寄り添う行政書士

加藤俊光(かとうとしみつ) / 行政書士

相続まちなかステーション/加藤法務行政書士事務所

コラム

平塚でおなじみの相続の専門家がラジオで語る ~ 相続相談の現場から 2  介護と相続  ~

2016年10月23日 公開 / 2018年9月19日更新

テーマ:メディア出演・掲載実績【平塚|行政書士】

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 相続 手続き

秋とは思えない季節外れの暑い日の午後でした


10月も後半に入り、だいぶ日没が早くなり朝晩はすっかり秋の気配を感じる季節になりました。しかし、今年はなかなか秋らしい晴れ間が見られない日が続き、週末になると雨や曇りとなることが多いように感じられます。
 
そんな相続まちなかステーションがある神奈川・平塚も、ここ数日はぐずついた空模様が続きましたが、久しぶりに晴れたと思ったら上着を着ているのが少し暑く感じられる10月20日(木)にFM湘南ナパサ『ナパサタイムス☆アフタヌーン』にコーナー出演してまいりました。





相続相談 平塚|相続まちなかステーション






番組の内容 ~ 相続相談の現場から その2 ~ 介護と相続の意外な関係?! ~


2011年7月以来、おかげさまでナパサのコーナーでお話をさせていただいて早いもので今回で64回目の出演となりました。今月も、相続まちなかステーションに実際に寄せられた相談事例をもとに、一般の方に知っておいていただきたいテーマを取り上げながらケーススタディをしていきたいと思います。
 
さて、今月は第2回目として介護と相続の関係を取り上げてみようと思っています。介護と相続は、本来であれば全く別の次元の問題であり関係がないはずなのですが、一方で介護も相続も共に人生の後半に起こる大きな問題であることは紛れもない事実であり、かつ双方とも関係者の感情やそれまでの経緯が絡み合うことによってトラブルとなりやすいことに共通点が見られます。そんな、介護と相続にまつわる問題ですが、まずは実際に寄せられた相談事例をもとに出題をしますので、皆さんもご一緒にお考えください。

 次の、相続や遺言に関する設問は、正しいか間違っているかを答えてください。

【設問】
 3年ほど前から体調を崩した母は、入退院と自宅での療養を繰り返しながら先月亡くなった。母の療養看護や介護を一手に引き受けたのは母の近所に住んでいた次男夫婦であり、遠方に住む長男夫婦はほとんど何も協力できなかった。このような事情がある場合において、相続手続をするにあたり次男は長男よりも相続分が優遇され、さらに二男の妻の介護についても寄与的行為として評価される可能性が高いと考えてよい。
  
 さて、設問の記述は正しいでしょうか?それとも間違っているでしょうか?

 まず、(1)寄与分は、法定相続人の中に被相続人の財産の維持・増加に関して特別の寄与があった者に対して認められます。また、(2)寄与分は、法律上で割合などは示されておらず、相続人間の話し合い、もしくはそれが整わない場合には裁判所に判断を求めることになると考えられます。これを本問についてあてはめてみますと、(3)二男の妻は法定相続人ではないため、寄与分が認められる余地はないことになります。また、次男は配偶者とともに被相続人である母と同居しその介護を一手に引き受けていたとのことですが、一般的に言って親族における扶養義務の範囲内と考えられる介護を一手に引き受けたという事情をもって寄与分が認められるという可能性は極めて低く、その他には特別の事情がない本問では寄与分はもちろん寄与的行為が評価されて二男の相続分を増加させる事情は見出しにくいと考えられます。

 以上より、本問は誤りと判断できるでしょう。

【介護と相続の意外な関係?! 知っておきたいポイント】

高齢化社会が進み、介護の問題はもはや他人事ではないという方は多いことでしょう。また、相続と介護は本来は関係ない問題のはずですが、ともに家族間に起こる問題でありかつ当事者の感情やこれまでの経緯も相まってついついトラブルになりがちです。事実、相続まちなかステーションにお寄せいただくご相談事例でも、『介護をした者とほとんどしていない者がどうして相続では平等に権利があるのですか?』と仰る方は年を追うごとに増え続けているように感じています。

そこで、介護と相続にまつわる問題の紛争を未然に防ぐべく、そのポイントについて注意点をいくつか挙げてみました。

 (1)介護と相続は本来は無関係であるのが原則
    → しかし、介護も相続も関係当事者間で平等に負担することは極めて難しい。
      とは言え、介護で負担を強いられた相続人や関係者に何らの配慮も見せない
      のはかえって不公平
 
 (2)もっとも、寄与分が認められるケースはほとんどないと思った方が良い
    → 一般的な扶養義務の範囲内と考えられる介護を負担したという事情だけを
      もって寄与分が認められる可能性はほとんどない

 (3)被相続人となるであろう介護を受ける立場の方が、介護に負担を強いられる方に
    対して自主的な配慮をすべき
    → 遺言や生前贈与の活用

番組出演の感想 


今回のテーマは『相続相談の現場から その2 ~ 介護と相続の意外な関係?! ~』でしたが、介護も相続も人生の後半に起こりうる大きなイベントにもかかわらず、一般の方の間では意外にも誤解や思い込みの多いことを日頃から感じ取っておりました。そこで、ひとりでも多くの方が正しい認識を持っていただくとともに、判断に迷った時には私たち法律専門職に対しても相談することの必要性についても理解していただくきっかけをご提供できたとすれば何よりであると感じました。





相続手続 遺留分 平塚|相続まちなかステーション





これからも、相続まちなかステーション 代表 加藤俊光は、身近な相続・遺言に関するテーマを題材にしながら、地域の皆様に役立つ情報をご提供できるよう頑張ってまいります。最後になりましたが、山田博康さん、そしてお聞きいただいたリスナーの皆様、ありがとうございました。

この記事を書いたプロ

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加藤俊光(相続まちなかステーション/加藤法務行政書士事務所)

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