アルコール依存と依存「症」の関連について臨床的なミニ考察
子ども時代に生き延びるために、さまざまな力を身に着けました。それは当時絶対に必要なものでした。けれど、おとなになって他の選択肢が増えたにもかかわらず、子ども時代のやり方に執着しているときに、親密な対人関係に支障が現れるのでしょう。
また、「健全な家族」はこうあるべき!や、「よい母親」、「良い父親」にならなくては!という世間の罠に執着しているときに、苦しみは続くものです。
そうできない自分は努力が足りない、だめな人だ、などの、近代主義的な自責にハマってしまうことがあります。問題は解消されるべきだと言う社会に適応を余儀なくされていることに気づきを向けます。世間に適応した良い人にならなければいけないという執着を手放した時に、問題から離れられるでしょう。
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ここからは<引用文献:「毒親」って言うな! 斎藤学 扶桑社 2022>から、私ががかってに解釈して書いています。
毒親(退治)本を必要とする人の多くは、人間関係に「こじれ」を感じている比較的若い人たちです。精神療法にセラピーを求めてくる人々は、親の冷遇や不適切養育、虐待の理由がわからない。自分になにか問題があって、いじめられたのなら、それをハッキリさせなければ「自分の行動に自身が持てない」と言っています。じつは、そうした人々は、今現在の職場や周囲、我が子たちとの関係に悩み、それを過去の毒親問題と関連づけているのです。
その親のもとに生まれたのことは変えられないのに(その親のもとに生まれたからこそ、今のあなたがいるのですから)、そこにいつまでもパワー(毒親退治!)を割いていると、本当に戦うべきところで戦えないのではないかと心配です。
私がアダルト・チルドレン(AC)というアメリカ人たちの概念を導入したのは、自分の行動パターンを自覚するため(変化は自覚することからはじまります)のひとつの手立てになると思ったからです。
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学会の大会長という仕事を仰せつかっております。(^^)b
第17回 日本家族と子どもセラピスト学会 https://jafact.iff.or.jp/
4月6日は専門家対象 演題発表、症例検討、ライブSVなど
4月7日は基調講演 みんな毒親!「健全な家族」という罠からの解放 斎藤学
午後は、ー知らず知らずのうちに健全な自己愛者にーACスライバーとのグループセッション オープンダイヤローグ 向後善行 明石郁生 SV斎藤学
ご関心のある方は、ぜひお越しください。(^^)b お声をかけてくだると嬉しいです。
↓ご参加お申込みサイト
4月6日(土)専門家対象
https://jafact17th.peatix.com
4月7日(日)一般公開講座
https://jafact17th-open.peatix.com