「褒める」ではなく「誉める」!?――啓理学舎が大切にする「誉め育て」

こんにちは。
国語専門オンライン学習塾 啓理学舎の篠田です。
「子どもが勉強しない」
「何度言っても同じことを繰り返す」
「つい子どもを怒ってしまう」
お子さんの勉強や子育てについて、このような悩みをお持ちの保護者の方は少なくないと思います。
子どもを伸ばすためには、どのように誉め、どのように叱ればよいのでしょうか。
今回は、以前テレビ番組で紹介されていた、「マウスを使った興味深い実験」をきっかけに、子どもへの声かけについて考えてみたいと思います。
マウスを使った「興味深い実験」
以前、私は「FOOT BRAIN」というサッカー番組を見ていました。
その番組の中で、子どもの教育にも通じるのではないかと思う内容が紹介されていました。
それは、マウスを使った実験です。
マウスの前に、T字型の道があります。
そこで、
「道の入り口にいるマウスを、効率よく左側へ行かせるためには、どのような訓練をすればよいでしょうか?」
という問題が出されました。
方法は3つです。
(ア)左側にエサがあり、右側へ行くと電流が流れる。
(イ)左側には何もなく、右側へ行くと電流が流れる。
(ウ)左側にエサがあり、右側には何もない。
さて、どれが一番効果的だと思いますか?
答えは、
(ウ)です。
つまり、
「左へ行けばエサがもらえる。でも、右へ行っても何も起こらない」
という方法です。
「罰」よりも「良い行動」に注目する
(ア)や(イ)の場合、マウスは一度でも右側へ行くと、電流による苦痛を経験することになります。
すると、
その苦痛を二度と味わいたくないために、マウスは行動そのものを恐れるようになり、道の入り口付近で止まってしまう
というのです。
一方、(ウ)では、
「左へ行けばエサがもらえる」
という経験によって、左へ進む行動が促されます。
この話を聞いて、私は、
「これは子どもの教育にも通じるのではないか?」
と思いました。
子どもに間違った行動をさせないために、いつも「怒る」「叱る」という方法を取ってしまうと、子どもは、
「失敗したら怒られる」
「間違えたらどうしよう」
「また怒られるかもしれない」
と考えるようになるかもしれません。
すると、失敗を恐れて、新しいことに挑戦できなくなってしまうことがあります。
特に勉強では、これは非常に大きな問題です。
勉強では「間違えること」が大切
国語の勉強でも、最初からすべて正解できる子どもはいません。
文章を読み間違えることもあります。
問題の意味を取り違えることもあります。
漢字を間違えることもあります。
記述問題で、うまく答えられないこともあります。
しかし、こうした「間違い」こそ、成長するための大切な材料です。
ところが、
「なんでこんな問題もできないの?」
「ちゃんと読んだの?」
「前にも教えたでしょう!」
と強く叱られてしまうと、子どもは問題そのものではなく、
「怒られないようにすること」
を考えるようになってしまう可能性があります。
これでは、本来の力を十分に発揮できません。
「アメとムチ」ではなく「アメとムシ」?
そこで、番組では、
「アメとムチ」ではなく、「アメとムシ(無視)」
という考え方が紹介されていました。
少し面白い表現ですよね。
もちろん、ここでいう「ムシ」は、
「子どもを何でも放っておけばいい」
という意味ではありません。
危険なことをしたり、人を傷つけたり、社会のルールに反することをしたりした場合には、きちんと注意する必要があります。
大切なのは、
子どもの望ましくない行動に対して、毎回大きな反応をする必要はない
ということです。
一方で、
子どもが良い行動をしたときには、しっかりと認めてあげる。
これが「アメとムシ」という考え方です。
「よくできたね」だけではなく、「どこが良かったか」を伝える
例えば、子どもが宿題を最後までやったとします。
そんなとき、
「よくできたね」
だけで終わるのではなく、
「今日は自分から宿題を始められたね」
「最後まで集中していたね」
「難しい問題もあきらめなかったね」
など、具体的に伝えてあげる。
すると子どもは、
「自分のこういうところを見てもらえているんだ」と感じる
ことができます。
そして、
「次もやってみよう」という気持ちにつながっていきます。
文部科学省も、子どもの良いところを褒めたり認めたりすること、そして一人ひとりの良さを伸ばし、自己肯定感を持ちながら学校生活を送れるようにすることの重要性を示しています。
子どもを「怒られないようにする」のではなく、「やってみよう」に変える
子どもを動かす方法には、
「怒られたくないからやる」
という方法と、
「やってみたいからやる」
という方法があります。
もちろん、家庭生活や学校生活の中では、ルールを守るために注意することも必要です。
しかし、勉強に関して言えば、
「怒られないために勉強する」
よりも、
「できるようになってきたから、もっとやってみたい」という気持ちを育てることが大切
ではないでしょうか。
そして、そのためには、
「できなかったこと」だけを見るのではなく、「できるようになったこと」に目を向けることが大切
です。
「誉める」と「叱る」のバランス
ここで誤解していただきたくないのは、
「子どもは絶対に叱ってはいけない」ということではありません。
文部科学省の資料でも、子どもの良いところを積極的に褒めることと同時に、叱るべきところでは叱るなど、大人が子どもときちんと向き合うことが重要だとされています。
大切なのは、
「何のために叱るのか?」ということ
ではないでしょうか。
子どもを感情にまかせて怒鳴って、こちらの言うことを聞かせるためなのか。
それとも、
「これからどうすればよいのか」を子ども自身に考えてもらうためなのか。
同じ「叱る」という行為でも、その目的によって意味は大きく変わります。
「子どもの良いところ」を見つける
子どもは、毎日少しずつ成長しています。
昨日できなかったことが、今日はできるようになっているかもしれません。
以前は嫌がっていた音読を、今日は最後までやったかもしれません。
国語の文章を、昨日より少し長く読めるようになったかもしれません。
間違えた問題を、もう一度自分で考え直したかもしれません。
こうした小さな変化を見つけて、
「昨日よりできるようになったね」
「最後までよく考えたね」
「自分でやり直したのがすごいね」
と伝える。
それだけでも、子どもにとっては大きな意味があります。
啓理学舎が大切にしていること
啓理学舎では、国語の成績を上げることだけを目的にしているわけではありません。
もちろん、中学受験・高校受験などに向けて、国語の読解力や記述力を伸ばすことは大切です。
しかし、その土台には、
「自分はやればできる」という気持ちが必要
だと考えています。
文章を読む。
考える。
答えを書く。
間違える。
もう一度考える。
そして、少しずつできるようになる。
この繰り返しの中で、子どもは学ぶ力を身につけていきます。
だからこそ私たちは、
「できなかったことを責める」のではなく、「できるようになったことを見つける」こと
を大切にしています。
子どもを伸ばすのは「怒ること」だけではありません
今回ご紹介した「アメとムシ」という言葉は、あくまでもテレビ番組で紹介されていた考え方です。
すべての子どもに、同じ方法がそのまま当てはまるわけではありません。
それでも、
「子どもの良いところを見つける」
「できたことを認める」
「失敗しても、もう一度挑戦できる環境をつくる」
という考え方は、子どもの成長を考えるうえで、とても大切なのではないでしょうか。
私自身にも、ばっちり当てはまります(笑)。
子どもに「頑張りなさい」と言う前に、まずは、
「昨日より少しできるようになったことはないかな?」
と探してみる。
それだけでも、親子の会話が少し変わるかもしれません。
そして、
その小さな「できた!」の積み重ねが、子どもの自信と、次の「やってみよう」につながっていく
のだと思います。
子どもの勉強への取り組み方や、国語の苦手意識、家庭での声かけについてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
国語専門オンライン学習塾 啓理学舎では、お子さん一人ひとりの「できること」「できるようになったこと」を大切にしながら、国語力を伸ばしていきます。


