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加藤俊光

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加藤俊光(かとうとしみつ) / 行政書士

相続まちなかステーション/加藤法務行政書士事務所

コラム

遺産相続 『財産が少ないほど揉める?!』 ~ 相続のプロが見た醜い相続トラブルの実態 ~

2011年9月20日 公開 / 2018年9月22日更新

テーマ:時々雑感【平塚|法律専門職の視点】

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 相続 手続き

 先日、たまたま目にした週刊誌に相続をテーマとする記事が載っていました。それによると、やはり一般の方に相続トラブルが急増しているということは残念ながら否定することのできない事実であることがわかりました。

 その記事を以下に要約してみます。

  ①家庭裁判所に申し立てられる遺産分割調停件数は25年前のおよそ2.5倍に増加
  ②平成21年度の遺産分割事件の認容・調停成立件数
    遺産額5億円以上       46件
    遺産額1000万円以下    2291件
  ③なんと50倍の開きがある。遺産分割協議におけるトラブルは今や遺産額が少ないほど もめているのが現実である。

 
 どうして、このようなことが起こってしまうのでしょうか。低迷する経済情勢や権利意識の向上など様々な理由があるとは思いますが、私は一番の理由は起こりうるリスクに備えてしかるべき準備をしているかどうかの差がよく表れているなと感じています。

 いわゆる富裕層と言われている方々は、日常の中で弁護士や税理士などと接する機会が多分にあり、当然それらの中で様々なアドバイスを受けています。それに対して、いわゆる一般の方はそのような機会に乏しく、相続トラブルと言われてもなかなかピンとこない、ついつい他人事に考えてしまう方がほとんどなのかもしれません。

 しかし、ちょっと考えてみてください。たとえば、育ち盛りの3人兄弟のいるお父さんが、帰宅時の手土産にショートケーキを1つ持って帰ったら、これは兄弟げんかにならないほうが不思議ですよね。

 実は、いま相続の場面でも同じことが多発しているのです。遺言がなければ法定相続が原則ですから、すべての相続人に平等に権利が発生します。そして、一般の方のほとんどの事例では、相続財産は土地建物とわずかな預貯金だけというのが大半であり、これを相続人である兄弟姉妹がどうやって分けるかを話し合わなければなりません。広大な土地建物ならばまだしも、一般的な大きさの土地建物をケーキのように包丁で切ってわけるわけにはいかないのです。どうしても、相続人同士で譲り合えなければ、最終的には裁判所に判断を仰ぐしかなくなってしまうのです。

 もっとも、だからといって一般の方に弁護士や税理士に相続対策を相談することはあまりお勧めできません。よく、相続トラブルというと相続税のトラブルかと勘違いをされる方が多いのですが、現在相続税を納める必要がある人は全体の3~4パーセントであり、仮に100人の方が亡くなったとしても相続税を納める必要のある人は3~4人ですから、大半の人は相続税とは無関係なのです。また、弁護士は最終的には裁判所で解決を図ることを目的としており、当事者の話し合いで穏便に解決する方策を模索してくれる人はそれほど多くいません。

 もし、これをお読みの方で、とりあえず相続税を納める必要がなく、また裁判所に申し立てをして大げさな解決を図るよりも当事者の話し合いで速やかに円満に解決することを望まれるようでしたら、相続専門行政書士にご相談されることをお勧めいたします。

 相続まちなかステーションは、神奈川県内でもきわめてめずらしい『当事者の話し合いで速やかに円満に相続問題を解決する業務』に専門特化した事務所です。他の行政書士とは異なり、各種許認可業務や申請取次業務などあれこれ手を出しておりません。相続トラブルを他人事と考えることなく事前に相続準備をしておきたいとお考えの方には『争わないための遺言書』を、また相続が開始して相続人同士でなかなか話し合いがうまくいかない方には『当事者の話し合いで速やかに円満に解決する遺産分割協議書』をご提案させていただいております。

 相続は人間関係の調整と適切な遺産の分配というとても難しい問題です。おひとりで悩まずに、相続まちなかステーションまでお気軽にご相談ください。

この記事を書いたプロ

加藤俊光

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加藤俊光(相続まちなかステーション/加藤法務行政書士事務所)

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