中学受験で子どもは変わる? 自己肯定感と学習意欲を育てた実例

篠田啓彦

篠田啓彦

テーマ:体験

「うちの子は、勉強に集中できない……」
「もっと自信を持って勉強してほしい」
「何度言っても、なかなかやる気になってくれない」

中学受験を考えている保護者の方から、このようなお悩みを伺うことがあります。

しかし、子どもの学習意欲を高めるためには、単に「もっと勉強しなさい」と言うだけでは十分ではありません。

子どもが自分自身を認め、「自分もできる」と思えること。

そして、周囲の大人がその努力や成長を認めてあげること。

これが、子どもの成長にとって大切なことだと、私は考えています。

今回は、啓理学舎で実際に指導した一人の生徒のエピソードをご紹介します。

中学受験を経験したことをきっかけに、その生徒が大きく成長していったお話です。




小学6年生の夏、啓理学舎へ


その生徒(女の子)は、小学6年生の夏に啓理学舎へ入塾しました。

きっかけは、お母さまが啓理学舎の国語指導の方法に共感してくださり、お問い合わせいただいたことでした。

第一志望は地方の公立中高一貫校。

第二志望は私立中学校でした。

そして、このお子さんには、将来について明確な希望がありました。

お父さまは内科医、お母さまは保健師。

本人も医学部への進学を希望していました。

その理由を聞くと、

「お父さんのように、糖尿病で苦しんでいる人を助けたい」

という思いを持っていました。

小学生の段階から、「将来、人の役に立ちたい」という思いを持っていたのです。


勉強だけではなく、学校生活にも悩みがあった


一方で、学校生活がすべて順調だったわけではありません。

兄弟喧嘩が多く、また正義感が強いこともあってか、学校での友人関係もうまくいっていませんでした。

また、自閉症やADHDの症状があり、定期的ではないものの、コンサータ錠という薬を服用していました。

この薬を服用すると集中力が高くなる一方、睡眠障害や食欲不振といった副作用があったようです。

実際、入塾当初の授業でも、

集中力があるときと、ないときの差がかなり大きい

という状態でした。

このような子どもを目の前にしたとき、大人はどうしても「できないこと」に目を向けてしまいがちです。

しかし、私はお母さまに、別のことをお願いしました。


子どもを「褒める」「認める」


お母さまにお伝えしたのは、

「お子さんを褒めてほしい。認めてほしい」

ということでした。

勉強ができなかったときに、

「どうしてできないの?」

と責めるのではなく、

「ここまで頑張ったね」
「前よりできるようになったね」
「最後までやってみたね」

と、子どもの努力や小さな成長を認める。

私は、これが子どもの自己肯定感を育てるうえで、とても大切なことだと考えています。

もちろん、褒めればすぐに成績が上がる、という単純な話ではありません。

しかし、

「自分は認めてもらえている」という安心感は、子どもが新しいことに挑戦するための土台

になるのではないでしょうか。


家庭の雰囲気も大切


もう一つ、お母さまにお願いしたことがあります。

それは、

「夫婦関係を見直し、お互いに尊敬できるようにしてほしい」

ということでした。

子どもは、家庭の雰囲気を敏感に感じ取ります。

だからこそ、子どもへの声かけだけではなく、子どもが安心して過ごせる家庭環境についても考える必要があります。

子どもが「自分は大切にされている」と感じられること。

そのような安心感が、勉強や学校生活に向かう力につながっていくこともあります。


少しずつ、集中して勉強できるようになった


入塾当初は、集中できるときと、できないときの差が大きかったこの生徒。

しかし、指導を続ける中で、少しずつ変化が見られるようになりました。

そして、

「徐々に薬を飲まなくても、集中して勉強ができるようになりました」

とお母様から面談でお話しされていました。

ここで私が大切だと思うのは、「集中できるようになった」という結果だけではありません。

子どもの中に、

「自分もできる」

という感覚が少しずつ育っていったことです。


中学受験――第一志望は不合格、第二志望に合格


そして、いよいよ中学受験本番を迎えました。

結果は、第一志望の公立中高一貫校には残念ながら不合格。

しかし、第二志望の私立中学校には合格しました。

もちろん、第一志望に合格できなかったことは、本人にとって悔しい経験だったと思います。

しかし、受験勉強を最後まで続け、第二志望校に合格したという経験は、本人にとって大きな意味を持っていたようです。

その後、中学1年生まで啓理学舎に通っていただきました。

そして、中学校に入学してから、さらに大きな変化が起こりました。


中学生になって、学習意欲も学校生活への積極性も向上


中学校では、かなり意欲的になりました。

部活動にも積極的に参加。

さらに、クラスの学級副委員長にもなりました。

そして、勉強面でも成長し、成績はクラスでトップクラスになったのです。

小学6年生のころには、集中力や友人関係など、さまざまな悩みを抱えていた生徒。

その生徒が中学生になると、

勉強にも、部活動にも、学校生活にも積極的に取り組むようになりました。

これは、単なる「成績アップ」だけでは説明できない、大きな成長だと思います。


中学受験で得られるものは「合格」だけではない


中学受験では、どうしても「合格・不合格」という結果に目が向きます。

もちろん、志望校への合格は大切です。

しかし、中学受験には、それ以外にも大きな意味があります。

例えば、

・目標に向かって努力する
・苦手なことにも挑戦する
・できなかった問題ができるようになる
・努力を周囲に認めてもらう
・一つの目標を達成する
・「自分もやればできる」と実感する

こうした経験です。

今回の生徒にとって、第二志望の中学校に合格したことは、一つの大きな成功体験になったのだと思います。

そして、その経験が、その後の学校生活における積極性にもつながっていったのではないでしょうか。


子どもの「自己肯定感」は、学ぶ力にもつながる


子どもが勉強に向かうためには、知識や学習方法だけでなく、

「やってみよう」

と思える気持ちも必要です。

「どうせ自分にはできない」

と思っている子どもは、新しい問題に挑戦することをためらってしまいます。

一方、

「やってみよう」
「前よりできるようになった」
「もう一度やってみたい」

という気持ちがあれば、失敗しても再び挑戦できます。

だからこそ、私たち大人が子どもの「できないところ」だけを見るのではなく、

「できたところ」
「努力したところ」
「前より成長したところ」

を見つけてあげることが大切なのです。


啓理学舎が大切にしている「国語教育」


啓理学舎は、国語を専門に指導する学習塾です。

しかし、私たちが目指しているのは、単に国語の点数を上げることだけではありません。

国語を学ぶ中で、

「文章を読む」
「自分で考える」
「自分の考えを言葉にする」
「相手の考えを理解する」

という力を育てていきたいと考えています。

そして、その先にあるのが、

「自分で考え、自分から学ぶ子ども」

です。

子ども一人ひとりには、それぞれ違った個性があります。

集中できる時間も違います。

得意なことも違います。
苦手なことも違います。

だからこそ、すべての子どもを同じ方法で指導するのではなく、その子の個性や状況を見ながら、

「どうすればこの子が前向きに学べるのか」を考えることが大切

だと思っています。


「この子は変わった」ではなく、「この子の可能性が開いた」


今回の生徒を振り返って、私は「子どもが変わった」というよりも、

「もともと持っていた可能性が、少しずつ開いていった」

のではないかと思っています。

医学部を目指し、

「人の役に立ちたい」

という思いを持っていた子。

その一方で、集中力や学校生活などに悩みを抱えていた子。

その子が、周囲から認めてもらい、努力を積み重ね、中学受験という一つの目標を経験しました。

そして中学生になると、勉強にも部活動にも積極的に取り組み、学級副委員長にもなり、成績もトップクラスになりました。

子どもの成長には、時間がかかります。

だからこそ私たち大人は、目の前の結果だけで子どもを判断するのではなく、

「この子には、まだ伸びる可能性がある」

という視点を持ち続けることが大切なのではないでしょうか。


中学受験・国語でお悩みの保護者の方へ


「国語の成績がなかなか上がらない」
「文章を読むのが苦手」
「勉強に自信を持てない」
「子どもにどう声をかければいいかわからない」
「中学受験に向けて、子どもの学習意欲を高めたい」

もし、このようなお悩みをお持ちでしたら、一度、お子さまの現在の状況を一緒に考えてみませんか。

啓理学舎では、国語の学力だけを見るのではなく、一人ひとりの子どもの「学ぶ力」と「可能性」を大切にした国語教育を行っています。

中学受験で大切なのは、目の前のテストの点数だけではありません。

「自分もできる」

という経験を一つずつ積み重ねること。

その経験が、受験だけでなく、その先の中学校生活、高校生活、そして将来の学びにもつながっていくのだと、私は考えています。

子どもの可能性を信じ、認め、伸ばしていく。

それが、啓理学舎の国語教育です。

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篠田啓彦
専門家

篠田啓彦(塾講師)

国語専門オンライン学習塾 啓理学舎

保護者の方に家族関係改善等を助言させていただくとともに、国語が苦手なお子さまでも特別な学習方法で真の「基礎学力」「国語力」が身につき、さらに各教科の成績向上、中学・高校合格へ導いている。

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