共依存のカウンセリング 意志の力の過信への別れ〜「ばかばかしさ」

明石郁生

明石郁生

テーマ:自分自身になろうとする力



自分の課題、例えばそれは、どのように仕事や現状の生活にむきあったら自分を好きになれるのか?という自身の自尊心に責任をとること。

自身を「そのまま保てない時」に、他者のお世話焼きに奔走して見ないようにする共依存。あるいは他者をこき下ろしたり、コントロールすることで保とうとするかもしれない。

ワーカー・ホリックはわかりやすい事例です。意志の力を総動員して、仕事を解決することに邁進し、評価を得ることで自分の自尊心を保とうとするかもしれません。

それでは、仕事がうまくいかないときに、自尊心が極端に下がるかもしれません。仕事をコントロールできないときに強い怒りが湧くかもしれません。または、結果がでないものに関心を持てなくなるかもしれません。取引先、お客さん、同僚など、常に「他者の評価を自分の評価」とししてしまうかもしれません。
いいね!がたくさんないと落ち込んだり腹が立ったり。

こういった状態は、仕事や外部の評価との共依存関係にあると言えます。
自分が誰であるのかを見失ったり、自分が好きなものがわからなくなったりするかもしれません。

共依存の回復や変化は、興味深いものです。
最初は、「ばかばかしさ」という感覚からはじまりです。

AC:え? やる気がなくなったということ?
Co:そうではない。自分が誰であるかを知ると、他者のために奔走することがばかばかしく感じるのだろう。
AC:おー、そういうことか。
Co:自分の欲求や必要性、あるいは命の流れに意識がむけられてきたあかしだろう。
「ばかばかしい」とはネガティブなことばかりではないのです。

猛暑で、なんだか、がむしゃらに仕事できなくなった。という感覚は、健康的な反応と言えます。猛暑など自然現象は、意志の力でコントロールすることはできません。
身体感覚である「ばかばかしい」とは、もう他者の反応に適応するために邁進するのは体によくない!という健康的なプロセスのはじまりと言えるでしょう。

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明石郁生
専門家

明石郁生(臨床心理士・カウンセラー)

家族とAC研究室

統合的アプローチでは、家族、人間関係の問題、共依存、依存症、身体症状などを変化や成長のための大切なプロセスと捉えてカウンセリング・コンサルテーションを実践します。

明石郁生プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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